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【この記事のエキスパート】
助産師・看護師・保育士:河井 恵美
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務していました。助産師の仕事が大好きで、25年以上この仕事をしています。
青年海外協力隊でアフリカに赴任した後、国際保健医療を学ぶために大学院に進学し、修了しました。親御さん方へのアドバイスを充実させたいと思い、保育士資格も取得して役立てています。
現在、シンガポールに住み2人の子どもを育てつつ、現地の産婦人科に勤務して日本人の妊産婦さん方に関わっています。
インターネットでエミリオット助産院を開設し、妊娠や出産、産後の様々な相談に応じています。
動きが不自由な要介護者にとってトイレまで歩くのは困難なことです。この記事では看護師に取材を行い、部屋の中で用を足すことができるポータブルトイレの選び方とおすすめ商品を紹介します。臭いを抑えられる水洗タイプや置き場所を問わずに処理が簡単なタイプなどを厳選。
介護用ポータブルトイレとは?
ポータブルトイレとは、部屋の中で用を足すことができるトイレのことです。動きが不自由な要介護者にとってトイレまで歩くのは困難なことです。
介護用ポータブルトイレのメリットは、「介護者と要介護者にかかる肉亭的な負担が軽減される」、「要介護者がオムツをしなくてよい」などが挙げられます。
介護用ポータブルトイレのデメリットは、「排泄物のニオイが部屋にこもる」「トイレ以外の場所での排泄に抵抗がある」などが挙げられます。排泄物のニオイに関しては、消臭機能がついたタイプなどがあるので確認して購入するようにしましょう。
看護師に聞いた!
介護用ポータブルトイレの選び方
看護師・河井恵美さんに取材をして、介護用ポータブルトイレの選び方のポイントを教えていただきました。トイレの形状や機能をよくチェックすることが大切です。
素材や形状から利用者に合うものを選ぶ
まずは、使われている素材やトイレの形状をチェックしてみましょう。利用者の介護度や設置場所などを考慮して選びましょう。
軽量でお手入れかんたん「プラスチック製標準型」
軽量でシンプルな介護用ポータブルトイレを探している方には、プラスチック製の標準型がおすすめです。持ち運びやすく、お手入れもかんたん。
価格もリーズナブルなので、はじめて介護用ポータブルトイレを購入するという方にも適しているでしょう。ただし、手すりや肘掛けがついていないタイプも多いので、自立してトイレに座れない方は、ほかのタイプを検討してみてください。
インテリアに合わせやすい「木製イス型」
ふつうの椅子のように見えるデザインが特徴の介護用ポータブルトイレです。安定感も高いので、立ち座りもしやすいでしょう。
木目調のおしゃれな商品も多いので、いかにもトイレといった見た目が気になる方にも適しています。価格は高めですが、使いやすい機能も充実している商品も少なくありません。予算に余裕がある方も、木製イス型をチェックしてみてください。
機能面を重視するなら「金属製コモード型」
高さ調節や折りたたみなど、多機能タイプが多い金属製コモード型。お手入れもしやすいので、機能面を重視して介護用ポータブルトイレを選ぶなら、金属製コモード型がおすすめです。
安定感がありながらも持ち運びやすいという特徴もあります。
安定感のある「ベッドサイド設置型」
ベッドサイドからトイレへの移乗がしやすいタイプです。ベッドサイドに設置して使用することを前提としているため重さがありますが、安定感にもすぐれています。
ベッドサイド以外の場所で介護用ポータブルトイレを使いたい場合には、トイレを設置するスペースを事前に確認するか、ほかのタイプのトイレをチェックしてみましょう。
設置場所や利用者の体格に合うサイズを選ぶ
介護用ポータブルトイレを設置するためには、広いスペースが必要です。トイレを置くスペースだけではなく、車いすや歩行器などを使った移動を妨げない広さも確保しなければいけません。
介護者が動くためのスペースも確認しておきましょう。また、便座の幅や高さが利用者に合っていないと使いづらいので注意してください。
使い勝手の良さで選ぶ
介護用ポータブルトイレを使いやすくしてくれる、細部へのこだわりデザインも確認しておきましょう。
肘掛けが跳ね上げられると便利
肘掛けがついているトイレは立ち座りをサポートしてくれますが、ベッドからの移乗などでは肘掛が邪魔になることもあります。
拭き取りや移乗のしやすさを考慮するなら、肘掛けが跳ね上げられるタイプを選びたいところです。肘掛けを降ろせるタイプのトイレもあるので、用途や介護レベルに合わせてチェックしてみてください。
蹴り込みスペースがあると立ち上がりやすい
足が引けないようになっているデザインのトイレは立ち座りが難しくなるので、足元のスペースも重要です。
スムーズな立ち座りをするためには、症状の重さに関わらず、足をトイレの方に引ける蹴り込みスペースがある商品を選びましょう。便座の角度調節ができるタイプや、背もたれをはずして後方介助できるタイプなどもあります。
移動しやすいキャスターつき
重量のあるポータブルトイレも、キャスターがついていれば移動もかんたんです。ベッドサイド設置型を選ぶ場合でも、キャスターがついていれば、突然の移動にも対応できます。
なお、一般的には後ろ足にキャスターがついていて、トイレ本体を斜めにするとキャスターが接地するようになっているため、通常利用時に支障はありません。
消臭機能や暖房機能があるとさらに快適!
筋力の低下している高齢者は排泄に時間がかかるので、便座の素材にソフト樹脂などを使っているものを選びましょう。高血圧の方や心臓疾患がある方は、暖房便座の機能があると負担を軽減できます。このほかにも、ペーパーホルダーや脱臭、消臭機能など、あると役に立つ機能はいろいろあります。
いつでも清潔に使いたいなら水洗式がおすすめ
ポータブルトイレは水で流せないタイプが多いのですが、なかには水洗式タイプもあります。取り外し可能な水洗タンクが備え付けられているので、排泄物を1回1回流すことができます。さらに、ガードが付いているので、排泄後に排泄物が見えない作りになっています。ただし、介護者は排泄物をトイレに流す必要があります。
看護師からの購入アドバイス
【エキスパートのコメント】
ポータブルトイレは、利用者がらくに乗り降りができるように工夫されたものがおすすめです。また、介護者にも負担が少なく使用できるというポイントも大切です。利用者が動ける範囲に応じて肘掛けや背もたれの有無、部屋の広さや好みに応じて折りたたみタイプやインテリアに馴染む椅子タイプを選ぶといいでしょう。
高さの調節以外にも便座暖房や水洗など多機能なトイレがあり、便利に使用できます。好みに合わせて選びましょう。