「卓球戦国時代と化した20××年の東京」を舞台に、高校生たちが激しいピンポンバトルを繰り広げるエンターテインメントプロジェクト『FAKE MOTION』。EBiDAN所属の人気若手俳優が集結し、2020年4月期にドラマ第1弾『FAKE MOTION -卓球の王将-』、2021年1月期に第2弾『FAKE MOTION -たったひとつの願い-』が日本テレビほかで放送され、4月19日からは、品川プリンスホテルステラボールにて舞台『FAKE MOTION -THE SUPER STAGE-』も上演される。

次々と新たな展開を重ねる同プロジェクトはさらに、3月25日&26日の2日間、東京ガーデンシアターにて「FAKE MOTION 2021 SS LIVE SHOW」を開催。超特急、DISH//、M!LK、SUPER★DRAGON、さくらしめじ、ONE N’ ONLY、原因は自分にある。、森崎ウィン、板垣瑞生、 宮世琉弥など総勢29名が大集結する。イベントはライブと生の芝居のパートを予定しており、ライブパートではドラマで流れている主題歌や各高校のテーマソングをメンバーがパフォーマンス。まふまふプロデュースの主題歌や、 布袋寅泰プロデュース・作曲の楽曲など、観客の前での初パフォーマンスとなる。芝居パートはドラマのシーズン2の3カ月後という設定で、3公演とも毎回少しずつ違う演出に。Huluストアにてライブ配信&見逃し配信も予定している。

今回は、リハーサル中の佐野勇斗(M!LK)&古川毅(SUPER★DRAGON)にインタビュー。恵比寿長門学園(通称:エビ高)のリッツこと高杉律を演じた佐野、コウ様こと桂光太郎を演じた古川の2人はともにシーズン1から作品を引っ張っているが、プロジェクトの広がりについてどう捉えているのか。

  • 「FAKE MOTION 2021 SS LIVE SHOW」に出演する古川毅、佐野勇斗

    「FAKE MOTION 2021 SS LIVE SHOW」に出演する古川毅、佐野勇斗

■声じゃなくて、拍手で反応を

——今回は『FAKE MOTION』に出演されたEBiDANの皆さんが大集合でのイベントということで、やると聞いた時はどのような感想を持ちましたか?

佐野:EBiDANメンバーとこんな風に集まれることもなかなかないので楽しみですし、『FAKE MOTION』の曲で、ドラマのメンバーで歌って踊ることができるのは夢のようだと思います。

古川:今までのライブとも違って、『FAKE MOTION』というプロジェクトを通して全然違う形で音楽を届けることになるので、すごく面白いです。見てる方たちも、テレビの中のキャラクターが目の前に出てきたみたいな感覚になるんじゃないかな? ヒーローショーのような感覚でも楽しめていただけるんじゃないかと思いました。

——古川さんは、演じたコウ様を意識して歌ったりもするんですか?

古川:僕は、「桂光太郎が出る」と聞いているので(笑)。僕じゃなくて、桂光太郎へのオファーです。桂光太郎として歌います(笑)

佐野:もう、ベテラン俳優さんの域じゃないですか! 僕は、たまに佐野勇斗が出てきちゃいます(笑)。リハーサルでも「皆さ〜ん!」って、完全に佐野勇斗でした。

古川:会場にいるのは”み!るきーず”(M!LKのファン)だけじゃないから(笑)

——役に入っての煽りだと、どのような感じになるんですか?

佐野:それはまあ、結構クールに……。

古川:こじらせ煽り?

佐野:どっちで来るのか、楽しみにしていてください(笑)

——リハーサルをやっていて、楽しいと思ったところや、いつもと違うと思ったところはありますか? 普段のメンバーともまた違うメンバーとパフォーマンスを見せることにもなると思います。

佐野:先輩方と一緒に歌う機会がなかなかないので、勉強になります。特に今までEBiDANを作ってきた先輩方のリハーサルをこんな間近で生で見せてもらえるなんて、すごくいい機会。

古川:本当に、最初からいた(森崎)ウィン君とかと一緒にできるのも、なかなかないよね。ウィン君はEBiDANの先輩でもあるし、俳優としても先輩だから、一緒に歌って踊ることに、すごく感慨深いものがあります。

佐野:ただ、いつもと違う雰囲気かというと、あんまりそういう感覚はないかも。

古川:『FAKE MOTION』という作品のキャラクターもあるから、いい意味で個人プレーでよい感じがある。高校やキャラクターの感じを出せば「『FAKE MOTION』だ」と思っていただけるだろうから、楽しんだもん勝ちなのかな、という気持ちです。

佐野:以前だったら、ライブで他のグループとのシャッフルをやったときに違う気持ちもあったんですけど、『FAKE MOTION』があったことで、皆と仲良くなれて、いつもの感覚でいられるのかもしれません。

——主題歌の「FAKE MOTION」を歌うことなどは予告されていて、観客の皆さんもきっと声を上げたいと思うんですが、新型コロナウイルス感染防止のため声を出せない状況でもあります。

佐野:僕たち歌の途中でセリフがあるんです!「負ける気がしねえな」のあと……きっと盛り上がっていただけるとは思うんですけど、声じゃなくて、拍手とかで反応してもらえたら!

