あなたの職場にも、何かにつけいつも「怒っている人」がいませんか? もしかしたら……あなた自身がそうかもしれませんね。
「とにかく『怒る人』と一緒に居てはダメ」。そんな投稿が、ツイッターで話題になっています。ツイートしたのは、スマートフォン用のニュースアプリを提供するスマートニュースでTech PMを務める森山大朗さん(@tairo)です。
とにかく「怒る人」と一緒に居てはダメです。経営者や管理職にありがちだけど、自分の思うように行かないと怒る。期待に応えてくれないと怒る。察してくれないと怒る。怒りの力を「相手を変えるための手段」として使う事に慣れた人からは、人が離れて行くだけ。(@tairoより引用)
相手が自分の思うように動かないから怒る。怒ることで相手を変えようとする……そんな人からは「人が離れていくだけ」と森山さん。きっと、多くの会社員が賛同できる内容なのではないでしょうか。
森山さんにツイートの背景を聞いてみました。
「怒りをぶつけると訴訟を起こされる社会だったら?」
――森山さんが、「怒る人と一緒に居てはダメ」という結論に至ったきっかけは何かあったのでしょうか?
「勤め先であるスマートニュースの僕の上司が、天才的だけど人格的に穏やかな人なんです。なので、感謝の気持ちや、やる気が出てくるのを感じています。一方で、そうでない経営者や管理職も世の中にはたくさんいると思っていて、振り返ると、僕自身も良い上司ではなかったなと反省したところもあり……。自戒の念を込めて、なにげなくツイートしました」。
――ご自身への反省というところもあったんですね。リプライでは、同じように「自分自身が怒ってしまう」という悩みの声も寄せられていました
「仕事のパフォーマンスについて指摘すること、問題行動について叱ることと、一方で“怒りをぶつける”ことはまったく別のベクトルだと思っています。なぜなら、例えば他人に対して理不尽に怒りをぶつけると訴訟を起こされる社会だったら? 損得勘定に照らして、部下に対して怒るような行動は慎む人が多いはずじゃないですか。
部下を下に見ることなく、対等な他者として接するのが大人のマナーだと思います」。
この投稿に対して、読者からは様々な声が。「怒鳴り散らす上司と仕事したことがありますが、職場全体が萎縮してよい成果にはつながらなかったです」「私が前に勤めていたところの所長がそれでした」「そういう上司に限って、自分は建設的で具体的な意見や改善策を考えてくれません」と森山さんのツイートに共感した旨の発言や、一方で「『怒る人』も問題がありますが、『怒れない人』にも問題があると思います」と怒りの感情自体を否定すべきではないという意見も。
中には「なんとも耳が痛い意見なのですが、自分が未熟なためかそういった感情を抑えることが難しいことがあります」と自身が怒ってしまう上司であると自覚しどうすべきか質問する人もいて、森山さんは「マネジメントで必要なのは『期待を適切に伝えて納得してもらうこと』なんですが、多くの場合、期待値が無茶過ぎるか、期待を明確にせず『部下なら察するべき』となってるのが問題です」と目標設定の問題とコミュニケーション不足があると答えていました。
「上司から怒りをぶつけられて苦しんでいる人、人間関係で悩んでいる人がこんなにも多いことの現れなのかなと感じました」。
とにかく「怒る人」と一緒に居てはダメです。経営者や管理職にありがちだけど、自分の思うように行かないと怒る。期待に応えてくれないと怒る。察してくれないと怒る。怒りの力を「相手を変えるための手段」として使う事に慣れた人からは、人が離れて行くだけ。
— 森山大朗/メルカリ→スマニュー🦄 ユニコーン転職日記 (@tairo) August 2, 2020