思い込みが激しいと、仕事や恋愛など、人間関係に支障をきたしてしまうことがあります。
本記事では、思い込みが激しい人の特徴や原因・心理を解説し、強い思い込みの直し方も紹介していきます。
思い込みが激しい、思い込みが強いとはどういうこと?
「思い込みが激しい(強い)」状態とは、情報を受け取ったときに、それが真実か・どういう状況で起きているのかといった事実確認をせずに、「自分の考えが絶対に正しい」と思い込んでしまうことを指します。
また、思い込みが強く、かつネガティブな人の場合、他人の何気ない言葉を悲観的に捉えてしまう傾向にあります。そのため、注意や指摘をされた際に、「非難された・責められた」とマイナスに受け取り、相手が真に意図した内容を正しく理解できずに、思い込みで意見を判断してしまいます。
一方で、思い込みが強く、かつポジティブな人の場合、他人の言葉を楽観的に捉え、「我が道を行く」ケースが多いです。このような人は、大きな成功を成し遂げるような可能性を秘めている一方で、大きな失敗をしてしまう可能性もあります。
思い込みが激しい人の特徴をチェック
思い込みが激しい、強い人の特徴として、以下のような点があげられます。
- 固定観念が強い
- 自分の考えが正しいと思っている
- 視野が狭い
- 極端なポジティブ思考・ネガティブ思考
自分が思い込みが激しい人に該当するのか知るためにも、一つずつチェックしていきましょう。
固定観念が強い
思い込みが強い人は、「こうしなければならない」「今までこうだったから変えてはいけない」という固定観念が強い傾向にあります。そのため、周囲からは「融通が利かない」と評価されてしまいがちです。
自分の考えが正しいと思っている
思い込みが激しい人は、多くの選択肢を持ち、最適解を選ぶことが苦手です。
「問題を解決するにはこれしかない」「これがもっとも正しい解だ」と、一度決めたら他人の意見を聞かずに、思い込みで行動に移してしまいます。
視野が狭い
思い込みが激しい人は、物事の価値判断を自分で決めつけてしまうため、視野が狭くなってしまうことがあります。
そのため、「思いやりの気持ちがない」「自分本位でワガママ」といった見られ方をされてしまいます。特に、「状況に応じた柔軟な行動」が求められる時は、周囲のペースを乱してしまうこともあります。
極端なポジティブ思考・ネガティブ思考
思い込みが強く、かつポジティブな人は、周囲がどのような言葉をかけても、「自分が正しい」と考え、常にポジティブな状態でいられます。「周囲の目を気にしすぎない」という点では、自分のやりたいことをやりたいようにやれるため、長所ともいえるでしょう。その一方で、「あの人は何を言っても聞く耳を持たない」と、アドバイスをしてくれる人が減ってしまう可能性もあります。
思い込みが強く、かつネガティブな人は、何事もネガティブに結び付けてしまいます。周囲がアドバイスした言葉であっても、マイナスな意味として受け取ってしまうことがあるでしょう。「私の話を理解してくれない」「私と同じ目線でモノを考えられないのか」「私が嫌いだから否定するのか」など、話し合っていた問題からずれていってしまう可能性があります。
思い込みが激しくなってしまう原因・心理は?
