リスクモンスターは9月28日、第1回「借金王ランキング」を発表した。調査は2021年6月2日時点で開示されていた2020年4月期決算以降の最新決算に基づき、金融機関を除く決算短信提出企業3,151社を対象に行われた。
20位までのランキング結果から、ベストファイブを見てみると、1位は「トヨタ自動車」(有利子負債25兆6,596億円)、2位「ソフトバンクグループ」(同18兆5,130億円)、3位「本田技研工業」(同7兆7,210億円)、4位「日本電信電話」(同7兆6,243億円)、5位「日産自動車」(同7兆4,802億円)となっている。
同社は「上位20社において売上規模と有利子負債を比較したところ、上位20社のうち12社が年商以上の有利子負債を有する結果となりました。上位企業には装置産業が多く、設備投資に要する借入金がかさみやすいことが要因といえます」とコメントする。
次に、有利子負債上位20社の「現預金」、「借入依存度」、「自己資本比率」について分析すると、現預金では「トヨタ自動車」、「ソフトバンクグループ」、「本田技研工業」、「楽天グループ」、「日産自動車」が上位となり、上位20社中9社が1兆円超の手元資金を有していた。
そして、上場企業全体の収益力を図るため、EBITDA※を集計すると、1位は「ソフトバンク」、2位「トヨタ自動車」、3位「日本電信電話」、以下「ソフトバンクグループ」、「KDDI」と続いている。
※EBITDA=営業利益(税引前当期純利益+特別損益+支払利息)+減価償却費
上場企業だけでなく中小企業にとっても、資金調達の方法・金額・タイミングは極めて重要な経営判断。各企業が倒産リスクを見極め、適切な借入によって安全性と企業価値を高めることで、停滞した日本経済を活性化することに期待しているという。