――今作は、そんな満島さん演じる六⾞の「死ぬまでにやりたいこと」を叶えていく物語になっていますが、勝村さんが死ぬまでにやりたいことはありますか。
これまでにたくさんのことを経験させていただいたので、いつ死んでもいいかなと思いながら生きています。娘とも仲が良いですし、周りの仲間にも先輩にも恵まれていますし。
――「いつ死んでもいい」と思える人生を送るために、心がけていることはありますか。
フットワーク軽く行動することです。「北野組」でお世話になった北野武さんは、常に頭がフル回転しています。誰も想像出来ないことをいつも考えていて、絵を描いたり、小説を書いたり、ピアノを弾いたり。世界のキタノなのに、現場でもみんなを笑わせてくれます。少しでも近づけたらいいなと思ってます。
――『ドクターY』は今回で第6弾。過去作も含め、見どころを教えてください。
難しいことを考えずに観ているだけで楽しいのが『ドクターY』。加地先生は器の小さい男ですが、そこが人間らしくて魅力的だと思っています。山田勇人監督が、幅広いジャンルの「おいしいところ」「流行っているもの」をスパイスとしてきかせてくれています。現場でもみんなでアイデアを出し合って、「楽しそうなので取り入れさせてもらいました!」という姿勢は、フットワークが軽くて好きです。
数年前に舞台で北海道の網走に行ったとき、人気のない商店街を歩いていたらたった1人だけ男の人がいて。あまりにもこちらを見ているから、何だろうと思っていたらすれ違いざまに「ドクターY見てますよ」と言ってくれました。あんなにうれしいことはなかった! 今でも強く心に残っています。皆様のお力でこの作品も大きくなりました。今作も、多くの方に楽しんで見ていただければうれしいです。
1963年7月21日生まれ、埼玉県出身。俳優として蜷川幸雄に師事し、鴻上尚史のもと「劇団第三舞台」で定評を得、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』をきっかけにバラエティ番組へも出演。サッカー番組『FOOT×BRAIN』の司会も長く務めている。近年の出演作に、ドラマ『Heaven? ~ご苦楽レストラン~』『BG~身辺警護人~』『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』、映画『地獄の花園』『バイプレイヤーズ もしも100人の名脇役が映画を作ったら』『マスカレード・ナイト』など。
『ドクターX』シリーズに登場する、群れを好み、金を愛し、腹腔鏡のスキルと要領の良さだけを武器に突き進む外科医・加地秀樹(勝村政信)を主役にしたスピンオフドラマ。7日(20:00~)にテレビ朝日系列で最新作・第6弾が放送される。動画配信プラットフォームTELASA(テラサ)では過去シリーズ全作を配信中。
米倉涼子演じるフリーランス外科医・大門未知子が、病院組織を舞台に「いたしません」「私、失敗しないので」などおなじみのセリフで騒動を巻き起こしながらも、外科医の本質である手術や治療を成し遂げるため、一切の妥協を許さず突き進む姿を描く大ヒットドラマ。10年目突入となる第7シリーズは14日にスタートする(毎週木曜21:00~)。動画配信プラットフォームTELASA(テラサ)では過去シリーズ全作を配信中。