古川:本来だったら、「キャ〜!」と言っていただけるのかなとか想像できるんですけど、実際にそうじゃないと考えたら、ちょっとドキドキするよね。

佐野:なんかもう、負ける気しかしない!(笑) でもそこは、心の中では「キャ〜!」となってくれていると信じて!

■すぐこじらせる2人

——今回はライブだけでなく生のお芝居もあり、ドラマの3カ月後を描くんですよね。どんなところが見所ですか?

佐野:僕たちは、旅に出ているんだよね。

——シーズン2で、卓球戦国時代を鎮めるために全国に旅に出ている様子が描かれていましたね。

古川:台本を読んだときは、びっくりしました(笑)

佐野:2人で消えてしまって……でも、再登場はおいしかった(笑)

古川:あのヒーロー感、かっこよく編集していただいて嬉しい限りでした。今回は2人はまた旅に出ていて、もちろん各学校にもドラマがあり、それが集約していく。ドラマで培った内容も反映されて、これまであまり絡んだことない人と絡むところもあったので、そこは見所です。

佐野:かなり動きもあるので、結構時間も少ない中で大変ではあるんですけど、面白いです。

古川:それで、僕たち(リッツ&コウ様)はまたこじらせる(笑)

佐野:すぐ、こじらせよる。絶対一緒にいない方がいいもん!(笑) あとは松陰さん(北村匠海)が出てくるのか出てこないのか、どうなるのかも見所です。

古川:「松陰さん」って、未だに言いにくいでしょ?(笑)

佐野:なかなか一発で「松陰さん」と言えないんですよ。「まつくげさん!」ってなる(笑)

——ちなみに今までドラマ、オンライン朗読劇などでいろいろ衝撃的な展開もありましたが、お二人がびっくりしたのはどんなシーンでしたか?

佐野:僕らはシーズン1が物語として大きいので、1のことを言わせてもらいますね。あの〜、やっぱり……旅に出るところはびっくりしましたね。

古川:シーズン1じゃなくない!? めっちゃ考えて全然違うことでしたけど(笑)

佐野:あ、コウ様のギフテッドのスターゲイザー特訓シーンはびっくりしました!

古川:僕は、シーズン2で人が亡くなったりと、より深刻な状況に変わったことに驚きました。でも、シーズン1の最後でもシーズン2への伏線はあって、そういった変化も含めて『FAKE MOTION』の世界観に深みが出たのかなと思います。あと1番驚いたのは、ドラマの中でうちのメンバーの(志村)玲於がダンベルを持っていたこと(笑)。実際に20kgくらいの重いダンベルを持ってたらしいんです。

佐野:マジで!? ヤバい!

古川:そこに驚きました(笑)

——最後になりますが、今回は配信でも見られるということで、このご時世に皆さんもこれまでに配信ライブなどを精力的にされてきたことも踏まえて、新しい発信の仕方について思ったことをうかがえれば。

佐野:会場に行きたくても来ることができないという方も多いと思うのですが、そういう方たちも家の中でスマホ1台で見られるのは、すごくいいことですよね。ライブやステージが身近になるし、僕らとしても近くに感じられる。もしこういう状況が収まっても、続けられたらと思いました。

古川:去年は僕らのグループもオンラインライブで色々な挑戦をして、新発見がたくさんありました。どのアーティストもプレイヤーとしてオンラインライブを体験して、ファンの皆さんも配信で見るということに、いい意味で慣れて来たとも思うんです。オンラインライブが定着したからこそ、配信でも生でも楽しんでいただけたら嬉しいです。

■佐野勇斗
1998年3月23日生まれ、愛知県出身。2015年、映画『くちびるに歌を』で俳優デビューを果たし、ドラマ『砂の塔~知りすぎた隣人』(16年)、『トドメの接吻』(18年)、映画『ミックス。』(17)などで注目を集める。映画『青夏 きみに恋した30日』(18年)、『凜-りん-』『小さな恋のうた』(19年) 、ドラマ『俺たちはあぶなくない~クールにさぼる刑事たち』(20年)などで主演を務め、2021年はドラマ『ドラゴン桜』、映画『かぐや様は告らせたい2〜天才たちの恋愛頭脳戦〜(仮)』などに出演する。

■古川毅
2000年2月27日生まれ。東京都出身。2015年にSUPER★DRAGONのメンバーとしてデビュー。2018年に資生堂・シーブリーズのCMキャラクターに抜てきされ、ドラマ『兄友』(TBS系)で俳優デビューを飾った。以降は、ドラマ『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』(NTV・19年)、『FAKE MOTION -卓球の王将-』(NTV・20年)、映画『犬鳴村』(20年)などに出演。