初めてのお給料が支給された方や、新年度を迎え子どもの教育費について考え始めた方にとって気になるのが貯蓄方法ではないでしょうか。今回は貯め上手になるコツをご紹介します。

基本は「先取り貯蓄」

すでに行っている方も多い鉄板の貯蓄方法ですが、「先取り貯蓄」です。毎月の収入から給与天引きなどを利用して、給料が生活費に回る前に、毎月定額を積み立てることです。その分のお金は「なかったもの」として、やりくりして生活するものです。

とても大切なことですので、ご存じない方に向けて一般的な先取り貯蓄額の決め方をご紹介します。

児童手当など、毎月入る手当てを丸ごと先取り貯蓄にする

お子さんの将来かかる教育費を積み立てる場合は、やはり児童手当といった諸手当を貯蓄に回す方法がおすすめです。毎月所定の口座に積み立てても、学資保険を利用してもどちらでも構いません。貯蓄に目的と強制力を持たせることで、確実に教育費を貯めることができるようになります。

  • 「住居費+先取り貯金」の金額が、月の収入の4割になるように先取り貯蓄額を決める

住居費といった固定費が手取り収入に対して3割を超えてくると毎月の貯蓄額は少なくなりがちです。できるだけ固定費は低くして、住居費と貯蓄が合計で4割になるように先取り貯蓄額を決めましょう。

例えば、手取り月収が25万円、家賃が6万円なら手取りに対する家賃の割合は24%ですので、16%の4万円が先取り貯蓄額となります。家賃の割合が低いほどより多く貯蓄になりますので、実家住まい、家賃補助がる、入寮しているなど住居費が抑えられている場合はその分積み立てに回すことができます。

  • 買い物のレシートに○△×を付けて見直してムダを洗い出し、×=ムダの合計金額分を先取り貯蓄に回す

日ごろの無駄遣いをまるっと貯蓄に回す方法もおすすめです。無駄遣いを見直す方法としては、レシートを見直すことで簡単にできます。

買い物のレシートに○△×を付けて見直してムダを洗い出し、×=ムダの合計金額分を先取り貯蓄に回すだけです。これは1ヶ月分をやるのが基本ですが、面倒なら10日分のレシートチェックでもOK。それを3倍にすれば、おおよその1カ月分の無駄を知ることができます。お金があるとつい使ってしまうけれど、無ければ無いなりに生活できる人にぴったりな貯め方とも言えます。

先取り貯蓄は天引きにする

貯まる仕組みづくりの第一歩としてやるべきことは、会社員であれば財形貯蓄制度を利用するのが手軽でおすすめです。まずは会社に、この制度があるかどうか確認しましょう。一般財形、住宅財形、年金財形がありますが、用途に合わせてえらんでも、とりあえず一般財形でも大丈夫です。

会社に財形貯蓄制度がない場合や、会社員でない方は、収入が振り込まれる口座から定額を銀行口座に積み立てる「自動積立定期預金」を利用すると良いでしょう。

「先取り貯蓄」はどんな状況の中でも、最も確実で安定した貯蓄方法です。少ない金額からでも良いので、まずは始めることが大切。そして、やりくりが慣れてきたら、さらに貯蓄額を増やすようにすると、目標額をより早く達成することができます。

ボーナスは貯蓄額を増やす近道

まとまった金額が支給されるボーナスは、貯蓄額を大きく増やすチャンスです。また、毎月の収入ではなかなか貯蓄額を増やすことはできなくても、ボーナス時にまとまった金額を貯蓄することで、カバーすることができます。

例えば年間100万円を貯めるには、毎月約8万3,000円の積み立てが必要ですが、毎月5万円の積み立てと、ボーナス時20万円×2回しても100万円です。

iDeCoやつみたてNISAで運用をしても

個人型確定拠出年金(iDeCo)や少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度の、つみたてNISAなど、運用をしながら、利益にかかる税金が非課税になるなどの税制的なメリットのある制度を利用するのも手です。

先取り貯蓄以外にもこんな方法が

先取り貯蓄はマストですが、これからご紹介するものは、プラスαで貯めるアイディアですので、できそうなものを取り入れてみてくださいね。

つもり貯金をする

上司にランチをおごってもらった。大好きなスイーツなどを食べなかった日は、食べたつもり、買ったつもりで500円貯金をしたり、半額分貯金する。 不要品を売って利益を貯金する フリマアプリやリサイクルショップ、ネットオークションなどで不要品を売って得たお金は貯金する。

銀玉貯金をする

1日の終わりにお財布の中身を確認して、500円、100円、50円がお財布に入っていたら、貯金箱へ入れる。

塗り絵貯金をする

かわいいイラストに数字が書いてあり、イラストを塗りながら貯金をするものです。ゼブラのサイトでは無料で塗り絵貯金シートをダウンロードできるので、チャレンジしてみるのもいいですね。

どの貯め方でも、まずは目標をもって楽しみながら続けることが大切です。コツコツ貯めたり運用して、欲しかった憧れのアイテムや、おいしい食事など、うれしい、楽しいといった達成感のある使い方をすると、次の貯蓄へのモチベーションアップにつながるでしょう。