Huluのドラマ『死神さん』演出の堤幸彦氏が29日、オンラインで開催されたHuluの会員向けイベント『Huluプレミアムナイト2021』に登場。同ドラマに出演する田中圭や前田敦子の魅力を語った。

  • 田中圭(左)と前田敦子

堤氏は、司会のSHELLY、ハリー杉山、イベントの参加者とともに『死神さん』の第1話を一緒に見る“ウォッチパーティー”にゲストとして登場。田中について、「天才的に僕のリクエストに応えるのがうまい」と切り出した。

かつて初めてタッグを組んだ映画で、女性キャストのオーディションする際、その相手役を田中自らがやったことがあるそうで、「最初の10人くらいは彼の設定したキャラクターでやってもらったんだけど、だんだん僕が飽きてきちゃって、『かすれ声で渡部篤郎さんみたいにやってみて』って言うと、やってくれるんですよ。そこから毎回毎回、彼にどんな役をリクエストするかのほうが面白くなっちゃって(笑)、田中圭ってすごいなと思ったんです」と振り返った。

その上で、「今回の役柄を考えるのは楽しかったし、鼻にホクロを付けて、カツラ付けて、帽子かぶってっていうのを思いついたときは、あのときのオーディションは全く無駄じゃなかったなと思いました」と、時を経て生かされたそうだ。

前田敦子とは、AKB48「フライングゲット」のMVの監督を堤氏が手がけたのが初対面だったが、その後、映画『イニシエーション・ラブ』で仕事をした際、「前田敦子さんの一番のポイントは、カメラ目線にあるな」と気づき、心の中で“カメラ目線の最終兵器”と呼んでいたそう。

『死神さん』でも、「“怪しかわいい”みたいなポイントを難なくをクリアしていただいて、6話まで見てくれた人はその意味が分かると思います。やっぱり前田さんの持ってる“1回ではつかみきれない、強くもあり危うくもありという存在感”が、すごくアンビバレントで本当に面白い人です」と評した。

ウォッチパーティーではこうした役者評に加え、光の線を役者の顔に重ねる演出や、ロケハンで発案した場面、タイトルバックへのこだわり、「顔のアップ大好き」といった裏話を次々に披露。参加者からの「嫉妬した作品」「今の自分に影響を与えているもの」といった質問にも答え、ハリーは「なんて贅沢な時間!」、SHELLYも「こんなことってこれから先、生きてても絶対ないよね!」と大興奮だった。

  • (左から)SHELLY、堤幸彦氏、ハリー杉山