思い込みが強くなる原因は、「視野が狭い・客観的に物事を見られない」「大きな成功体験がある」「ささいなことを不幸だと捉えてしまう」「物事に固執しやすい」「幼少期から『これはダメ』『これはOK』といったハッキリとした価値観を教えられてきた」など、人によりさまざまです。
思い込みが激しい人は、他人からすると「自己中心的な考え方をする」と思われがちです。そのため、人間関係において「面倒な人」という扱いを受ける可能性も…。
もちろん、思い込みの激しい性格がプラスに働く部分もありますが、「改善したい」と考えたことのある人もいることでしょう。その場合、まずそうなった原因を自分なりに分析してみることをおすすめします。
思い込みが激しい人の長所
思い込みが強く、かつネガティブな場合、物事を深く考え、リスクに敏感であると考えることもできるでしょう。傷つきやすい側面があるかわりに、常に最悪の事態を想定してリスクヘッジできるとも言えます。
一方、思い込みが強く、かつポジティブな場合は、自分の信念がある、芯の強さを持った人とも言えるでしょう。
思い込みが激しい性格の直し方・対処法
ここまで説明したように、思い込みが激しい性格は、ポジティブにとらえればプラスに働く部分もありますが、短所として人の目に映る可能性もあります。
「思い込みの強さを改善したい」と考えたら、以下のような思考・言動を心掛けるといいでしょう。
- 意識的に周囲の意見を聞き入れる
- どこまでが事実で、どこまでが妄想なのかを切り分ける
- 周囲に悩みを相談する
- 感情に流されないようにする
- それでも直らない場合は、気にし過ぎずに、ありのままの自分を受け入れる
一つずつ説明していきます。
意識的に周囲の意見を聞き入れる
自分が普通と感じている価値観であっても、周囲からは「それは一般的ではない」と思われている可能性があります。
自分が考えていることが普通だ、常識だ、と感じているとなかなか他人の意見を聞き入れられません。自分の意見に自信を持つのは良いことですが、時には「他人の意見のほうが正しいかもしれない」と考え、聞き役に徹することも重要です。
どこまでが事実で、どこまでが妄想なのかを切り分ける
物事に対して思い悩んだときには、まずどこまでが事実なのか、あるいは単なる妄想なのかを考える癖をつけるといいでしょう。
例えば「上司に嫌われているので、自分に対してだけ厳しくされてつらい」という悩みがあった場合に、どこまでが事実で、どこまでが思い込みなのでしょうか。
まず「嫌われている」というのは、本人に直接聞いたわけでもない限り、事実とは言えないでしょう。「自分にだけ」という点も、他の人との対応や作業量の差を具体的に整理しない限りは、まだ事実とは言えなさそうですね。
「厳しい」というのも、人によってそう感じる内容やレベル感が違うので判断が難しそうです。例えば語気が荒々しいのか、仕事において具体的な指示がなく丸投げなのか、成果を認めてくれないのか、など、さまざまな観点がありますね。しかしあなたが「つらい」と感じたのならば、それは事実と言えそうです。
このように、物事を細分化して、事実と妄想を切り分けていくと、飛躍した思い込みを避けることができそうです。整理する際には、紙に書き出してみるなどしてもいいでしょう。
周囲に悩みを相談する
思い込みが激しい人は、悩みにぶつかっても一人で解決しようとして、どつぼにはまってしまいがちです。悩んだときには自分で解決せず、家族や友人、同僚など周囲に相談するのもいいでしょう。
一人で思い悩んでしまうと、ささいなことも重大なこととして捉えてしまい、悪い方向にどんどん進んでしまうことがあります。「他人にはわかってもらえない」と思いこまずに、気楽な気持ちで話してみましょう。
感情に流されないようにする
思い込みが激しい人は、仕事でもプライベートでも自分だけの感情に任せて、物事を進めてしまう傾向があります。
物事に対しては何事も主観ばかりではなく客観的に判断し、論理的思考を身に付けましょう。論理的に説明できることによって、周囲を納得させられます。一人よがりで突っ走ってしまうところも改善するでしょう。
それでも直らない場合は、気にし過ぎずに、ありのままの自分を受け入れる
しかしいくら努力しても、性格というのは簡単に変えられるものではありませんよね。世の中には、完璧な人間というのは存在しません。
特にネガティブに考えがちな人は、ありのままの自分を受け入れることも大切でしょう。自分が自分を認めてあげることで、肩の力を抜け、「自分が悪い」「自分が劣っているからダメ出しされている」などと思い込んでしまうことも自然と減るかもしれません。
思い込みが激しい人は、まず客観的な視点を持って自分と向き合ってみよう
思い込みが激しい性格を変えたいと思ったら、まずは自分の思い込みの強さを自覚することが重要です。柔軟性を持てない考え方は、時に人間関係の不和を生む原因となります。
そして、客観的な視点を持つことを念頭に行動してみるといいでしょう。