メルカリ、ブックオフコーポレーション、アクティアの3社は、12月7日より期間限定で「捨てない大掃除プラン」を提供すると発表した。大掃除シーズンに向けて、3社による初めての合同企画となる本サービスの詳細とその背景とは。

  • 左からメルカリの田面木宏尚上級執行役員、ブックオフグループホールディングスの森葉子取締役、アクティアの城戸香織取締役

このプランは、期間中にアクティアの展開する家事代行サービス「カジタク」の整理収納サービス「片づけ名人プラン」(基本料金/2時間19,800円、別途交通費一律960円、どちらも税別)を利用すると、そこで出た不用品をメルカリへ出品、もしくはブックオフの買取へ仕分けをし、出品や買取方法について指南してくれるという内容となっている。

  • プロによる整理収納アドバイスから、不用品の出品・買取まで指南してくれる

そもそも「片づけ名人プラン」とは整理収納アドバイザーの資格を持つスタッフ2名が、利用者の要望をヒヤリングしながら、その人にあった整理・収納方法を提案してくれるというサービス。

新プランの発表会に登壇したアクティアの城戸香織取締役は、コロナ禍で在宅時間が増えて以降、部屋の掃除や断捨離に興味を持つ人が増え、こういった整理収納サービスへの関心も高まっていると話す。

  • コロナ禍以降、家を快適な場所にしたいと考える人が増加した

今回の「捨てない大掃除プラン」では、メルカリとブックオフそれぞれの箱が用意され、漫画やソフトなどまとめて買取に出すものはブックオフへ、自分で価値を決めて売りたい物はメルカリへ仕分けをする。ブックオフについては宅配買取、メルカリについては12月8日より「あとよろメルカリ便」という売れた商品の梱包・発送を行ってくれるサービスをスタートするという。

  • メルカリ、ブックオフそれぞれの箱が用意され、仕分けをしていく

城戸取締役によると、これまで「片付け名人プラン」の利用者の中には、捨てるくらいなら手元に置きたいと思ったり、処分すると決めたけれど罪悪感や喪失感を持ったりしまう人も少なくなかったのだそう。不用品をリユースに出すことで、「不用だけれど捨てられない」ジレンマを解決できると話した。

もうひとつ、今回の企画の背景にあるのは、ゴミを減らして物が循環する社会を目指す持続可能な消費への関心の高まりだ。メルカリの調査によると、大掃除などで出た不用品を「ゴミとして処分する」と答えた人は約90%だったという。また、「かくれ資産として日本中に眠っている不用品の価値は37兆円とも言われています。1世帯あたり約70万円。これらの不用品をゴミではなく再利用するこで、サステナブルな社会を実現したい」とメルカリの田面木宏尚上級執行役員は説明。

メルカリとブックオフは、中古品売買という点で競合にあたるのではという質問について、ブックオフグループホールディングスの森葉子取締役は、「サステナブルな社会の実現は、地球上に住む全員の責任です。企業や行政の垣根を越えて、社会全体を巻き込んで問題解決に向かうべきであり、今後も機会があればこういった企画を実施したいと思っています」と話した。

  • 発表会後に行われたデモンストレーションの様子

本プランは12月7日~1月31日までの期間限定での提供となり、対象地域は東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・大阪の6都府県。