ホンダの車を購入しようと思った時に有力候補となるのがディーラー。しかし、ホンダのディーラーにはいくつもの種類があるので、「どのお店に行けばいいの?」「ディーラーで買える中古車って何が違うの?」などと迷ってしまった経験がある人もいるでしょう。
また、車検や修理を受ける際、ディーラーに依頼すると安心できるけれど価格が気になってしまう、ということも。
今回の記事では、ホンダのディーラーの種類と、ディーラーでの車検やタイヤ交換の工賃などを解説します。自分にあったディーラーで、納得の車選びをしましょう。
ホンダのディーラーとは
ホンダのディーラーとは、ホンダ車を専門に扱う販売店のこと。
普通車の新車購入をメインとした店舗以外にも、福祉車両の展示がある「オレンジディーラー」、スーパースポーツカーである「NSX」を扱う「NSX PERFORMANCE DEALER」、中古車を扱う「U-select」店など、ニーズに合わせてコンセプトをもたせた店舗が存在します。
また、自動車メーカーである本田技研工業の子会社であるディーラーが運営している店舗と、地元の販売会社が運営している店舗があるのは、知らない人も多いでしょう。本田技研の子会社であるディーラーも「株式会社ホンダカーズ東京」「株式会社Honda Cars埼玉」などに細かく分かれており、同じホンダグループであってもそれぞれ別に採用を行っています。
定休日は店舗ごとに異なっていますが、火曜日・水曜日が定休日となっているケースがほとんど。具体的に自分の最寄り店舗の定休日を知りたい時は、本田技研工業株式会社の「四輪車販売店検索」から、あるいは各地のHonda Carsグループのホームページから検索できます。
年収は会社によって違いますが、営業ではHonda Cars東海だと平均660万円程度になっています。ただし、営業は基本給とインセンティブで月給が上下するシステムなので、人によって収入には差があります。
Honda cars
ホンダ車を扱うディーラーとして、最もスタンダードなのがHonda Cars。2006年までは「プリモ」「クリオ」「ベルノ」の3つに販売戦略ごとに店舗が分けられていたのですが、現在ではすべて統合され、Honda Cars〇〇という店名に変更されています。
ホンダの発売している新車がどの店舗でも買えるようになっており、店舗によっては新車だけでなく認定中古車も購入可能。また、車の販売だけでなくメンテナンス、車検や自動車保険などホンダ車に関するサービスも充実しています。
オレンジディーラー
Honda Carsのうち、車いす仕様車や運転補助装置がついた福祉車両の展示・販売やバリアフリートイレ完備など、ホンダが定める基準をクリアしたものを「オレンジディーラー」としています。
オレンジディーラーには「福祉車両の試乗車が用意されている」「段差がなくバリアフリーな店内」「介助士資格を持ったスタッフが在籍」という特徴があり、どんな人でも訪れやすく、福祉車両を購入しやすい店作りがなされています。
「ベスト店」と「マスター店」という2つのタイプがあり、ベスト店では展示・試乗可能なのが車いす仕様車1台、介助士資格を持ったスタッフが1名以上であるのに対し、マスター店では車いす仕様車2台、リフトアップシート車・助手席回転シート車各1台が展示・試乗可能と、より福祉車両に力を入れた構成です。
2021年7月現在、ベスト店は318店、マスター店は77店が全国に存在します。
NSX PERFORMANCE DEALER
ホンダの販売するスーパースポーツカーであるNSXは、「NSX PERFORMANCE DEALER」と呼ばれる特別なHonda Carsの店でないとメンテナンスができません。
NSX PERFORMANCE DEALERに指定された店舗では、NSX専用の設備が備えられており、専門の教育を受けた「NSXスペシャリスト」のエンジニアが修理や整備の対応に当たります。
U-select
U-select(ユーセレクト)は、ホンダの認定中古車を専門に扱う販売店です。以前は「オートテラス」という名前でした。
- ホンダ車である
- 修復歴がない
- 第三者機関の評価した車両状態証明書がある
この3点をクリアしたホンダ認定中古車を扱っています。
近くのディーラーを探すには
近くのディーラーを探すには、本田技研工業株式会社のホームページからクルマ→販売店検索を行います。新車取扱店、中古車取扱店、オレンジディーラー店などの中から絞り込み検索もできるので、自分の購入したい車に合った店舗を選びましょう。
ホンダのディーラーでの修理やタイヤ交換は高い?
