マーケティングリサーチを行うマクロミルが、2023年成人式の参加対象者の男女計500人に実施した調査「2023年 新成人に関する調査」(調査期間:2022年12月9日~12月12日)によると、「将来の夢があるか」という質問に対して「ある」と答えたのは、59.8%でした。一方で、「今のところない」「わからない」と回答した人は40.2%。
夢があると、「夢のために頑張る」「夢をかなえるために、逆算して今の時期はこれをする」などと、目標を設定できます。また、毎日キラキラと輝いていくパワーや生きがい、自信を得ることができるでしょう。反対に、夢がないことで、将来に対して漠然とした不安を持ったリ、目の前の作業に前向きに取り組めない…ということもあるかもしれません。
本記事では、夢がない方に共通する特徴や原因、夢を見つけるための方法を紹介します。もちろん、夢がないことは悪いことではありませんが、「夢を持ちたい」と思っている方はぜひ参考にしてみてください。
夢がない人の特徴や、夢が持てない原因とは
まずは、夢がない人の特徴を紹介します。あくまで例ですので、このどれもが万人に当てはまるものではありませんが、自分や、周囲の人がどのようなケースに当てはまるのか見てみましょう。
夢がない方の特徴としては、以下があげられます。
- 夢よりも安定を選びがちな現実主義者
- 将来の仕事、職業だけが夢だという認識がある
- 忙しくて夢について考える余裕がない
- 自分に自信がない・自分を過小評価している
- 夢を持つ意味、必要性を感じていない
- 夢はかなわないものだと決めつけている
以下、順に紹介します。
1. 夢よりも安定を選びがちな現実主義者
現状維持を優先するあまり、失敗を恐れて次の段階に踏み出せない方がこのケースに当てはまります。社会的背景としても、労働人口の減少や少子高齢化、老後の資金問題などの問題点を連日報道されている日本で、夢を持つよりも安定への志向が進んでしまうのは仕方がないかもしれません。
2. 将来の仕事、職業だけが夢だという認識がある
夢というと「なりたい職業」を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、夢を職業で探してしまうと、お金を稼いでいけるのか? 社会から求められているのか? といった現実的な課題を考えてしまい、本来は自分の中にあるやりたいことを見落とす可能性があります。
3. 忙しくて夢について考える余裕がない
仕事や日常などが忙しくて、心身ともに疲弊している方は、新しいことに挑戦する考えが生まれにくいでしょう。今を生きていることに精いっぱいになっているので、夢や将来のことなどを考える心の余裕も、ゆっくりと考える時間もありません。
4. 自分に自信がない・自分を過小評価している
自分に自信がないからと、夢を持ち、新しいことに挑戦する前に見切りをつけてしまうこともあります。「自分は向いていない」「やっても失敗する」「成功するのは才能がある人だけ」など、自分を過小評価していると夢になりそうなことと出会えても、否定から入ってしまいます。
なお、自分に自信がないと思っている方は、もしかすると周囲の環境が悪いかもしれません。
周囲の期待度に比例してその人のパフォーマンスが著しく低くなる「ゴーレム効果」をご存じでしょうか? 具体的には、周囲から「期待していない」と思われていると、その期待の低さに誘導されるように成績が下がったり素行が悪くなったりする――というもの。
この項目に当てはまる人は、もしかするとゴーレム効果に足を引っ張られてしまっているかもしれません。
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5. 夢を持つ意味、必要性を感じていない
今まで夢がなくても楽しく生活できていた方は、今更夢を持つ必要性がないと考えていることでしょう。今までの人生を振り返るとずっと楽しく生きてきているので「夢があれば人生がもっと楽しくなるかもしれない」と言われても、理解しづらい部分があります。
6. 夢はかなわないものだと決めつけている
夢はかなわないものだと決めつけているため、夢を持つことは非効率的だと考えてしまう方もいます。
夢の見つけ方
夢を見つけるができれば、明日への活力につながったり、今までの悩みを一変できたりする可能性があります。「夢を持ちたい」と考えている方は、以下のやり方を参考にしてみてください。
