12月4日、ヤンマースタジアム長居(大阪市東住吉区)にて、「第104回日本選手権長距離」が開催された。種目は、男女5,000m、男女10,000m、男女3,000mSCの6種。出場選手の多くが自己記録を更新し、男女10,000mでは日本新記録が誕生した。

  • 「第104回日本選手権長距離」に駆け付けたファンたち

「東京2020オリンピック」の代表選考会を兼ねた大会

同大会は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、陸上競技の国際競技連盟(WA)が設けていたオリンピック出場に関与する諸条件の適用除外期間(4月6日~11月30日)が明けた直後に会期を再設定して行われた。2021年に延期された「東京2020オリンピック」の代表選考会を兼ねた重要な大会となる。

女子10,000mでは、すでに東京オリンピック参加標準記録を突破していた新谷仁美選手(積水化学)が優勝した。

序盤から力強い走りで他選手を引き離し、その勢いでゴールイン。2002年から破られていなかった30分48秒89の日本記録(三井住友海上/渋井陽子)を18年ぶりに塗り替え、30分20秒44の日本新記録が誕生した。

このタイムは、2019年に開催されたドーハ世界選手権の銀メダルに相当するものだという。

最終種目でも日本新記録が誕生

最終種目の男子10,000mでも、女子に続き日本新記録が誕生した。日本記録(27分29秒69)とオリンピック参加標準記録(27分28秒00)の突破を目標としていた相澤晃選手選手(旭化成)は、その目標を約10秒も上回る27分18秒76でゴールイン。日本新記録を打ち立てた。

女子5,000mでは、ラストの接戦を制して田中希実選手(豊田自動織機TC)が優勝。新谷選手、相澤選手、田中選手の3名がオリンピック代表の条件を満たし、代表に内定した。

同大会には、久光製薬はオフィシャルスポンサーとして協賛。会場内には「Hisamitsu 東京2020協賛ブース」が設置され、多くの陸上ファンが詰めかけた。

  • Hisamitsu 東京2020協賛ブース