「ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園」が10月1日に札幌に開業した。三菱地所グループが手がけるエシカルでサステナブルなライフスタイルホテルだ。

  • 向かいには札幌大通公園が位置する「ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園」

「エシカル(=倫理的な)」「サステナブル(=持続可能性)」にこだわり、「見る/知る/感じる/伝える」ことで、北海道を体感できるという。

実際に宿泊してみた体験レポをお届けしよう!

  • 広々としたラウンジCANVAS LOUNGE「KOKAGE」はグリーンがたくさん

建物や家具には北海道産の木材を使用! ラウンジはコワーキングスペースにも

まず注目したいのは建物全体のつくり。建材に北海道産の木材(トドマツ、カラマツ、タモ)が使われ、ラウンジや部屋の家具もすべて北海道産の木材。大自然の中で心身ともに癒やされるような、森の中で過ごしているような気分を味わうことができる。

フロントがある2階の広々としたラウンジは、宿泊者以外も利用可能で、カフェ感覚やコワーキングスペースにもぴったり。併設されているBARでは、北海道の銘酒を楽しむことも。

  • シンプルであたたかみのあるデザインが秀逸で、気に入った家具や植栽は購入も可能

  • 電源完備の窓際の席は、大通公園とテレビ塔が見える最高のロケーション

札幌市営地下鉄「大通駅」すぐ、札幌駅からも徒歩10分程度なので、ビジネスシーンでの利用にもお勧め。北海道の木々に囲まれたリラックス空間は商談にも利用できそうだ。

音にこだわる、カルチャーを広める

ホテルで目を引くのは、大きなDJ機材や、各部屋に置かれたレコードプレーヤーと木製のスピーカー。実はジャズフェスティバル「SAPPORO CITY JAZZ」が毎年開催されるなど、札幌は日常的に音楽が親しまれている街。

そんな札幌の文化を肌で感じられる仕掛けがたくさん。

  • ラウンジにあるDJスペースとウッドスピーカー

  • 各部屋にはレコードプレーヤーと、ここにもウッドスピーカーが

木へのこだわりは建物や内装だけにとどまらず、なんとスピーカーにまで。三重県の木工デザイナー・横浜金平氏が北海道産トドマツを使用し、三菱地所と共同開発した特注のウッドスピーカーは、音が平面に広がり空間全体を優しく包み込んでくれる。

ラウンジスペースの一角にはライブラリーコーナーも。北海道に関する書籍が幅広く取り揃えられており、市内の小学校から贈られた本もあるのだとか。

書籍は札幌の古書店「書肆吉成(しょし・よしなり)」がピックアップ。ラウンジで読むもよし、客室で読むもよし。北海道の「知る」を体験できるコーナーだ。

  • 地域との連携で実現したライブラリー

気になる客室は? 隠された札幌の"色"にも注目

さて、ホテルで気になるのはなんといっても客室。キャビンフロアとギャラリーフロアに分かれており、キャビンフロアは6種類、ギャラリーフロアは7種類の客室タイプがある。

キャビンフロア(9~11階)

キャビンフロアは、その名の通りまるで山中のキャビンで過ごしているかのような空間。余計な意匠をそぎおとしたシンプルな設計で、大通公園を眼下に収め、窓からはさっぽろテレビ塔を眺めることができる客室も。

ギャラリーフロア(3~8階)

今回宿泊したのはこのギャラリーフロア。各部屋には道内にゆかりのある作家による撮り下ろしの写真が飾られている。1フロアに15部屋ある客室全て飾られているものが違うので、次回はどの部屋にしようか、という楽しみも。

飾られている写真は「どこでもない北海道」というテーマがあり、観光名所ではない知られざる北海道の姿を楽しむことができる。写真は購入も可能で、宿泊した部屋に飾られていた写真はポストカードとして無料で持ち帰ることも可能。嬉しい旅の記念になりそうだ。

  • 木のぬくもりをしっかりと感じられる部屋

部屋にはちょっとした遊び心があり、注意しないと見落としてしまうメモ書きが。

  • 壁の隅っこに書かれた説明書き……これは一体?

