仕事はデスクワーク中心という場合、肩や背中の”こり“に悩んでいる方も多いと思います。

そこで、ヨガやピラティスなどを取り入れたオリジナルメソッドが人気で、You Tubeで150万人の登録者を誇るB-lifeのトレーナー、Mariko先生に、座ったままできる、簡単なストレッチ法を教えてもらいました。

■長時間同じ姿勢を続けるから、こり固まっていく!

デスクワークを行うときは、下腹に力を入れて骨盤を立たせ、背筋を伸ばした正しい姿勢で行うことをおすすめしますが、それでも、途中で疲れてくると姿勢は崩れてきがちです。お腹に力が入らずに、無意識のうちに背中は丸まり、肩も内側に巻いて、猫背に。それに伴って骨盤も後傾していきます。その状態が続くと、下腹部の筋力が衰えてぽっこりお腹になったり、腰痛をまねいたりと、あらゆる不調につながっていきます。

そもそも現代人は、日常生活では腕を下げて作業をしていることがほとんど。それだけでも血の巡りが悪くなって筋肉は緊張し、体はこり固まっていきます。座ったまま長時間同じ姿勢を強いられるデスクワークで、肩こりに悩むのは、当然のことなのです。

■3つのかんたんストレッチで、日々のこりをスッキリ改善

今は特に悩みがないという人でも、実は気づかないだけで体には見えないトラブルを抱えている場合も。日々の疲れやこりは小さくても、蓄積されていけば大きな不調を引き起こす要因となります

今回は、自宅でリモートワーク中でも、オフィスでデスクワーク中でも、座ったまま1〜2分もあれば十分できる、おすすめのストレッチを3つ紹介しますので、仕事の合間などに、意識的に体を動かしてこりをほぐしていきましょう!  いずれも自然な呼吸で、ゆったりとリラックスした気分でやってくださいね。

ストレッチ1 ぐるぐる肩回し

まずは、こり固まった肩周りをほぐすストレッチです。

1.両肩にそれぞれの手を添え、息を吸いながら肘を前から上へ、息を吐きながら後ろをぐるっと通って、内側に肩を大きく回します。両肘で大きな丸を描くイメージです。

2.元の位置に戻ってきたら、今度は息を吸って肘を後ろから上へ、吐く呼吸で胸の前に下ろして、外側から肩を大きく回します。

1.〜2.で1回とし、5回〜を目安に取り入れてみてください。

ストレッチ2 側屈で脇腹伸ばし

デスクワークが続くと、呼吸筋と呼ばれる肋骨周りの筋肉や脇腹が固くなり、それに伴い呼吸も浅くなっていきます。側屈すると、脇のこわばりや緊張がほぐされ、上半身に血が巡りやすくなる上、呼吸が深く入っていくことで、気持ちが前向きになる効果も期待できます。

1.右手を上げ、息を吐きながら上体を左にゆっくりと倒して側屈します。斜め前におおいかぶさるのではなく真横に背骨を倒すことで、右側の体側がしっかりと伸びます。心地よければ目線は上に、右胸を開いて開放感も感じます。息は止めないように、自然な呼吸を心がけます。

2.中央に姿勢を戻したら今度は左手を上げて反対側も同じ要領で行います。お尻は浮かないようにどっしりと椅子に沈め、左側の体側を伸ばします。

1.〜.2.で1回とし、3~5回ぐらいを目安にやってみてください。

ストレッチ3 肩甲骨を動かす

肩こりの解消には、肩甲骨周辺の筋肉をほぐすことも大事。 最後の動きは、肩甲骨周りの筋肉を効果的に動かすストレッチです。

1.両腕を肩の高さまで上げて、手のひらが上になるように肘を直角に曲げます。

2.息を吐いて、肩を下げながら胸の前で両腕を合わせるように動かします。 3.また1.の姿勢に戻るように、息を吸って腕を左右へ広げて後ろへ運びます。両肘はできるだけ後ろへ引いて、肩甲骨を内側へ寄せるイメージで。

1.~3.で1回とし、5回〜を目安にやってみてください。

回数はあくまでも目安です。満足するまで何回でもやっても大丈夫ですし、何より効果的なのは、1日の中でこまめに取り入れながら継続すること。とにかく同じ姿勢のまま長時間過ごすことで体がこり固まってしまうので、デスクワークに限らず、タブレットやスマホを見ていてちょっと疲れたなと思ったら、そのつどぜひ、気軽な気持ちでやってみてください。習慣化することが、肩こりの改善と予防に繋がります。

文/井口里江