ベネッセホールディングスは1月29日、「たまひよ 妊娠・出産白書2021」の第1弾「新型コロナウイルス感染症の出産・育児への影響」に関する調査結果を発表した。調査は2020年10月29日~11月2日、2019年5月~2020年10月に第1子を出産した20~39歳女性2,060名を対象にインターネットで行われた。

  • 新型コロナ感染症拡大による出産・産後での不安/立ち合い出産の有無

    新型コロナ感染症拡大による出産・産後での不安/立ち合い出産の有無

同調査では、調査対象者を、2020年5~10月に出産(緊急事態宣言解除前後、解除後)、2019年11~2020年4月に出産(通常期・新型コロナウイルス感染症拡大期)、2019年5~10月に出産(通常期)の3つの出産時期によってグループ分けしている。

はじめに、新型コロナ感染症拡大による出産・産後での不安について聞いたところ、全体の66%が「不安があった」と回答。出産時期別に見ると、とくに2020年5~10月に出産した母親の不安は強く88.5%という結果に。また、この層は、それ以前に出産した人と比べて、配偶者やパートナーの妊婦健診の付き添い率が50.4%(全体67.2%)、「配偶者やパートナーが出産に立ち会った」は36.6%(それ以前に出産した人:約7割超)にとどまるなど、新型コロナの影響が大きかったことがわかった。

  • 新型コロナウイルス感染症の拡大期間・自主危機感を経験後の気持ちや行動変化

    新型コロナウイルス感染症の拡大期間・自主危機感を経験後の気持ちや行動変化

続いて、新型コロナウイルス感染症の拡大期間・自主危機感を経験後の気持ちや行動変化に関する項目を複数あげ、それぞれ「とてもあてはまる」「まああてはまる」と回答した人の割合について調べたところ、「両親など高齢者に会うのを控える」(51.7%)人が約半数。その影響か、今回の調査では全世代で7割が「両親にもっと孫の顔を見せたい」(70.5%)と回答していることから、コロナ禍で、両親に子どもを見せに行きたくてもできない現状が浮き彫りに。また、「家族の時間を大事にしたい」(84.4%)人は8割を超え、コロナ禍で家族の絆を見直す人が増えていることがわかった。

一方で、「配偶者・パートナーが子育てや家事にかかわる時間が増えた」(51.4%)が約半数を占めたものの、「配偶者・パートナーにもっと家事や育児を積極的になってほしいと思うようになった」という母親が58.2%と増加していることから、コロナ禍で育児環境が変化しても、依然、母親の負担感は減っていないことが伺える結果となった。