マツダは今後の商品開発に関する方針を発表した。2050年のカーボンニュートラル達成に向け、2030年には生産するクルマの100%を電動化し、25%は電気自動車(EV)とする計画。2022年からの3年間でハイブリッド車(HV)5種類、プラグインハイブリッド車(PHEV)5種類、EV3種類を投入し、2025年以降はEV専用プラットフォームを使った複数のモデルを商品化する。

  • マツダのEV「MX-30」

    マツダもクルマの電動化に向けて大きく舵を切った(写真はEVの「MX-30」)

EV専用プラットフォームは2025年に導入

クルマ作りの基盤となる技術群をブロックとして段階的に積み上げ、新型車を効率的に商品化する「ビルディングブロック戦略」を採用しているマツダ。2007年以降は内燃機関の刷新と電動化技術の積み上げを進め、2012年発売の「CX-5」から続く新世代商品群の展開につなげた。

現在は内燃機関の一層の進化(SKYACTIV-X/直列6気筒)と電動化技術の拡大を継続中。スモール商品群用の横置きパワーユニットとラージ商品群用の縦置きパワーユニットに対応する「SKYACTIV マルチソリューションスケーラブルアーキテクチャー」をベースとし、国ごとの電源事情や環境規制、顧客のニーズに対応したマルチソリューションを展開していく計画だ。2025年以降は、さまざまな車格やボディタイプに対応可能なマツダ独自のEV専用プラットフォーム「SKYACTIV EV専用スケーラブルアーキテクチャー」を導入し、2030年にかけて複数のEVを商品化していく方針だという。

  • マツダの電動化計画

    マツダの電動化計画

2022年~2025年に投入するHV5車種にはトヨタ自動車のハイブリッドシステム(THS)を使ったクルマが含まれるものの、それ以外については全てマツダ単独で開発を進めるとのこと。この5車種にマイルドハイブリッド車(MHV)は含まれない。発売済みのEV「MX-30」にロータリーエンジンを搭載し、航続距離を伸ばしたモデルを発売する計画がすでに明らかとなっているが、このモデルはPHEV5車種のうちに含まれるそうだ。