老後の生活を安定させるには?

数百万円から数千万円必要なこともある老後資金は、多くの人にとって簡単に用意できるものではありません。できるだけ早い段階から、老後を意識して準備を進めることをおすすめします。

資金面の不安なく老後を迎えるためには、貯蓄をしておくというだけでなく、老後の支出を抑える準備や、収入を増やす準備をしておくことも大切です。そこで、老後の安定的な生活に役立つ2つの方法をご紹介します。

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    老後の生活を安定させる方法とは?

(1)さまざまな資産を作る

老後資金の支えになるのは、単純な預貯金だけではありません。もちろん、貯金をすることも大切ですが、保険や確定拠出年金、不動産など、老後の助けになってくれる資産の種類はさまざまです。

■保険

60歳や65歳まで積み立てたお金をもとに年金をもらう仕組みの「個人年金保険」に加入すれば、将来受け取れる公的年金に加え、私的年金がもらえます。また、医療保険に加入しておくことで、老後の入院や医療費に備えられるでしょう。

■年金

国民年金にしか加入していない場合は、付加年金や国民年金基金などを利用して年金額を上乗せすることができます。また、企業型確定拠出年金やiDeCo(個人型確定拠出年金)を利用することで、自分自身で運用しながら年金づくりをすることも可能です。

■その他の資産

老後までに住宅ローンを完済してしまえば、住居費の負担を大幅に軽減できます。また、高配当株式などを保有して配当金を受け取れるようにしておくなど、投資で将来に備える方法もあります。

(2)定年後の収入源を作る

65歳で定年を迎えた後も、収入があれば、それだけ長く貯蓄を持たせることができます。現役時代に培ったスキルを活かして、フリーランスや自営業として起業したり、サイトを運営してアフィリエイト収入が得られる仕組みを作っておいたりすることを検討してみましょう。

ただし、定年後にいきなり何かを始めようとすると、大切な退職金をつぎ込んだ挙げ句に、損失が膨らんでしまう可能性があります。現役時代から自分に何ができるのかを考え、少しずつ実行してみたり、スキルを磨いておいたりすることをおすすめします。

老後資金は現役時代からコツコツ貯めよう

具体的に必要な老後資金は、それぞれの人の年金額や支出額、家族構成などによって変わります。また、かなり余裕を持っていないと不安な人もいれば、少額でも持っていれば安心できる人もいます。自分が安心できる老後資金がいくらなのかを考えたうえで、早めに準備を始めましょう。

老後の支出を減らす対策をとったり、貯金をしたりするだけでなく、収入アップを目指すこともおすすめです。

※1厚生労働省「平成 31 年度の年金額改定について」2019年
※2総務省「家計調査年報(家計収支編)」2019年
※3厚生労働省「平成30年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」2019年
※4総務省「家計調査年報(家計収支編)」2019年