2020年、記録的な大ヒットを記録したアニメーション映画『鬼滅の刃』。それまで長い間、日本の映画興行収入記録1位を保持していたジブリ作品『千と千尋の神隠し』を抜き、歴代トップに輝いたことも記憶に新しい。

竈門炭治郎、禰󠄀豆子、我妻善逸、嘴平伊之助といった魅力的なキャラクターやスリリングなストーリー展開、華麗で洗練された作画やアクションなどの特長に加え、「◯◯の呼吸」や「全集中」といった独特の用語や、「呼吸」という流派に属する剣士たちが繰り出す技の数々に、多くの人が魅了されている。

大人気となった『鬼滅の刃』だが、それ以前にも独特の必殺技が登場する名作アニメや漫画、ドラマや映画は多かった。今回は、20代~40代のマイナビニュース会員806人に、「思い出や印象に残っている『必殺技』」について聞いてみた。

  • 思い出や印象に残っている「必殺技」はなに?

Q.あなたが思い出や印象に残っている、アニメ・漫画・ドラマ・映画などで出てくる「必殺技」は何ですか? また、その必殺技がなぜ印象に残っていますか? 思い出に残っている出来事やエピソードがあれば教えてください

■「20代」

・「ボボボーボ・ボーボボ『鼻毛真拳』 - 技の名前と動きが衝撃的で、今でも忘れられない」(25歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「アンパンマン『アンパンチ』 - よくやっていた」(25歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「テニスの王子様『超(スーパー)ウルトラグレートデリシャス大車輪山嵐』 - 技の名前が長いけど、妙に真似したくもなる格好いい必殺技」(27歳男性/その他/販売・サービス関連)
・「ポケモン『ピカチュウの10まんボルト』 - 悪の組織を倒すのに使われることが多いから」(27歳男性/精密機器/メカトロ関連技術職)
・「北斗の拳『北斗神拳』 - お前はもう死んでいる、が印象的」(28歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「美少女戦士セーラームーン『月にかわっておしおきよ!』 - 子どもの頃におもちゃを使いながら、友だちや親戚の子とセーラームーンごっこをしていた」(29歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「ONE PIECE『コンカッセ(粗砕)』 - 地味だけどカッコイイ」(29歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「ドラゴンボール『かめはめ波』 - 小学校の夏休みによくやっていたから」(29歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)

■「30代」

・「美少女戦士セーラームーン『月にかわっておしおきよ!』 - 小学生の頃見ていて、一番印象に残っているアニメなので」(30歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「ドラゴンボール『かめはめ波』 - ドラゴンボールが好きで、よくアニメを見ていた」(30歳男性/エステティック・美容・理容/販売・サービス関連)
・「餓狼伝『虎王(こおう)』 - 原作小説でも漫画版でも重要であり、また刃牙シリーズでも使われた印象深い技」(30歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「NARUTO -ナルト-『写輪眼』 - カカシの目が印象的」(31歳女性/ガラス・化学・石油/事務・企画・経営関連)
・「ウルトラマンティガ『ゼペリオン光線』 - 子どもの頃、初めて見たウルトラマンの必殺技がかっこよかった」(32歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「名探偵コナン『真実はいつもひとつ』 - 小さい頃、アニメや映画をよく見ていたから」(32歳女性/教育/事務・企画・経営関連)
・「水戸黄門『この紋所が目に入らぬか』 - 小学校の時の学芸会で水戸黄門の演劇をした」(33歳女性/医療・福祉・介護サービス/販売・サービス関連)
・「ドラえもん『ぼくドラえもん』 - ドラえもんのひみつ道具という裏技を使うことにより、何でもかんでも問題が解決するからすごいと思った」(34歳女性/インターネット関連/その他技術職)
・「るろうに剣心『天翔龍閃』 - 名前がかっこいいし、漫画でその技を使った時の主人公もかっこよかった」(36歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「ドラゴンボール『元気玉』 - 皆の元気を少しずつ分けてもらって強力な必殺技になるので、皆の想いや気持ちが込められているということがすごく感動する」(37歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「幽遊白書『邪王炎殺黒龍波』 - ジャンプを当時読んでいて、強敵を一撃で倒してインパクトがあった」(37歳男性/その他電気・電子関連/メカトロ関連技術職)
・「新世紀エヴァンゲリオン『ポジトロンライフル』 - 使徒を倒した」(39歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「ストリートファイター『波動拳』 - 波動拳を出すのが得意だったので」(39歳男性/流通・チェーンストア/営業関連)
・「聖闘士星矢『ペガサス流星拳』 - 自分が一番見ていたアニメで、好きなキャラクターで印象がある」(39歳男性/その他メーカー/事務・企画・経営関連)

