東京スカイツリータウンの「すみだ水族館」が7月16日にリニューアルオープンした。約500匹のミズクラゲがおよぐ直径7mの「ビッグシャーレ」、クラゲの飼育環境やいきものたちのゴハンを用意する「アクアベース」など新たな施設を追加し、よりいきものを身近に感じられる空間となっている。
約500匹のミズクラゲを直接観察できる「ビッグシャーレ」
オリックス不動産の水族館事業として、東京スカイツリータウンに2012年5月に開業した「すみだ水族館」。同館はこの夏、初の大規模リニューアルを行ったので見どころを紹介したい。
リニューアル最大の目玉施設は、直径7mの水盤型クラゲ水槽「ビッグシャーレ」だ。ライトアップされた水面を真上からのぞけるため、アクリル板ごしでは分からなかったクラゲの質感や繊細な体の器官までをも隅々まで観察できる。
また、水槽の上に一部せり出したガラスの床デッキでは、クラゲが漂う海の上にいるかのような浮遊感を味わえるのも特徴だ。
また、3つの水槽を組み合わせることで、同じ水槽では飼育できない3種のクラゲが同じ水槽内で漂っているように見える「ドラム型水槽」も新設。白や模様、泳ぎ方の異なるクラゲを見比べられる。
飼育員の仕事を見学できる「アクアベース」
飼育作業を公開するエリア「アクアベース」は、飼育スタッフの飼育・繁殖作業を間近で見られる「ラボ」と、いきものたちのゴハンを調理する様子を見学できる「キッチン」を有し、普段は見ることができないバックヤードの様子をうかがえるほか、仕事中の飼育員に話しかけることもできるなど、いきものに興味のある方は見逃せない施設となっている。
またアクアベースの上部には大型のリングサイネージも用意。館内での生き物に関する情報や、リアルタイムな案内などを発信する。
すみだ水族館では、いきものたちに与える食事をエサではなくゴハンと呼んでいる。「キッチン」で調理したゴハンは、飼育員の手によってそのまま館内の生き物たちに与えられ、その様子も見学できる。
クラゲシェイクやグッズも新登場
新エリア公開に伴い、夏をイメージした数量限定の飲食メニューも追加。食用クラゲをトッピングした「勝手にクラゲシェイク(ミズクラゲ/アカクラゲ)」(税込650円)や、クラゲに見立てたゼリーを乗せた「ハピネスクラゲゼリー」(税込550円)、クラゲをイメージした手のひらサイズの「カラージェリーフィッシュバーガーセット(ドリンク付)」(税込680円)など、暑い夏にぴったりのさわやかなメニューが販売されている。
またクラゲをモチーフにしたぬいぐるみやキーリング、文房具などのリニューアルグッズや、プリントせんべい、サイダーわらび餅、ハーブティーなどのお土産グッズも多数登場している。
すみだ水族館は「隔てない」がテーマ
水族館の館長である中村雄介氏は、「すみだ水族館は『近づくともっと好きになる』というコンセプトを掲げておりますが、ご来館いただいたお客様、当館で暮らすいきもの、そして当館の飼育スタッフがより一体感を感じられるような空間づくりを追求した結果、今回のリニューアルのテーマである『隔てない』にたどり着きました」とコンセプトについて説明。
「水盤型クラゲ水槽『ビッグシャーレ』はいままでいきものとお客様を隔てていたアクリルを取り払い、ダイレクトにクラゲをご覧いただくことで、クラゲの触感までも感じていただけるような展示としました。また『アクアベース』につきましては本来客様の目に触れることのないバックヤードで行う飼育作業空間を館内に設置。飼育スタッフのいきものに対する愛情を感じていただくと同時に、飼育スタッフとお客様の一体感をより演出してくれるような展示手法にチャレンジしております」と目玉となる2つの施設について語った。