Appleが2021年の秋に発売するであろう次世代iPhoneにSamsungグループのSamsung Electro Mechanicsが手掛ける潜望鏡型折り畳み式ズーム(Folded type zoom)カメラが搭載される可能性がでてきたと複数の韓国メディアが報じている

Appleならびに同社への部品納入業者は、その取引内容を公表しない取り決めとなっているため、両社からの正式なコメントはでていない。

  • 潜望鏡型折り畳み式ズームカメラ

    Samsung Electro Mechanicsの潜望鏡型折り畳み式ズームカメラ (出所:Samsung Electro Mechanics Webサイト)

韓国メディアであるビジネスポストは12月17日付けで、「Appleは、サプライヤ選定の際に、メーカーへのコンタクトから試作品の受領、品質検査、生産設備の認証、財務状態の確認、増設検討など、少なくとも2年ほどかかる手順を踏む必要があることから、2021年のiPhoneモデルに潜望鏡型折り畳み式ズームカメラを搭載することは、時間的に無理がある。スマートフォン(スマホ)ユーザーによる高倍率ズームカメラに対するニーズは強いため、将来的にその搭載は確実と見られるが、早くても2022年になる可能性が高い」と、業界に詳しい識者のコメントという形で掲載している。この2年というのはあくまでも一般論であり、Appleの判断次第で短縮は可能だとみられる。この折り畳み式ズームカメラは、入射光をプリズムで90°曲げることで、レンズを何枚も積層したスマホのカメラ部分の厚みを増すことなく高倍率のズームを可能とするもので、Apple自身もこの種のズームカメラを開発してきたものの、基本的な特許をSamsungグループが握っているため、特許紛争を避けてSamsungグループから購買するようだと韓国のスマホ業界関係者は見ている。将来のiPhoneにこうした高倍率のズームカメラが搭載されることは間違いないと見られるが、その導入時期については予測が分かれているようである。

すでにHuaweiはP30 Pro、Samsung ElectronicsはGalaxy S20 Ultraでこの種のカメラを採用している。S20 Ultraでは、スマホの厚みを増すことなく100倍ズームの撮影を可能としており、2021年に発表される「Galaxy S21」の全モデルにも搭載される予定としており、Appleもこうした流れに乗るものと業界関係者はみている。