高級車専門カーシェアリングサービス「SKY CAR SHARE(スカイカーシェア)」(運営会社:SERIAS)はこのほど、「憧れるクルマとクルマの買い方」に関する調査を実施し、結果を公表した。

同調査は7月20日、クルマを所有している20代〜50代の男性1,120人を対象に、インターネット調査にて実施。モニター提供元はゼネラルリサーチだった。

  • 緊急事態宣言の解除以降、クルマに乗る機会が増えた人は約14%に

緊急事態宣言が5月に解除されたが、それに伴いクルマに乗る機会は増えたのだろうか?

「緊急事態宣言の解除以降、クルマに乗る機会は増えましたか?」と質問したところ、最も多かったのは「変わらない」(73.1%)という回答だったが、約14%が「圧倒的に増えた」(2.3%)、「少し増えた」(11.5%)と回答した。

「少し減った」(7.6%)、「かなり減った」(4.8%)、「全く乗らなくなった」(0.7%)との回答は約13%なので、減った人よりも増えた人が多いことがわかった。

次に、回答者のマイカー事情について、自慢の愛車は果たしてずっと欲しかった憧れのモデルなのかを調べた。「所有しているマイカーは“憧れのクルマ"ですか?」と質問したところ、最も多かったのが「他に憧れのクルマがあったが、諸事情で選んだクルマ」(39.0%)という回答だった。「まさに憧れのクルマ」(25.1%)を愛車にしている人は少なく、これが「理想と現実」の差なのかもしれない。

  • さまざまな事情が邪魔をして、妥協してクルマを選んでいる人は多い

続けて、クルマ好きなら一度は憧れるであろうメルセデス・ベンツなどの“輸入車"や、それらと真っ向勝負しているレクサスなどの“高級車"について聞いた。「輸入車や高級車に乗ってみたいですか?」と質問したところ、4割以上が「乗ってみたい」(42.8%)と回答。やはり輸入車や高級車に憧れている人は多いようだ。また、「今のクルマが輸入車」(8.7%)、「今のクルマが高級車」(6.2%)といった羨ましい回答もあった。

  • 輸入車や高級車に乗ってみたい人は4割以上に

一方で、「乗りたくない」(42.3%)という回答も少なくなく、小さなクルマが好きな人や本格的なクロカンモデルが好きな人など、クルマの趣味・嗜好は多岐にわたることから、この結果も理解できる。

続いて、「どの国のブランドのクルマに乗ってみたいですか?」と質問したところ、「ドイツ」(46.3%)、「日本」(25.6%)、「イタリア」(14.7%)がTOP3に輝いた。「輸入車=ドイツ車」と言っても過言ではない存在のドイツが一番人気。そして、"セクシーでカッコいい"イメージのあるイタリア車の人気も根強いことがうかがえる。

その国のブランドのクルマに乗りたい理由としては、様々なものが寄せられている。

■「ドイツ」

・「洗練されている感じがする」(40代/会社員/兵庫県)
・「自動車発明の祖であるため」(50代/会社員/北海道)
・「やはり、アウトバーンで鍛えた速さと安定性。そして、安全性が高いこと」(50代/自営業・自由業/山梨県)

■「日本」

・「メンテナンスが安心」(30代/会社員/大阪府)
・「日本車が1番品質がいいと思うから」(40代/会社員/富山県)
・「日本車は世界一コストパフォーマンスが高い」(50代/自営業・自由業/愛知県)

■「イタリア」

・「デザインが優れているから」(30代/会社員/埼玉県)
・「本物のスポーツカーに乗ってみたい」(40代/会社員/千葉県)
・「デザインが官能的で色気がある。走りも俊足だから」(50代/会社員/東京都)

憧れるブランドの国とその理由が判明したところで、再び自身が現在所有している愛車について聞いた。

クルマは決して安い買い物ではないが、人々は“ローン"と“一括"のどちらでクルマを購入しているのか? 「クルマの購入は“ローン派"と“一括派"のどちらですか?」と質問したところ、約7割が「一括派」(72.7%)、約3割が「ローン派」(27.3%)と回答。現在は軽自動車でも、人気カテゴリーの「スーパーハイトワゴン系」の場合200万円オーバー、オプションなどを付けると総額300万円近くするモデルも珍しくないが、意外にも「一括派」という人が多い。

  • 約7割が「一括派」(72.7%)、約3割が「ローン派」(27.3%)と回答

とはいえ「ローン派」も少なくはなく、何百万円もの大金を貯めるのは大変なことから、ローンで購入するという選択肢も当然ながら"大いにアリ"といえるかもしれない。では、ローンで購入する場合のネガティブな要素はどういったものなのか?

