すっかり涼しくなり、過ごしやすい秋の気候。自宅でのテレワークも捗る気もしているが、長く続く自宅作業にはちょっぴり刺激が足りない。テレワーク仲間に聞いてみると、ディフューザーやアロマは気分転換に良いとおすすめされた。

どうせなら自分に合った香りでテレワーク生活を楽しみたい! そこでAI(人工知能)が香りを作ってくれる「AISCENT(アイセント)」を使ってみることにした。

  • AIが香りを作ってくれる?

    AIが香りを作ってくれる?

AIが香りを作る?

「AISCENT」は、AIが香りを選び、オリジナルのブレンドの香料が作れるというもの。WEBサイトから、キーワードを打ち込むことでAIが香りの“レシピ”を作成してくれる。そのレシピに沿って香りを調合することで、自分だけの香りが楽しめるそうだ。ちなみにAIはプロの調香師が監修をしているとのこと。

香りを作るため、まずは「AISCENT スターターキット」(税込1万7,600円)を注文! 厳重に梱包された箱を開けると、かわいらしい木箱が入っていた。

  • コンパクトな木箱は意外とずっしりしている

    コンパクトな木箱は意外とずっしりしている

箱の中身は、香料が入った小瓶が12本、調香した香料を入れるガラスボトルが6本でうち2本はスプレー用になっていた。そして香料をブレンドするためのスポイトや香りを試すムエット、ディフューザーとして使えるラタンスティックも入っていた。さらに手書き用ラベルも。香りを作れば、そのままリードディフューザーやルームスプレーとして使えるようだ。

  • オープン!

    オープン!

  • 作った香料を入れるガラスボトルとスプレー

    作った香料を入れるガラスボトルとスプレー容器。容量は5ml

  • 左から手書き用ラベル、ラタンスティック、ムエット、スポイト

    左から手書き用ラベル、ラタンスティック、ムエット、スポイト

香料は、レモン、ベルガモット、グレープフルーツ、ダマスククラシックローズ、マグノリア、ミュゲ、ガーデニア、カシス、アッサムティー、サンダルウッド、アンバー、ムスクの12種類。

  • 香料は12種類

    香料は12種類

  • ブレンドしやすいよう、香料は調香師によって調合されている

    ブレンドしやすいよう、香料は予めアルコールで希釈されている

すでにおしゃれな香りが木箱から漂っていて、ここからどんな香りができるのか楽しみになった。

AIが作る香りのレシピ

説明書を読んでみると、香りを整えることを「整香」というらしい。さっそく整香を初めてみることにしよう。

まずはAISCENTのWEBページにアクセスし、会員登録。ログインすると「AIで香りを作る」「自分で香りを作る」の2つのボタンが出てきた。今回はAIに香り作りをお願いするので、AIを選択。ポチッ。

  • 「AIで香りを作る」を選択すると出てくる画面

    「AIで香りを作る」を選択すると出てくる画面

香りの名前を打ち込むと、その下は「季節」と「感覚」の選択肢がある。「季節」は、春夏秋冬からひとつ、「感覚」はまろやか、さわやか、ナチュラル、陽気、優雅、高級の6種類から選ぶことができる。そして、下の+マークから、イメージする単語を追加していく。最後に選んだ項目の強さを10段階で選択して実行を押すとAIが香りのレシピを作ってくれる仕組みだ。

今回はテレワークに集中できる香りを作るため季節は「秋」、感覚は「さわやか」、イメージする単語で「心地よい」「集中」を追加してみた。AIが整香する時間は数十秒ほど。判定で「整香済」と出たら香りのレシピが完成した合図だ。できたレシピは以下の通り。

  • 出来上がったテレワークの香りレシピ

    出来上がったテレワークの香りレシピ

「配合比率」とは、各香料をどのくらい入れるかの量を示したもの。%で表示されているが、mlで表示のボタンを押すと、整香しやすいレシピを教えてくれる。

  • ブレンドのためレシピをmlで表示

    ブレンドのためレシピをmlで表示

「整香」に挑戦!

いざ整香。空きのガラスボトルに提示された分量をスポイトで加えていく。スポイトは0.1ml、0.5ml、1.0mlと細かくメモリがあるため、正確な分量でボトルに取るところは理科の実験のような感じだ。小さな小瓶に細長いスポイトで香料を取り分けるため、倒さないよう手を添えて作業をするのがよさそう。

ムエットに香りを付け、重ねてみることで出来上がりの香りもイメージしやすい。少しずつ試しながら香りを作っていくのはまさに実験のようで、出来上がりまでのわくわく感がたまらない。

  • レシピに沿った分量をスポイトで取り分ける

    レシピに沿った分量をスポイトで取り分ける

指定されたレシピの文量は、キットにあるガラスボトルに合わせてぴったり5ml分。今回はラタンスティックをそのまま挿してディフューザーとして使ってみることにした。

最初は柑橘のさわやかな香りが広がっていたが、次第にちょっぴり甘さもありつつフローラルさのある香りに変化していった。仕事デスクに置いてみたところ、香りは強すぎず、心地よい程度。ふとした瞬間に香ってくるので、張りつめている時にリラックスできるような気がした。

別の部屋から仕事デスクに戻ると、香りが漂ってくるため、集中モードへの切り替えのきっかけにもなった。香りで部屋の印象を替えることができるので、家の中でも仕事とプライベートのオンオフの区切りをつけるのにちょうど良い。

  • ラタンスティックを挿してディフューザーに

    ラタンスティックを挿してディフューザーに

無限に作れるオリジナルの香りレシピ

5mlのガラスボトルは、2日ほどで中身がなくなってしまったが、ラタンスティックに香りが残っているため、数日香りを楽しむことができた。また、キットの香料はまだまだあるため、次の香り作りにすぐ取り掛かれる。使用した部材や香料は、キャライノベイトの運営するオンラインショップinimu(イニム)にて追加購入が可能とのこと。AIが作る香りはキーワードを替えるだけでまったく違ったレシピが出てくるので、香りの組み合わせを無限に楽しめそうだ。

一度作った香りはサイトに記録としてレシピが残るので、もう一度同じ配合で作ったり、配合比率を自分で替えて好みの香りに近づけたりとカスタマイズが何度も可能。好きな香りを追求できるようになっている。

さらに気に入った香りのレシピは、商品として購入可能。オリジナルのディフューザーとして自宅まで届けてもらえるそうだ。今のところは香り作りを楽しんでいるが、コレ!!という香りができたら、注文してみるのもアリだなと思っている。

なお、うまく香りが作れないかもと不安な人のために、ワークショップなども実施するそう。自分のセンスに自身がない方でも安心だ。直近だと10月31日にオンラインでの開催が予定されている。

そしてAISCENTのAI機能は今後さらにアップデートし、香料の種類も今後増えるとのこと。いろんな香りが生まれるので、家族で香り作りをしてみたり、好きな香りをとことん作ってみたりと幅広く楽しむこともできそうだ。