2020年10月のたばこ税の増税により、1箱50円程度の値上げとなった。段階的に上がり続けるたばこ税だが、この増税で喫煙者の行動はどう変わったのだろうか。マイナビニュースでは読者会員2,002名にアンケートを実施、うち喫煙者917名の回答から変化を見てみよう。

  • 2020年10月のたばこ税改訂で、喫煙者の行動はどう変わった?

たばこ税増税で、喫煙者の意識やたばこ代はどう変わった?

まず、10月のたばこ税増税が行うにあたり、どの程度意識したかを聞いた。

  • 10月の「たばこ税」増税について、あなたはどの程度意識されましたか?

「とても意識した」(52.7%)、「やや意識した」(35.7%)と、約9割弱の方が「意識した」と回答。喫煙者にとって、やはり今回の増税は意識せざるを得ないことだ。

  • 10月の「たばこ税」増税後、あなたのたばこ代は変わりましたか?

「たばこ代」の変化を聞くと、「変わらない」(43.1%)が最も多く、次いで「増えた」(37.6%)、「減った」(19.3%)となった。たばこ代が「変わらない」ということは、単純に喫煙本数が減ったということなのか。喫煙習慣の変化があったかどうかを聞いてみよう。

たばこ税増税後の喫煙習慣、最も変化したものは?

増税後の喫煙習慣の変化に関しては、「あった」(18.8%)、「ややあった」(34.1%)を足すと、半数以上の方が増税をきっかけに何かしらのアクションを起こしていることがわかる。

  • 「たばこ税」増税後、あなたの喫煙習慣に変化はありましたか?

喫煙習慣に変化のあった485名に具体的な変化を聞いたところ、最も多い変化は「喫煙本数が減った」(66%)、次が「購入頻度が減った」(45.8%)という結果に。

  • あなたの喫煙習慣にどのような変化がありましたか?(複数選択可)

習慣の変化に関するコメントを紹介する。意識的に本数を減らす、という意見は多く回答が寄せられた。

これからは吸う頻度や本数を意識してかつ、今まで以上に味わって吸おうと思うようになった(30代男性/広島県/ソフトウェア・情報処理)

勢いで吸うタバコの本数を意識して減らすようにしている(40代男性/東京都/流通・チェーンストア)

コロナ禍の影響を受けテレワークになったことや、飲み会が減ったことで本数が減ったという意見もあった。

家での仕事が増えたので、なるべく本数を減らしている(60代男性/東京都/サービス(その他))

飲み会の機会が減っているので、自然とたばこの本数が減っている(50代男性/千葉県/その他)

喫煙本数を変えたくない、という方のなかには「たばこの銘柄を変えた」(24.7%)、「たばこの種類を変えた」(16.5%)というアイデアも。

  • 「たばこの種類を変えた」と回答した方は、どの種類に変えたかを教えて下さい(複数選択可)

「たばこの種類を変えた」と回答した方に、変えた種類を聞いたところ「加熱式たばこに変えた」(46.2%)方が多かった。

紙巻から価格の安い葉巻タイプのキャメルシガーに変え、加熱式たばこを併用するようにした(50代男性/愛媛県/その他電気・電子関連)

アイコスやグローなどの加熱式たばこを吸う回数を増やして、紙巻きたばこの本数を減らして、トータルコストは変わらないようにしている(60代男性/東京都/その他金融)

今回紙巻きたばこ・加熱式たばこともに増税の対象ではあるが、加熱式たばこを併用して出費を抑えるアイデアもあった。また、2020年4月の健康増進法改正をきっかけに、加熱式たばこのみ喫煙できる店舗が増えていることもあってか、今回の増税をきっかけに乗り換える方は多いようだ。

最後に、「たばこ1箱にいくら出せるか」という質問を聞いた。平均値は706円、中央値は600円となったが、「これ以上(500円)は出したくない」という回答も。一方、「500円~600円未満」(32.6%)、「600~700円未満」(27.8%)が半数以上を占める中、3番目に多かった価格帯は「1,000~1,100円未満」(10.2%)。倍近くまでなら出せる、という方は1割以上いることがわかった。

  • たばこ1箱にいくら出せますか?

たばこ税は、来年2021年10月1日にさらに増税することが予定されている。喫煙できる場所も減るなか、喫煙者の行動はどう変わっていくのだろうか。

調査時期:2020年11月9日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数:2,002名
調査方法:インターネットログイン式アンケート