昨今、通勤やレジャーなどの用途でも注目を浴びている電動アシスト自転車。これまではママチャリが一般的でしたが、最近ではロードバイクなど、e-bike(イーバイク)と呼ばれるスポーツタイプの電動アシスト自転車の人気が高まっています。

スポーツバイクの機能を持ちながら、坂道や長距離の移動も電動アシストでラクに走り向けることができるe-bike。そんなe-bikeを使って「坂道に挑戦してみない?」と編集部からの話があり、激しい勾配を持つ“激坂”を女性でも登り切れるのかチャレンジしてみました。

目黒・行人坂で激坂チャレンジしてみた

今回チャレンジしたのは目黒にある行人坂(ぎょうにんざか)。

  • 江戸時代に権之助坂が開かれる前は、二子道として、江戸市中から目黒筋に通じる大切な道路だった行人坂

目黒川の太鼓橋から目黒駅の東方に上る150mほどの長さの平均勾配が約15.6%になる急坂で、江戸時代の明和の大火の火元になった大円寺、結婚式場などで知られる目黒雅叙園があることで知られています。

  • 行人坂の途中にある大円寺

辛そうに歩いている人もいる中、ヤマハのスポーツ電動アシスト自転車「YPJ-TC」に乗って、まずは搭載されている電動アシストモードを使わずに登れるのかチャレンジしてみました。

坂の初っ端からペダルの重さとの戦いに。 電動自転車ということもあり、元々重量があるので思うように前に進みません。

踏ん張ってみたものの、途中でペダルが進まなくなり、チャレンジ失敗に……。 坂の勾配と自転車の重さで、坂の1/3にも行き届かないところでストップしてしまいました。

続いて、「YPJ-TC」に搭載されている電動アシストモードの中から、1番力のあるハイモードで再チャレンジしてみました。

漕ぎ出しからアシストが入り、先ほどの重さとの戦いが嘘のようにスムーズに坂を登り始めました。

坂の半分過ぎから勾配が強くなり、やや力を入れましたが、立ち漕ぎをすることもなく、自転車に乗ったまま頂上までたどり着くことができました。 坂道は自転車から降りて、押さなければならない場所だと思っていましたが、無理しすぎることなく自転車で登り切れたことに感激です。

激坂チャレンジの相棒 ヤマハ「YPJ-TC」

今回行人坂のチャレンジで使用したヤマハ「YPJ-TC」は2020年2月から発売されているスポーツ電動アシスト自転車。通勤などの実用シーンから、中・長距離サイクリングやマウンテンライドなどのレジャーまで、快適にライドを楽しみたい人から支持されているe-bikeです。

  • ヤマハ「YPJ-TC」(Mat Dark Blue)330,000円

スポーティかつスマートなデザインは、女性でも乗りやすい印象。車両重量は22.3〜22.6kgで、少し重たいですが女性でも階段などで持ち上げることも可能な重さです。

走行モードは、ハイモード・スタンダードモード・エコモード・プラスエコモード・アシストオフモードの5種類を搭載。モードはハンドル左手側にあるスイッチユニットで簡単に切り替えができます。

  • 液晶ディスプレイも見やすい

また液晶ディスプレイにはマイクロBタイプのUSBポートが搭載されているので、手持ちのUSBケーブルやUSB変換コネクターを接続してスマートフォンなど電子機器への給電も可能です。

印象的だったのは特殊な形状のハンドル。手のひらを置くような作りになっているので、安定感があり疲れにくく感じました。

コンパクトなバッテリーですが、約3.5時間でフル充電が完了し、スタンダードモードであれば112kmも走行を楽しむことができます。

  • 1充電あたりの走行距離は、ハイモード91km、エコモード153km、プラスエコモード237km

行人坂を見た時には用がなければ歩いてでも登りたくないと思っていましたが、そんな坂をe-bikeで降りずに登れることにとにかく驚きました。 これだけのパワーを備えたe-bikeがあれば長距離の移動の不安も解消できそうです。

次はどの坂に挑むことになるのでしょうか……?

今回登った坂
●行人坂
東京都目黒区下目8