J.D. パワー ジャパンは7月31日、「2020年個人資産運用顧客満足度調査」の結果を発表した。調査は4月、直近1年以内に銀行、証券会社で個人資産運用サービスを利用した20歳~79歳男女11,694名を対象に、インターネットで行われた。
同調査では、総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを、【対面系】は6ファクター、【ネット系】では5ファクター設定し、1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出している。
その結果、総合満足度ランキング【対面証券部門】は、1位「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」、2位「野村證券」、3位「大和証券」となり、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、「商品・サービス」「手数料・金利」「店舗施設」「顧客対応」の4ファクターで最高評価を獲得した。
【全国系銀行部門】では、5年連続で「三井住友銀行」が1位を獲得。「商品・サービス」「口座情報」「店舗施設」「顧客対応」の4ファクターで最高評価に。続く2位は「三菱UFJ銀行」、3位は「みずほ銀行」となった。
【信託銀行部門】は、1位「三菱UFJ信託銀行」、2位「SMBC信託銀行」、3位「三井住友信託銀行」という結果に。三菱UFJ信託銀行は「商品・サービス」「手数料・金利」「顧客対応」の3ファクターで、三井住友信託銀行は「口座情報」「店舗施設」の2ファクターで最高評価を得た。
【ネット証券部門】の結果は、「手数料・金利」「顧客対応」の2ファクターで最高評価を得た「松井証券」が1位に。2位は「SBI証券」、3位は「楽天証券」と続いた。
【ネット銀行部門】では、1位「ソニー銀行」、2位「住信SBIネット銀行」、3位「楽天銀行」という結果に。ソニー銀行は「商品・サービス」「口座情報」「顧客対応」の3ファクターで最高評価となった。
今回で9回目となる同調査は、緊急事態宣言下の4月中旬~下旬にかけて実施。新型コロナウイルスの感染拡大による株価急変を投資の好機と捉える個人投資家の売買が急増し、自宅からの投資が増えたものと考えられる。
また、実際の資産運用の意識や行動に「老後2000万円問題」が影響し、その"内容までよく理解している"という顧客は投資額を増やす割合が高く、企業型確定拠出年金、個人型確定拠出年金(iDeCo)、つみたてNISAといった積立型の資産運用制度の利用意向が高くなっていることがわかった。