YouTubeチャンネル「SUSURU TV.」で、ラーメンすすり動画を配信しているSUSURUさん。総再生回数は5億回以上という、超人気のラーメンYouTuberです。
今回は、2021年すすって来た日本中の味の中から、看板を見ただけではわからない至極のラーメンを提供するお店を推薦してもらいました。
■濃厚な魚介スープと肉々しいチャーシューに注目!『龍朋』/ 神楽坂・東京
1978年オープンの町中華。テレビでもよく取り上げられているお店です。人気メニューはチャーハンですが、『ラーメン』も美味しいので、ぜひすすってみてください。
ビジュアルは、とってもシンプルです。とろみを感じる濃厚スープに、刻みネギとチャーシュー、メンマ、なると、海苔がのった「ザ・中華そば」という感じ。昔ながらの懐かしい、ほっこりラーメンです。
すすってみれば、スープはとろーり。豚骨と鶏の動物系出汁に魚介を合わせることで、まろやかで旨みがしっかりあって、中から魚介の風味が香ってくる感じ。昔からある魚介系ラーメンの色あせない美味しさがあります。
麺の表面はツルっとしていて、しっかりコシのある中細縮れ麺。独特の食感がスープとしっかり絡んで、至福の美味しさです。存在感のあるチャーシューは歯ごたえが強すぎるくらいの肉々しさで、食べ応え十分です。
僕がセットで食べることが多いチャーハンは、大きめのゴロゴロチャーシュー入り。一つだけ注意点を伝えておくと、けっこうなボリュームなので、お腹の空き具合とよく相談してから食べるようにしてください。
■ボリューム満点の醤油ラーメン『創作町中華 やんぐ』/ 板橋・東京
近くにある「やきとん やんぐ 本店」から派生。店主が、やきとんも焼けて中華料理もつくれる二刀流ということで、実験的に始めたお店です。
ここの『ラーメン』がスゴいのは、トッピングがボリューミーで味のクオリティが高いのに、1杯550円! と格段に安いこと。充実のトッピングは、大きいめっちゃ旨チャーシューに、青菜、ネギ、メンマ、なると、海苔という内容。スープは鶏ガラベースの醬油味で、しっかり出汁が出ていて、ちょっとだけ浮いている細かい背脂がコクをプラスしています。麺は、ちょっと縮れた中細で、スープとの相性が抜群です。
半チャーハンを一緒に頼むと、目の前で中華鍋が踊るライブ感に圧倒されて美味しさへの期待値がアップ。具は、タマゴ、ネギ、チャーシューというシンプル構成で、しっとりとした食感で美味しかったのですが、ボリュームが“半”じゃなく、半端ない満腹感を味わいました。
この時代に、こんな値段で、これほどたくさん食べられて、幸せいっぱいでした。
■焼き飯チャンピオンの醤油ラーメン『総大醤』/ 天神橋・大阪
関西で食べたラーメンの中で、屈指の美味しさを感じたお店です。最初に食べてほしいのは、僕が美味しさを満喫した、ラーメンと焼き飯がセットになった『焼き飯セット』ですね。
ラーメンは、かつお味の出汁がしっかりきいたおいしいスープで、こがし醬油のような香ばしいビターな風味とコクのある醬油の旨みがあり、ひと口目は醬油とカツオの味がガツンときますが、後味に柚子の香りがふっと抜けて、すっきり。麺は平打ち気味の中細ストレートで、プリプリと心地いい食感です。
関西で『総大醤』といえば、塩ラーメンが有名な塩元帥の原点ともいうべきお店なのに、その始まりは醬油ラーメンという意外性が気になり、これがすすってみるきっかけだったのですが、十分に満足できました。
焼き飯も食べたいと思ったのは、特番で関西エリアのチャンピオンに選ばれたと知ったからです。ビジュアルはパラパラでシンプルな感じですが、米が一粒一粒立っていて、ネギ、玉子、チャーシューといった大量トッピングの映えも十分。味付けはシンプルですが、ふっくらとした食感に度肝を抜かれました。「さすがチャンピオンの味!」と、納得でした。
つねに店内は満席で行列のある人気店ですが、ぜひ一度は訪れてほしいと思います。
■次なるトレンドは、手打ち自家製麺!?
全国の有名店は、ほぼ網羅した自負はあります。でも、新規店、特に地方の注目店をいち早く知るのは至難の業。そんなとき、強い味方になってくるのが、TwitterやInstagramなどのSNSです。ラーメン好きはお互いにフォローしあっていて、タイムラインは、ほぼラーメン画像のみ。気になったらすぐメモって、すする準備を進めます。
最近注目しているキーワードは、「自家製麺」です。機械打ちのお店が主流ですが、本格的な手打ち麺に取り組むお店が徐々に増えて、大きな波になりそうな感触があります。三重の伊勢うどんみたいな極太麺も登場しており、全国からさらなる情報収集を進めているところ。次回は、そんな注目麺も紹介したいと思っています。