紀文食品はこのほど、鍋料理や鍋の食べ方を調査してまとめた「紀文 鍋白書 2020」を発表した。その中から「ふるさとの味いろいろ~ご当地おでん~」のデータを紹介する。

おでんは家庭ごとの味つけや具の違いのほか、地域色も豊か。おでん汁(つゆ)や味つけ、具などにその地域の名産を使ったご当地ならではの食べ方がある。同社が独自取材や調査によってまとめた、全国のご当地おでんマップはこちら。

  • 紀文調査による全国おでんマップ

北の「札幌風おでん」から南の「沖縄風おでん」まで、個性豊かなご当地おでんが並ぶ。このマップの中から詳細をいくつか見ていこう。

札幌風おでん

  • 札幌風おでん

  • 札幌風おでんの材料

北海道の「札幌風おでん」は、昆布の風味豊かなつゆに、海と山の幸が入ったぜいたくなおでん。四角く長いさつま揚(通称マフラー)を入れる地域もある。

◆だしなどの特徴 昆布強めのあっさりだし
◆特徴的な具 しらこ、ふき、マフラー(長いさつま揚)

青森風おでん

  • 青森風おでん

  • 青森風おでんの材料

「青森風おでん」は、竹の子・ほたて貝などが入った山海の幸のバランスが良いおでん。生姜みそだれを付けて食す。

◆だしなどの特徴 生姜みそだれ
◆特徴的な具 ほたて貝、竹の子、つぶ貝

東京風おでん

  • 東京風おでん

  • 東京風おでんの材料

「東京風おでん」は、濃口しょうゆとかつお節をきかせた昔ながらのおでん。淡口しょうゆを使用している店舗もある。

◆だしなどの特徴 濃口しょうゆとかつお節
◆特徴的な具 すじ(魚)、ちくわぶ、はんぺん

静岡風おでん

  • 静岡風おでん

  • 静岡風おでんの材料

「静岡風おでん」は、黒はんぺんや豚もつなどをコク深い黒い汁で煮込むおでん。だし粉をかけて食べるのが静岡流。

◆だしなどの特徴 黒い汁とだし粉
◆特徴的な具 黒はんぺん、なると巻、豚もつ

名古屋風おでん

  • 名古屋風おでん

  • 名古屋風おでんの材料

「名古屋風おでん」は、八丁味噌などで作る甘辛い汁が、豚もつなどにしみこんだ独特の味わいと香りが特徴。名古屋市内のお店を中心に供される。

◆だしなどの特徴 八丁味噌
◆特徴的な具 焼き豆腐、角麩、豚もつ

大阪風関東煮(かんとだき)おでん

  • 大阪風関東煮(かんとだき)おでん

  • 大阪風関東煮(かんとだき)おでんの材料

「大阪風関東煮(かんとだき)おでん」の具には牛すじ・たこが欠かせない。鶏肉を入れてコクを出すご家庭もある。昆布と淡口しょうゆつゆで、豆腐類や京野菜をほんのりとした味付けに仕あげた、淡い色合いが特徴のおでん。

◆だしなどの特徴 関東煮に鶏だしをプラス
◆特徴的な具 牛すじ、平天、たこ(足)

京都風おでん

  • 京都風おでん

  • 京都風おでんの材料

「京都風おでん」は昆布と淡口しょうゆつゆで、豆腐類や京野菜をほんのりとした味付けに仕上げた淡い色合いが特徴のおでん。

◆だしなどの特徴 昆布だしに塩味
◆特徴的な具 ひろうず(がんもどき)、豆腐、里芋

高松風おでん

  • 高松風おでん

  • 高松風おでんの材料

「高松風おでん」。香川県高松市内の讃岐うどん店には、おでんコーナーがある店舗が多い。2種類のみそだれを付けて食す。

◆だしなどの特徴 2種のみそだれ
◆特徴的な具 白天、里芋、牛すじ


自分になじみのあるおでんのスタイルは見つかっただろうか。出身地の異なる人にどんなおでんを食べているか訊ねてみたら、よい話の"たね"になってくれるかもしれない。