家に帰ってからの晩酌が何よりの楽しみという人は多いだろう。また、今年は新型コロナウイルスの影響で、外飲み派から家飲み派にチェンジした人も多かったはず。家で飲む機会が増えると、気になるのがお酒代だ。10月には酒税法が改正されたので、家計への影響を心配する人もいるのではないだろうか。

  • ウチ飲みで飲むお酒にいくら使ってる?

    家飲みで飲むお酒にいくら使ってる?

そこで今回はマイナビニュース会員518人を対象に「1カ月に使えるお酒代」についてアンケート。酒税法の改正で金額に変動があったかも合わせて聞いてみた。

■8割が「酒税法改正で、お酒の価格が変わったことを知っている」と回答

  • 10月1日から酒税法改正で、お酒の値段が変わったことを知っていますか?

    10月1日から酒税法改正で、お酒の値段が変わったことを知っていますか?

Q.10月1日から酒税法改正で、お酒の値段が変わったことを知っていますか?(ビール・日本酒は値下げ、第3のビール(新ジャンル)・ワインは値上げ、発泡酒はそのまま)

・はい……82.8%
・いいえ……17.2%

マイナビニュース会員に、10月1日から酒税法改正で、お酒の値段が変わったことを知っているか尋ねたところ、82.8%が「知っている」と回答した。テレビやネットのニュースで取り上げられたことに加え、店舗の酒類陳列棚に掲示されたPOPなどで酒税法の改正を知った人も多いのではないだろうか。

晩酌が1日の楽しみという人にとって、酒税法改正での値上がりは切実な問題。そこで次に、月あたりの家飲み用のお酒代について聞いてみた。

Q.家庭で飲むお酒代は月に平均していくら使っていますか?

  • 家庭で飲むお酒代は月に平均していくら使っていますか?

    家庭で飲むお酒代は月に平均していくら使っていますか?

1位 1,000円以下……30.1%
2位 1,000円以上~2,000円未満……16.8%
3位 2,000円以上~3,000円未満……13.5%
4位 1万円以上……11.4%
5位 4,000円以上~5,000円未満……8.2%
6位 3,000円以上~4,000円未満……6.8%
7位 5,000円以上~6,000円未満……5.4%
9位 8,000円以上~9,000円未満……4.2%

最も多い回答は「1,000円以下」(30.1%)だった。1,000円以内というと、ビール(350ml缶)だと約5本、新ジャンル(350ml缶)だと約8本買える計算だ。ワインもワンコインのデイリーワインなら2本、焼酎やウイスキーも手頃なボトルであれば1本購入できる金額だが、1カ月あたりのお酒代としては想像より少ないと考える人もいるのではないだろうか。

2位は「1,000円以上~2,000円未満」(16.8%)、3位は「2,000円以上~3,000円未満」(13.5%)だった。1位~3位の回答者を合わせた約6割は、月に3,000円未満という金額の中で、お酒代をやりくりしていることがわかった。一方、月に1万円以上お酒代に使っているという人は約1割と少数派だった。

10月の酒税法の改正で、1カ月のお酒代に影響はあったのだろうか。そこで酒税法改正で、家庭で飲むお酒にかける金額は変化したか聞いてみた。

Q.酒税法改正で、家庭で飲むお酒にかける金額は変化しましたか?

  • 酒税法改正で、家庭で飲むお酒にかける金額は変化しましたか?

    酒税法改正で、家庭で飲むお酒にかける金額は変化しましたか?

・変わらない……75.1%
・高くなった……18.9%
・安くなった……6.1%

酒税法改正で、家庭で飲むお酒にかける金額は変化したか尋ねたところ、75.1%が「変わらない」と回答した。「高くなった」は、約5人に1人の18.9%。逆に「安くなった」人はわずか6.1%だった。お酒代に変化がなかった人・お酒代が高くなった人・安くなった人それぞれに、思い当たる理由について聞いてみた。

Q.その理由を教えてください(自由回答)

■「変わらない」と回答した人の理由

女性/62歳「9月に少し買いだめしたので、今は影響が出ていないが、在庫がなくなれば、家計に響き高くなると思う」

男性/57歳「もともと多くは飲まないから」

男性/47歳「酎ハイは増税がなかったので」

男性/58歳「ワインも購入するので、多少税金は高くなるが、その分少し価格の安いワインを選ぶようにした」

女性/46歳「お酒にかける金額を決めているから」

男性/60歳「増税分を意識して、総額が増えないように本数で調整しているから」

読者の中には、酒税法改正前の9月に酒類を駆け込み購入した人も多いのではないだろうか。アンケートでもそのまとめ買い効果で、まだ増税の影響を受けていないから変わらないという声も目立った。10月に入って酒類を購入した人の中には、値上がりした分を考えて、安いお酒に変えたり、本数を減らすといった工夫したりと予算内に収まるようにやりくりするというしっかり者も。

■「高くなった」と回答した人の理由

女性/58歳「値上がりしたからといって飲む量は変わらないので」

男性/54歳「第3のビールを飲むから」

女性/37歳「家にいることが多いから」

男性/48歳「友人たちとの集まりが減り、外で飲むことがほとんどなくなったからです。新型コロナの流行前よりも家で飲む機会が増えました」

男性/36歳「お酒の種類によっては本数を抑えている物もあるがその分税金が下がった商品を買っているので結果的に高くなっている」

高くなったという理由で圧倒的に多かったのは「新ジャンルを飲んでいるから」だった。今回の改正で新ジャンルは350ml缶は、1本あたり10円の増税となるため、消費量が多い人にとってはかなりの痛手になると思われる。また、自宅で過ごす時間が多くなったことにより、家でお酒を飲む機会が増えたなど、「コロナ禍」の影響を挙げる人も多かった。

■「安くなった」と回答した人の理由

女性/33歳「なるべく節約をして、買わないようにしています」

男性/71歳「愛飲しているビールが税改正で安くなった。もっと安くなるといいのですが」

男性/70歳「安い種類に変えたから」

男性/44歳「第3のビールを買う頻度が低くなった」

男性/50歳「減税効果」

今回の酒税法改正で、価格が安くなるのはビールや発泡酒の一部、そして日本酒。こうした酒をメインに飲む人は、「減税効果で安くなった」と回答している。また、酒税法改正をきっかけに安いお酒に乗り換えたという人も。

■1カ月のお酒代は、酒税法改正後も「変わらない」が75%

酒税法が改正されてから約1カ月。今回のアンケートでは、約6割が1カ月あたりお酒のために使えるお金は3,000円未満と回答したが、酒税法が改正されてからまだ日が浅いため、「金額が変わらない」とする人が7割を超えた。

「高くなった」と回答した人の多くが新ジャンル愛飲者。できるだけ節約しようと、飲む本数や量を減らしたり、価格が安いPB商品に乗り換えたりと工夫をする人も目立つ。一方、「安くなった」と喜びの声を上げているのはビール愛飲家だ。350ml缶あたり7円安くなるため、量を飲む人にとっては嬉しい法改正といえるだろう。

今後、政府は2023年、2026年と段階的に酒税の税率を変更し、6年後の2026年には、ビール・発泡酒・新ジャンルの税率が一本化されるという。その時には、1カ月あたりの家飲み用のお酒代はどのように変化しているのだろうか。

調査時期 : 2020年10月17日
調査対象 : マイナビニュース会員
調査数 : 518人
調査方法 : インターネットログイン式アンケート