落書きにしてはやたら詩的なこのメモは、実は札幌の景観色を説明しているもの。実は札幌市には「色彩景観ガイドライン」というものがあり、市が選定した70色に、それぞれの風土をイメージしたオリジナリティ溢れる色名が付けられている。

ホテルの内装にもこのガイドラインが反映されているので、ぜひ隅々まで注意深く観察してみてほしい。

お風呂や洗面台はシンプル広々

トイレやお風呂は似たような空間なのでまとめて紹介。部屋によってはユニットシャワーなので、バスタブにつかりたい人はユニットバスの部屋を予約しよう。

  • お風呂は170cmくらいある大人がゆったり浸かれるサイズ

  • 木のあたたかみと上品な壁の色で朝の身支度もゆったりと

ルーフトップで札幌を味わう

ホテルの屋上にはなんとルーフトップが。ウッドデッキの床にソファースペースやファイアーピットが設置され、なんとグランピングテントまで完備している。

  • 焚き火を囲んでゆったり過ごせるルーフトップ

  • テレビ塔がライトアップされている時間帯ならさらに華やかな空間に

夕焼けやライトアップされたテレビ塔が見られる時間に写真を撮れなかったのが残念だが、ホテルのHPにも写真があるのでぜひ見てほしい。

広々とした屋上で、ソファや焚き火に身を委ねゆっくり過ごす時間は、旅の疲れをしっかり癒やしてくれる。

  • 旅の思い出を語らいたくなる幻想的な場所

北海道のホテルといえば朝食! 食を通じた北海道体験はいかに

北海道といえば、ビジネスホテルでも朝食のレベルが高いという噂。気になる朝ごはんは「和食」「洋食」「ヴィーガン」の3種類に軽めのブッフェスタイルが用意されている。

  • ホテルの1階、オープンキッチンのレストラン「HOKKAIDO CUISINE KAMUY」で朝食を

宿泊時の朝食は「洋食」ということで、料理が運ばれてくる前に飲み物やパン、スープなどを取りにいく。

  • 北海道のバターや小麦粉を使用したパンが数種類! これだけでご馳走だ

  • 「ハスカップジュース」や「ソフトカツゲン」といった北海道ならではのドリンクも

パンに飲み物、スープやヨーグルトなど好きなものを席に運んだら、いよいよ朝ご飯スタート。控えめに選んだはずなのに、思ったよりもボリューミーな朝食になってしまった。

  • 洋食+ビュッフェで朝ご飯スタート!

  • 洋食メニューはこんな感じ

洋食メニューはベーコンにローストチキン、スモークサーモンにオムレツ、サラダにオニオングラタンスープ。フルーツにメロンやハスカップがついた豪華な内容。

大きなベーコンは柔らかくとてもジューシーで、塩味もしっかり。ローストチキンはシンプルな味付けで、クリーミーなソースととても相性がいい。スモークサーモンはかなり脂が乗っていて、林檎のローストと一緒に食べると甘酸っぱさといいバランスに。

サラダには大きめにカットされた野菜も使われており、これがしっかり味付けされていながらも野菜の甘さをしっかり感じられる絶品だった。オニオングラタンスープはいうまでもなく、玉ねぎの甘さにとろとろのチーズが最高の組み合わせ。

ちなみに洋食はあとで紹介するルーフトップにてピクニックスタイルで楽しむことも可能。前日17時までの予約が必要で、数量限定、4~11月期間限定となる。

また、気になる「ヴィーガン」朝食のメインは野菜のお寿司。

  • ヴィーガン向けメニュー 提供:ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ

ヴィーガンに関心がなくても、これなら食べてみたいし、おいしいよね! と思えるメニューになっているとのこと。北の大地で育まれた野菜を楽しむ、そんな贅沢な時間を過ごせそうだ。

食べてよし、聞いてよし、見てよし、ふれてよし、学んでよしの贅沢体験ができるライフスタイル型ホテル「ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園」。ここでしかできない北海道体験を、ぜひ味わってみてほしい。

●information
ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園
住所:札幌市中央区大通西1丁目12番地
アクセス:地下鉄「大通」駅 24番出口すぐそば