昼寝にはストレス解消や集中力の向上など、さまざまな効果があります。その有用性が評価され、有名企業やスポーツ界でも注目されており、実際に取り入れられているところもあります。
本記事では、休憩時間に昼寝をする時のポイントや注意点、おすすめの昼寝グッズを紹介していきます。
昼寝の効果とは
仕事中にもかかわらず、昼間に眠たくなるのは昼食や睡眠不足が原因だとされています。近年、それらの解消方法の一つとして、昼寝が注目されています。昼寝の効果は夜の睡眠より高いと言われているほどで、短時間の睡眠でも、集中力向上やストレス解消、疲労回復など、さまざま効果を得られます。
昼寝のメリット
以下、昼寝をすることのメリットについて詳しく説明します。
集中力向上
眠気がある状態で仕事を続けると業務の効率が下がります。昼休憩中に仮眠をすることで、脳がリフレッシュされ集中力が上がります。これにより仕事のパフォーマンス向上につながることでしょう。
ストレス解消
昼寝によって脳がクールダウンし、ストレスの蓄積を予防できます。そのため心に余裕ができ、落ち着いて仕事に取り組めます。また、昼寝は「睡眠負債」の解消方法としても期待されています。「睡眠負債」とは日々の慢性的な寝不足のことを指し、さまざまな健康問題の要因となります。これにより健康面での対策などにも効果的であると言えるでしょう。
疲労回復
疲れがとれる理由として入眠20分程で訪れるノンレム睡眠が関わってきます。ノンレム睡眠中に脳にたまっている情報がクリアになると言われています。脳は、さまざまな情報を処理しているのでしっかりと休息をとることで、業務の効率化が目指せるでしょう。
昼寝に最適な時間
昼寝の時間は15分から30分程度がよいと言われています。その理由はノンレム睡眠と関係しています。
寝始めはノンレム睡眠の状態になります。ノンレム睡眠の最初の5分ほどは、浅い眠りが続き、その後に眠りが深まっていきます。
このタイミングで目覚めると、眠気や倦怠感が残り、昼寝をした効果が感じにくくなります。そこで、深い眠りに入り切る前の、しかし脳はある程度休息できた「15分程度」で起きるのがよいのです。
昼食後にあまり時間が取れない方は、数分の昼寝でも効果が期待できるので取り入れてみましょう。
職場で昼寝をするときのポイント
社会人になると睡眠不足を休日の寝だめで解消する方が多いことでしょう。昼休みという限られた時間の中で十分なお昼寝効果を得ると、日々の健康づくりにもつながります。
ここでは、昼寝をするときのポイントを紹介します。
自分が楽な姿勢になる
デスクで顔を伏せることや椅子の背もたれに寄りかかることなど、自分が寝やすい姿勢で昼寝をしましょう。ただし、完全に横になる姿勢は深い眠りに入ってしまうため控えましょう。
また、目を瞑るだけでも効果があると言われているので、会社で落ち着いて眠れない方はこちらの方法を試してみるのも良いでしょう。
環境を整える
明るさや周囲の音も重要なポイントです。メラトニンは寝つきを良くするホルモンですが、目から入る光によって分泌が減少します。明るい場所での仮眠を控えるようにしましょう。
また、仮眠をとる際は静かな場所を選びましょう。周囲の音が気になる場合には、音楽や「ホワイトノイズ」を活用すると寝つきやすくなります。「ホワイトノイズ」とは雨などの心地よい雑音のことで、アプリでの視聴が可能です。
カフェインを摂取する
昼寝前にコーヒーなどのカフェイン飲料を飲むと、スッキリ目覚めやすくなります。カフェインの覚醒効果は摂取後約20~30分かかると言われていて、これを上手に利用することで深い眠りに入る前に目覚めることができます。この方法は「コーヒーナップ」と呼ばれています。
ただし、カフェインを摂取しすぎると夜の睡眠に影響を及ぼすため、摂取量には十分注意しましょう。
あまり遅い時間に昼寝をしない
14時を過ぎてからの昼寝は夜の寝つきに影響することがあるため、14時以降は多少の眠気であれば昼寝は避けるのが好ましいです。睡眠時間の短縮や睡眠リズムの乱れが起きることになりかねないので、昼寝をする際は時間に注意して取り入れましょう。
昼寝に役立つ便利グッズ
昼寝をする際にはネックピローやアイピロー、耳栓などがあると便利です。仮眠室が用意されているオフィスもありますが、デスクで寝る方も多いのではないでしょうか。昼休みという限られた時間でしっかり昼寝効果を出すために、便利なグッズを紹介していきます。
ネックピロー
しっかりと首を支えることができ、寝る姿勢をサポートしてくれます。また、首の位置を固定してくれるので首を痛める心配が少なく、椅子に寄りかかりながら眠ることができます。椅子に座りながら寝つきにくいという方におすすめです。
アイピロー
疲れ目の軽減や安眠を促す効果があります。ホットアイピローの使用で、疲れた目をほぐすことが可能です。また、光をシャットアウトし、メラトニンを分泌しやすい環境づくりにも一役買ってくれます。
耳栓
周囲の音をシャットダウンすることで、寝つきやすくなります。また、睡眠の質の向上も期待できます。職場が話し声や電話の音などでうるさい場合には、耳栓を使用してみると良いでしょう。
昼寝をすることで、心身の疲れがとれ集中力が高まり、職場でのパフォーマンスが向上します。その結果、業務効率が上がり残業時間の減少によって、ワークライフバランスを整えることが期待されます。
上手にカフェイン飲料やアイピローなどを活用し、業務中の習慣として昼寝を取り入れてみましょう。