住宅生産団体連合会は9月16日、「2019年度 戸建注文住宅の顧客実態調査」の結果を発表した。調査対象エリアは3大都市圏(東京圏、名古屋圏、大阪圏)と地方都市圏(札幌市、仙台市、広島市、福岡市、静岡市)で、有効回答は3,681件。
建築費は3,763万円、前年度比158万円増
戸建注文住宅の平均顧客像をみると、世帯主年齢は平均40.3歳と、前年度より0.6歳低下した。近年は、30~34歳はやや減少傾向、35~39歳は増減を繰り返す状況という。また、世帯年収は平均936万円と、前年度より62万円増加した。
住宅の延床面積は前年度比0.4㎡減の122.7㎡で、2015年以来縮小傾向が続いている。
建築費は前年度比158万円増の3,763万円。土地代を加えた住宅取得費の合計も同296万円増の5,214万円に拡大した。「買い替え」と「土地購入・新築」は、建築費、土地代ともに増加。「建て替え」は、建築費が増加、土地代が低下した。なお、住宅取得費の世帯年収倍率は前年度から横ばいの6.21倍だった。
平均建築費単価は同1.4万円増の29.5万円/㎡と、2015年以降4年連続で増加した。
自己資金は同27万円減の1,329万円。贈与額は同534万円増の1,708万円。借入金は同300万年増の4,369万円で、借入金年収倍率は同0.02ポイント増の4.67倍となった。同調査では、「世帯年収が増加したものの、建築費、住宅取得費が増加し続けていることから、延床面積を抑制するとともに、自己資金が伸び悩む中、贈与と借入金を増やすことで対処している」と分析している。