■「40代」

・「ストリートファイター『波動拳』 - 小学生の頃、休み時間によく遊んだ」(40歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「SLAM DUNK(スラムダンク)『庶民シュート』 - バスケの体育の授業でマネしてた」(40歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「ドラゴンボール『かめはめ波』 - 子どものころ皆も見ていたと思うが、ドラゴンボールは特に好きで、かめはめ波の印象が強い」(41歳男性/鉱業・金属製品・鉄鋼/技能工・運輸・設備関連)
・「ドラゴンボール『元気玉』 - 元気をあつめて、パワーにするという発想がいろんなものに通ずると思う」(41歳男性/通信関連/営業関連)
・「北斗の拳『お前はもう死んでいる』 - 言われたあと、数秒後に体が吹き飛ぶのが衝撃的だった」(41歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「キャプテン翼『タイガーショット』 - キャプテン翼が思い出に残っています。必殺シュート、タイガーショットが印象に残っています。中学生なのに壁に穴をあけてしまうシーンが衝撃的でした」(43歳男性/鉱業・金属製品・鉄鋼/技能工・運輸・設備関連)
・「キン肉マン『パロスペシャル』 - 小学生の頃に、プロレスごっこで掛けたり掛けられたりした」(43歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「聖闘士星矢『鳳翼天翔』 - 子どもの時に流行り、人気のキャラクターだった」(43歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「北斗の拳『北斗百裂拳』 - うちは兄ばかりだったので、この番組はよく見てて頭に残ってる」(43歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「魁!!男塾『大豪院邪鬼の真空殲風衝』 - 鎌鼬を繰り出し、敵を切り刻むという設定で、牛を一瞬で骨だけにしたシーンが忘れられない」(44歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「ウルトラマンのスペシウム光線 - 小学校の校庭で、ウルトラマンごっこをよくやった」(47歳男性/広告・出版・印刷/技能工・運輸・設備関連)
・「宇宙刑事ギャバン『蒸着 (じょうちゃく)』 - 毎回、いちいち同じ説明が入ったのが、子どもの時におかしさを感じていた」(47歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「キン肉マン『キン肉バスター』 - 小学校のころ、キン肉マンのアニメや漫画で心が救われたから」(48歳女性/設備工事/事務・企画・経営関連)
・「はじめの一歩『デンプシーロール』 - 作者の創作だと思っていたら、ホントに実在する技だった」(48歳男性/食品/その他技術職)
・「プロレス:スタン・ハンセンの『ウエスタン・ラリアット』 - ハンセンよりも屈強な男がなぎ倒されていく、圧倒的な強さがカッコよかった」(48歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「マジンガーZ『ロケットパンチ』 - 子どもの頃、おもちゃで遊んだ」(48歳男性/鉱業・金属製品・鉄鋼/事務・企画・経営関連)
・「ゲッターロボ『ゲッタービーム』 - スーパーロボット系が好きだから」(49歳男性/広告・出版・印刷/その他・専業主婦等)
・「宇宙戦艦ヤマト『波動砲』 - 地球の運命がかかっているという壮大な背景があるので」(49歳男性/教育/営業関連)
・「仮面ライダー『ライダーキック』 - 小学生のとき、友だちと仮面ライダーごっこをよくした」(49歳男性/非鉄金属/その他技術職)

■総評

20代から40代のマイナビニュース男女会員に、思い出や印象に残っている、アニメ・漫画・ドラマ・映画などで出てくる「必殺技」を聞いたところ、様々なエピソードとともに多くの「必殺技」の名前が寄せられた。

全体的な傾向としては、20代よりは30代、30代よりも40代が分量・種類ともに多い。また、全世代を通じて『ドラゴンボール』の強さが目立った。特に30代・40代では、思い出の必殺技として「かめはめ波」の名を挙げる人が多く、その人気は圧倒的だ。長期にわたるメガヒット作であり、「かめはめ波」のアクションも真似しやすいことなどから、親しみがある人が多いようだ。

他にも、「北斗の拳」「聖闘士星矢」「ストリートファイター」「キン肉マン」といった、格闘系作品の必殺技の人気が高い。子どもの頃、空き地で友人相手に繰り出した、という思い出がある人が多いようだ。印象に残っているフレーズとして、北斗の拳の「お前はもう死んでいる」を挙げる人も目立った。

女性では、美少女戦士セーラームーン「月にかわっておしおきよ!」を支持する声が多かった。何人もの人が、幼い頃にセーラームーンになりきって悪にお仕置きした経験を語ってくれている。

その他、40代の後半ではウルトラマン「スペシウム光線」、仮面ライダー「ライダーキック」などの懐かしい必殺技も見られた。シリーズを重ね、新作も製作されている人気のヒーローだが、やはり初代のインパクトは非常に強かったようだ。

反面、昨今話題の『鬼滅の刃』を挙げる人はほとんどいなかった。まさにいま"現役"かつ"旬"の作品であり、思い出になるにはまだ早いということだろう。今から10年後に同じアンケートをしたときには、いったいどのような結果になるのだろうか。とても興味深い。

調査時期: 2021年2月3日
調査対象: 20代~40代のマイナビニュース会員
調査数: 806人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません