厚生労働省は10月8日、2021年8月の毎月勤労統計調査(速報、事業所規模5人以上)の結果を発表した。それによると、労働者1人当たりの平均賃金を示す現金給与総額(名目賃金)は前年同月比0.7%増の27万4,987円となり、6カ月連続で増加した。
現金給与総額、正規とパートで差
現金給与総額を就業形態別にみると、正規労働者は同1.4%増の35万6,287円、パートタイム労働者は同1.7%減の9万5,912円と、両者に差がみられる結果となった。
基本給にあたる所定内給与は同0.2%増の24万4,437円と、8カ月連続の増加。残業などの所定外給与も同6.5%増の1万7,784円と、5カ月連続で上昇した。所定内給与と所定外給与を合わせた決まって支給する給与は同0.6%増の26万2,221円と、6カ月連続で増えた。
ボーナスなどの特別に支払われた給与も同2.0%増の1万2,766円と、3カ月ぶりに増加した。
現金給与総額から物価変動の影響を除いた実質賃金指数は0.2%増と、2カ月連続で上昇した。
月間の総実労働時間は同0.7%増の129.6時間。このうち所定内労働時間は同0.2%増の120.5時間、所定外労働時間は同7.0%増の9.1時間となった。
常用雇用者数は同1.3%増の5,203万5,000人。このうち一般労働者は同0.7%増の3,578万1,000人、パートタイム労働者は2.3%増の1,625万5,000人で、パートタイム労働者の比率は同0.32ポイント増の31.24%となった。