イー・ラーニング研究所は、子どもがいる親を対象に「2021年:子どもの金融教育に関する調査」を実施し、その結果を12月16日に発表した。調査は11月3日~11月27日の期間、20代~50代の子どものいる親、男女250名を対象に紙回答にて行われた。
はじめに「新型コロナウイルス流行後、金融教育への関心度はあがりましたか」という質問んでは、7割以上が「上がった」(185)と回答したのに対し、「下がった」(0)という回答はなく、金融教育への関心の高さが伺えるという。
また、「子どもにどのような金融教育を行いたいと思いますか」では、「モノの価値観」(197)が最も多く、次いで「投資」(166)、「キャッシュレス決済」(100)と続いた。お金を取り巻く包括的な学びに加えて、身近な決済に至るまで幅広く関心があることが分かった。
続いて「子どもはお金の価値をきちんと理解できていると思いますか」という問には、「はい」(43)と回答したのがわずか2割にとどまり、金融教育への不安感を抱いていることが分かった。
「金融教育はいつから始めた方がいいと思いますか」では、「小学校未満」(92)、「小学校低学年」(88)が僅差で続き、あわせて7割以上となった。金融教育に対しても、幼少期の早い段階から学びの必要性を感じていることが伺える。
さらに、「子どもにはどこで金融教育を学んでほしいですか」については、8割以上が「学校」(209)と回答。教育現場にはこれまでの勉学に加え、将来生きていくために必要な金融教育の実施が求められているようだ。
次に「子どものうちからキャッシュレス決済に慣れさせたいと思いますか」という質問では、約8割が「はい」(197)と回答。
さらに、「子どもにどんなキャッシュレス決済を体験させたいですか」では、第1位が「交通費ICカードなどの電子マネー」(185)、第2位が「QRコードなどのスマートフォン決済」(133)となった。
キャッシュレス決済が一般的になる中で、身近なアイテムから触れていってほしい、決済に慣れてほしいといった思いを抱いていることが伺える。
また「子どもに金融教育を行うのは難しいと思いますか」という質問では、約3割が「はい」(86)と回答した。
「はい」と回答した人を対象に、難しいと思う理由を尋ねると「自分では教えられないから」(54)、「自分自身の金融リテラシーが高くないから」(47)、が続き、子どもの金融教育とともに、親の金融リテラシー向上や家庭外での金融教育の必要性が伺える。
そこで、「ご自身はどんなキャッシュレス決済をよく利用していますか」と尋ねると、「クレジットカード」(212)が最も多く、次いで「交通費ICカードなどの電子マネー」(158)、「QRコードなどのスマートフォン決済」(139)という結果に。このことから、キャッシュレス決済がこれまで以上に身近になってきたことが判明した。
また、「自分自身も金融教育の学び直しをしたいと思いますか」では、9割以上が「はい」(232)と答えた。キャッシュレス決済が身近になった今だからこそ、改めて金融知識を身につけたいと感じている人が、多くいるようだとのこと。