- 小さな夢を少しずつかなえていく
- 得意なことを洗い出す
- 何事も挑戦してみて、さまざまな新しい経験を積む
- 自分に興味のあることを継続してみる
- 夢を持っている人に話を聞く
- 自分が将来なりたくない姿を想像する
- 幼少期の将来の夢を思い返す
以下、順に紹介します。
1. 小さな夢を少しずつかなえていく
普段の生活の中でかなえられる小さな夢を少しずつ達成していくことをまずは考えてみましょう。小さな夢をかなえていくうちに、自分自身への自信になり、次の夢へとつなげていけます。小さな夢としては、現実的で身近な給料面に関するものなど、かないそうな夢から始めていきましょう。
2. 得意なことを洗い出す
「得意だ」と自信を持って言えることを紙に書き出してみましょう。得意なことから夢を持てれば、最初からある程度の自信がついていることなので、向き合いやすいというメリットがあります。
例えば、絵を描くのが得意な方は「将来的に個展を開きたい」、友人の誕生日を祝うのが得意な方は「100人以上を集めたパーティーを開催したい」といった夢を持てるかもしれません。
3. 何事も挑戦してみて、さまざまな新しい経験を積む
さまざまな経験をすることで、今までの価値観が変わり見ていた世界観が一気に広がることがあります。思いつくことや教えてもらったことの中で、さまざまな経験をしてみることで、自分が好きな方向性が見えてくるかもしれません。まずは何事も体験して、その体験や経験をもとに夢について考えていきましょう。
4. 自分に興味のあることを継続してみる
自分の興味のあることや楽しいことを突き詰めていくことが、自分の夢につながっていく可能性があります。少しでも興味を持てることがあるのなら、そのまま継続してみましょう。もし、興味のあることがない方は、普段自分が何に一番お金を使っているのかを見てみるとよいでしょう。自分の中で優先順位が高いものは何か知るきっかけにつながります。
5. 夢を持っている人に話を聞く
夢に向かって行動している人から話を聞き、モチベーションを向上させる方法も一つの手です。その人がいつから夢を持ち、どういう経験をしてきたかを聞くことで、今後夢を持つ時の参考になります。
周りに夢を持つ人がいない場合には、夢をつかむ動機やきっかけについての講演会やイベントに参加しても良いでしょう。まずは夢に関する話を聞き、自分のことと関連付ける姿勢が大切です。
6. 自分が将来なりたくない姿を想像する
将来自分がなりたくない姿の逆が、本来自分がかなえたいと思っている姿と言えます。「何がしたい」という問いに対して、うまく想像できない場合は、逆に絶対に嫌なこと、なりたくないと強く思うことを想像してみましょう。例えば、寒い日も暑い日も外に出る仕事は嫌だと思えば、やりたくないことを避けた仕事に就くことが夢になります。
7. 幼少期の将来の夢を思い返す
昔の自分が描いていた将来の夢を思い返すことで、現在の自分の夢に直結してくることがあります。これを機会に、子供の頃にどんな夢を持っていたのかを思い出す時間を作ってみましょう。
もし思い出せない場合は、両親に聞いてみたり、昔の手帳などを探してみたりするのも良いでしょう。子供の頃の純粋な思いを知ることで、大人になって新たに同じ夢を持つ可能性もあるでしょう。
社会人になってからでも夢は持てる?
今の仕事や職場で満足している方にとって夢を想像するのは難しいですが、社会人になってからでもさまざまな夢を持つことができますし、それをかなえられる可能性も十二分あります。
社外人になってからでも、趣味を続けて突き詰めていきたい、自分が書いた本を出版してみたい、結婚したい、子供は○人欲しい、独立や起業したい、世界一周旅行に行きたい、転職して新たな能力を身につけたい…など、たくさんの夢を持つことができます。
大学生でも社会人でも、遅すぎることはない! 自分の夢とは何かを見つけよう
たとえ今夢を持っていない方でも、今から夢を見つけて行動してもまったく遅くはありません。これからの人生を少しでも明るく楽しんでいくためにも、小さなことからの挑戦でもいいので、何か一歩前に進めることを見つけてみましょう。
もちろん、夢がないことは悪いことではありません。もし「夢を持ちたい」と思っている方は、上記の内容を参考にしてみてください。