車のことはディーラーに頼むのが一番安心できる、と思っていても「ディーラーにサービスを頼むと高いのではないか?」とつい尻込みしてしまいがち。
しかし、「ディーラーは高い」というイメージだけで、実際にどの程度かかるのかわかってはいない、という人も多いのではないでしょうか。車検やタイヤ交換、キズの工賃表を見てみましょう。
この記事では、Honda Cars中央東京の金額を参考にしました。
車検
車検にかかる費用は、以下の通りになっています。
車両クラス | 軽自動車 | 普通乗用車 |
法定24カ月点検 | 2万350円 | 2万5,850円 |
保安確認検査料金 | 1万780円 | 1万780円 |
継続手続料 | 9,900円 | 9,900円 |
法定費用 | 2万1,230円 | 2万1,610円 |
合計 | 6万2,660円 | 6万8,140円 |
もちろんこれは最低限車検を通すための点検にかかる金額ですので、修理箇所が見つかった場合やオイル交換などを行う場合はさらに料金が加算されます。
タイヤ交換
Honda Carsに夏タイヤとスタッドレスのタイヤ交換を頼む場合、以下の料金がかかります。
通常料金 | 4,400円 |
点検時 | 3,300円 |
車検・法定点検時 | 1,110円 |
車検や点検と同時にタイヤ交換を頼んだ方がお得になっているため、タイミングが合う場合は一緒に頼むといいでしょう。
キズの修理
クルマの扉などにできたキズも、Honda Carsでは修理対応が可能です。キズの場所や大きさによって値段が変わります。
キズの場所 | キズの大きさ | 価格 |
バンパー | 10cm×20cm以下 | 2万3,100円 |
10cm×40cm以下 | 2万9,150円 | |
ボディ | 10cm×10cm以下 | 2万7,588円 |
10cm×20cm以下 | 3万2,065円 | |
10cm×30cm以下 | 4万425円 |
3コートパールの車体の場合は、プラス5,000円ほど高い料金となりますので、注意しましょう。
ホンダのディーラーで車を買うメリットは?
ホンダのディーラーで新車を購入する場合は、当然ながら他社の車とは直接比較ができず、また他の自動車販売店などに比べて価格が高くなりがちです。
しかしその代わり、ホンダの場合は人気車種でも手に入りやすい、支払いの料金プランが豊富、ディーラーで新車を買ったときのみ加入できる修理保証の延長がある、などのメリットがあります。
どうしても欲しい色や車種がある、アフターサービスが充実している店で車を購入したいという人はディーラーでの購入が向いているといえるでしょう。
ディーラーオプションとは?
ディーラーオプションとは、ディーラーで車を購入したときに取り付けてもらえるオプションのこと。ホーンやシートカバー、ナビなどの種類があります。
「ディーラーオプション」という名前ではありますが、ディーラー以外で購入した場合もつけられますし、中古車に後付けも可能です。
Honda Carsで車を購入した場合は、ホンダ純正のディーラーオプションが取り付けられます。車だけでなくオプションにもこだわることで、より自分好みの車にできるでしょう。
ホンダ車のプロのサービスを受けられるのがディーラー
ホンダのディーラーには大きく分けて新車を扱う「Honda cars」と、中古車を扱う「U-select」があります。しかしどちらにも共通しているのが「ホンダ車のプロがいる」ということ。
また、ディーラーでは車を購入するだけでなく車検やタイヤ交換、キズの修理などをしてもらうことも可能です。ホンダ車を純正部品で修理をしてもらいたい、安心して任せられる店にお願いしたいなどの希望がある人は、ディーラーに頼むといいでしょう。