フランスのタイヤメーカーである日本ミシュランタイヤは12月10日、厳選した飲食店・レストラン、宿泊施設を紹介する 『ミシュランガイド東京 2021』を発売する。それに先駆けて12月7日、東京の全セレクションが発表された。
新規掲載は飲食店で53軒、宿泊施設で7軒
東京を対象としたミシュランガイドは、今年で14年目。総掲載施設は480軒、飲食店・レストランは446軒、宿泊施設34軒だった。新規掲載店は飲食店で53軒、宿泊施設で7軒と、変化の速い東京の特徴を今年も反映した。
内訳は、三つ星12軒(うち評価が上がったのが2軒)、二つ星42軒(同2軒)、一つ星158軒(うち新規掲載18軒)、ビブグルマン234軒(同35軒)、ホテル・旅館34軒(同7軒)。
(1)素材の質、(2)料理技術の高さ、(3)味付けの完成度、(4)独創性、(5)常に安定した料理全体の一貫性のミシュランガイド独自の5つの基準により評価。三つ星(そのために旅行する価値のある卓越した料理)、二つ星(遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理)、一つ星(近くに訪れたら行く価値のある優れた料理)、ビブグルマン(価格以上の満足感が得られる料理)で表現される。
東京セレクションでの紹介が今回初となる「ミシュラン グリーンスター」は6軒。フードロスの削減、森林活性化に寄与、環境に配慮する生産者の支援、絶滅危惧種の保護など、都心にありながらできる取り組みを積極的に推進している飲食店・レストランに贈られた。
三つ星は12軒、14年連続掲載も
三つ星12軒のうち、二つ星から評価が上がったレストランが2軒。「レフェルヴェソンス」(フランス料理/港区)は2012年に一つ星で初掲載、2015年に二つ星となり今回三つ星かつミシュラン グリーンスターとなった。厨房にレンガの薪窯を作りガス利用を削減し、絶滅が危惧される魚を使わないなど、サステナブルな取り組みにも積極的とのこと。
新三つ星、「茶禅華」(中国料理/港区)は日本のミシュランガイド初の中国料理の三つ星。日本料理の経験を活かし、だしや炭火焼など和の技法も使う"和・漢"の文化を見事に融合させた料理を提供するという。
「かんだ」(日本料理/港区)、「カンテサンス」(フランス料理/品川区)、「ジョエル・ロブション」(フランス料理/目黒区)は14年連続三つ星での掲載。カンテサンスは、持続可能な漁業を推進するため保護活動を目的とした団体の代表を務め、ミシュラン グリーンスターでも紹介されている。
そのほか三つ星掲載は、「麻布 かどわき」(日本料理/港区)、「神楽坂 石かわ」(日本料理/新宿区)、「虎白」 (日本料理/新宿区)、「鮨 よしたけ」(寿司/中央区)、「まき村」(日本料理/品川区)、「龍吟」(日本料理/千代田区)、「ロオジエ」(フランス料理/中央区)。
料理カテゴリーは、38種類と多様。ビブグルマンで掲載された「エンリケマルエコス」(世田谷区)は、日本で初めての「モロッコ料理」カテゴリー。女性シェフが学生時代にモロッコを旅して魅了され、移住して料理学校や現地民の台所で料理を学び、タジンやクスクスなどの伝統料理を本場同様のレシピで提供している。
宿泊施設は今年開業の外資系ホテルなど新たに7軒
宿泊施設は外資系ホテルの新規開業が多く、7軒が新たに掲載。日本初進出のブランドホテル、和を意識したホテル、元銀行を改装したホテル、都心に居ながらにして自然を感じられるホテルなど、独自性を打ち出した個性的なホテルが掲載されている。
新規掲載となったのは、「青山グランドホテル」(港区)、「キンプトン新宿」(新宿区)、「東京エディション虎ノ門」(港区)、「フォーシーズンズホテル東京大手町」(千代田区)、「HOTEL K5」(中央区)、「三井ガーデンホテル 神宮外苑の杜プレミア」(新宿区)、「メズム東京、オートグラフ コレクション」(港区)。