「ローンでクルマを購入することのデメリットを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「金利がかかる」(70.5%)という回答が最も多く、次いで「返済額と維持費で毎月結構お金がかかる」(31.1%)、「ハンコを押した瞬間から負債を抱えることになる」(26.5%)、「事故や災害などで廃車になっても返済が残る」(25.8%)、「完済まで新しいクルマに乗り換えにくい」(20.5%)、「職種によっては審査が通りにくい」(19.9%)、「デメリットはない」(7.3%)と続いた。多くの人にとってローンのネガティブ要素は「金利がかかる」点のようだ。

クルマは何百万円もするので、例え数%の金利でも、絶対的な金額は相当なもの。その上、クルマを所有すればガソリン代や税金、保険料、点検整備費用などの維持費もかかる。ローンの返済額も合わせると、なんだかんだで毎月数万円〜数十万円かかっているという人もいるだろう。そういった事情から、憧れのクルマに乗れないという人が多いのかもしれない。

ネガティブな要素もあるローンだが、実際に起きた悲しい出来事のエピソードも寄せられている。

■「ローンで購入してこんな経験しました……」

・「ローンを抱えたまま事故に遭い廃車になった」(30代/会社員/福岡県)
・「完済時には無価値になっている」(40代/会社員/兵庫県)
・「返済完了した後の名義変更手続きの面倒くささ」(40代/公務員/岐阜県)
・「ローン完済前に他に欲しいクルマが出てきてしまう」(40代/会社員/栃木県)

次に、マイカーの維持費に関する質問をした。「マイカーの維持費(ローン、自動車税、任意保険料、点検整備費用を含む)は1カ月当たりどのくらいですか?」と聞いたところ、「10,000円〜30,000円」(42.4%)という回答が最多に。次いで「30,000円〜50,000円」(30.1%)、「〜10,000円」(12.3%)、「50,000円〜70,000円」(10.9%)、「70,000円〜100,000円」(3.0%)、「100,000円以上」(1.3%)と続いた。かなり痛い出費となっている人も多く、クルマは買う時も高いが、維持するのも高いことが浮き彫りとなった。

  • マイカーの維持費、月額「10,000円~30,000円」(42.4%)が最多に

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大によって、“コロナショック"などという名前が付くほどの経済的ダメージを受けている。自身の仕事にも影響が出ている人も多いと思われるが、特にローンを組んでいる人は不安しかないという人もいることだろう。

では、withコロナ時代は、どのような形でクルマと付き合っていくのがベストなのか? 「“withコロナ"時代のクルマとの付き合い方で魅力的だと思うものを教えてください」と質問したところ、「残価設定型ローン」(27.2%)という回答が最も多く、次いで「サブスクリプション」(14.3%)、「レンタカー・リース」(13.5%)、「カーシェアリング(「わ」「れ」ナンバー以外)」(9.5%)、「カーシェアリング(「わ」「れ」ナンバーも可)」(6.7%)と続いた。

  • “withコロナ”時代のクルマとの付き合い方、「残価設定型ローン」(27.2%)に魅力が

「残価設定型ローン」は数年前からのトレンドだが、ここで注意が必要なのは、返済期間満了時に残価を一括で支払うか、クルマを引き渡すか、再びローンを組み直して残価を支払うかという選択を迫られるということだ。

また、予め設定した残価の条件を満たす必要もある。走行距離やキズの大きさなどが規定の範囲を超えた場合、返済期間満了時に精算金を支払わなければならない。事故を起こしたり巻き込まれたりした場合も、損害の程度によっては事故歴となるため、当然清算金が発生してしまう。

今回の調査で、マイカー事情や男性が憧れるクルマについて、そしてローンでクルマを買うことのデメリットなども判明した。

世界有数の自動車生産国日本だが、日本車だけでなく輸入車にも興味がある人が多い。買い方としては、ローンで購入する方も少なくないことがわかったが、事故などで廃車になってもローンだけ残るなど、いろいろ厄介だと感じている人もやはり多いようだ。「クルマ=買うもの所有するもの」という意識が当たり前だったが、とくにwithコロナ時代にあっては、その方程式も過去のものとなるかもしれない。

同社では、「高いお金を出して(場合によってはローンを組んで)クルマを買って、維持するにも高いお金をかけるより、カーシェアなどで賢く上手にクルマと付き合う、言わば『シェアリングエコノミー』という考え方が、スマートなクルマとの付き合い方と言えるのかもしれない」と分析している。