北総鉄道は19日、国土交通省に対し、現行運賃を全体として15.4%値下げする変更届出を行ったと発表した。これにより、2022年10月1日から通学定期運賃は64.7%の値下げ、普通運賃は中距離帯を重点に最大100円、IC運賃で105円の値下げが行われる。京成電鉄も成田空港線(京成高砂~成田空港間、印旛日本医大駅経由)の運賃について、北総鉄道が値下げする運賃と同額となるように値下げを行うと発表した。
北総鉄道によれば、懸案であった累積損失解消を機に、ポストコロナにおける輸送動向や沿線の将来を展望し、利用者の声や沿線自治体のまちづくり施策との整合性などを総合的に勘案した上で、地域のインフラとして利便性の向上や事業基盤の維持・向上に資することを目的に運賃改定を決定したとのこと。
運賃改定(値下げ)の内容は、子育て世代への配慮や若い世代の入居促進につながるよう、家計への負担の大きい通学定期運賃について大幅な値下げを実施。京成高砂~印西牧の原間の場合、1カ月定期で1万円、6カ月定期で5万4,000円の値下げが行われる。
北総線内の移動を促進する普通運賃の値下げとしては、初乗り運賃を210円から190円に引き下げるほか、中距離帯を重点に最大100円(ICカード利用の場合は105円)の値下げを行い、沿線全体の活性化につながるような運賃体系にするとのこと。通勤定期運賃も普通運賃に準じて値下げを行い、京成高砂~新鎌ヶ谷間では1カ月定期で4,720円、6カ月定期で2万5,490円の値下げが行われる。
京成電鉄も、現在、北総鉄道と同額の運賃を設定している京成高砂~印旛日本医大間について、移動の促進により成田空港線沿線全体の活性化につながるように、2022年10月1日から北総鉄道が値下げする運賃と同額とすることを発表している。