多くのオフィスが集まるビジネス街・日比谷。2月20日に九州や下町の屋台が集まった「日ゞ小路」がグランドオープンした。お弁当から立ち飲みまで楽しめる活気溢れる地下の「街」に早速行ってみた。

  • 日比谷国際ビルにオープンした「日ゞ小路」

    日比谷国際ビルにオープンした「日ゞ小路」

駅直結でアクセス最高

「日ゞ小路」(ひびこうじ)は、日比谷公園近くの日比谷国際ビルの地下2階、ヒビコクチカシタにある。都営地下鉄「内幸町駅」直結、東京メトロ「霞ケ関駅」から徒歩3~5分と駅からのアクセスも良い。

お店は全部で10店舗。九州料理や焼酎・地酒を楽しめる「九州エリア」とお酒に合う肴を楽しめる「下町エリア」に分かれている。路地のような雰囲気で、オープンな屋台は1人飲みでも、仕事仲間と飲みに行くのも、いろいろな人を迎え入れてくれそうだ。

東京初進出「HAKATA MEGUSTA」

  • 博多発立ち飲み酒場「HAKATA MEGUSTA」

    博多発立ち飲み酒場「HAKATA MEGUSTA」

まず訪れたのは、九州エリアの8番地「HAKATA MEGUSTA」。博多を中心に4店舗を構える人気の立ち飲み屋だ。今回初めて東京進出したという。

  • ソフトバンクホークスのユニフォームがずらり

    ソフトバンクホークスのユニフォームがずらり

  • 席札は福岡の地名が

    席札は福岡の地名が

博多土産の定番「にわかせんぺい」のお面を模した暖簾をくぐると、店内には、ソフトバンクホークスのユニフォームが並ぶ。席札を持って移動できる立ち飲みならではのシステムには「宗像市」「北九州市」など、福岡の地名が書かれており、福岡出身者がぐっと心を掴まれそうな仕掛けが散りばめられている。

  • 「鮭スモーク」(税別190円)

    「鮭スモーク」(税別190円)

イチオシメニューは「鮭スモーク」。一皿190円(税別)という破格の安さで、訪れた多くの人が頼むという。せんべろにもってこいのメニューで、ちびちびつまみながら飲むときの最高なおつまみだ。

  • 「明太子とチーズのアヒージョ(バケット付き)」(税別490円)

    「明太子とチーズのアヒージョ(バケット付き)」(税別490円)

福岡の名産品明太子を使ったメニューも。「明太子とチーズのアヒージョ(バケット付き)」(税別490円)は、インスタ映えも抜群のビジュアル。ピリ辛明太子とチーズはお酒が進む組み合わせ。シェアしながら食べるのもいいだろう。

「HAKATA MEGUSTA」は精算が完全キャッシュレス。楽天PayやPayPayのほか、各種クレジットカードや交通系ICカード、電子マネーに対応している。

魚が安い! 新鮮!「パーラーじゃりンこ」

いくつものお店が並び、2軒目3軒目と飲み歩きできるのが「日ゞ小路」の醍醐味。続いては「刺身が安いだけの店」の提灯が目を引く4番地「パーラーじゃりンこ」を訪れた。

  • 提灯の文字の勢いが良い「パーラーじゃりンこ」

    提灯の文字の勢いが良い「パーラーじゃりンこ」

新鮮・安いをモットーに鹿児島県の新鮮な魚を提供しているじゃりンこ。小上がりの座敷があり、ゆったりと過ごせる雰囲気だ。座敷を覗いてみると、この日は鹿屋市PR特命係長のゆるキャラ・かのやカンパチロウが食事中だった。

  • 小上がりの座間はゆっくりと過ごせそう

    小上がりの座間はゆっくりと過ごせそう

  • サービス精神旺盛なかのやカンパチロウ|

    サービス精神旺盛なかのやカンパチロウ

魚に自信のあるお店とあり、おすすめは5種の刺身を使った「じゃりンこ盛り」(税別500円)。皿から溢れんばかりに盛られた魚はどれも鮮やかで見た目から新鮮さを感じる。食べ応えのある大きさにカットされており、口いっぱいに頬張ると魚の旨みを存分に味わえた。醤油は坪水醸造が生産しているマルイ醤油。鹿児島らしい甘い醤油とじゃりンこのために開発したオリジナル醤油の2種類から選べる。

  • 「じゃりンこ盛り」(税別500円)

    「じゃりンこ盛り」(税別500円)

そしてじゃりンこの名物が「ハマグリのつかみ取り」(税別880円)。注文すると鍋を抱えた店員さんがやってきた。つかみ取れた分を酒蒸しにして提供してくれるという。仲間と一緒に挑戦すると盛り上がりそう。

  • 「ハマグリのつかみ取り」(税別880円)

    「ハマグリのつかみ取り」(税別880円)

今回つかみ取れた分は8個。レモンの風味が爽やかな酒蒸しは、ぷりぷりのハマグリの食感がたまらないおいしさだった。このほかにも、鹿児島にこだわったメニューが揃い、ドリンクでは九州のご当地ドリンク「ヨーグルッペ」や「愛のスコール」を使ったサワーも販売されている。

串焼きと一品料理「串焼きつぐね」

続いて九州エリアを離れて下町エリアへ。こちらは大衆酒場、串焼き、鉄板料理の3店舗が並ぶ。肉を焼きあげる香りに誘われて「串焼きつぐね」を訪れた。

  • 下町エリアの「串焼きつぐね」

    下町エリアの「串焼きつぐね」

定番の串焼きから創作串まで、店主が趣向を凝らしたメニューを提供する串焼きと一品料理が楽しめる。店名の「つぐね」は田舎の訛りから来ており、都会でも田舎のあたたかさを感じられるようにしたいという思いが込められているという。

  • ひとつずつ店主が焼きあげるつくね

    ひとつずつ店主が焼きあげるつくね

看板メニューのつぐねは常時おすすめが5種類ほど。時期によって提供するメニューが変わるとのこと。このときは「うま塩焼きつくね」(税別130円)「照りマヨれんこんつくね」(税別160円)「えびにらつくね」(税別150円)「和牛のチーズつくね」(税別230円)「揚げつくね」(税別180円)がラインナップしていた。

なかでもおすすめの「うま塩焼きつくね」は4種類の部位をそれぞれ別の大きさに刻み混ぜ合わせたこだわりのつくね。肉肉しく、溢れる肉汁が食べ応え満点だった。

  • 七味唐辛子や赤紫蘇の蒸留酒

    七味唐辛子や赤紫蘇の蒸留酒

お酒にもこだわり、つくねと合う種類を揃えているという。七味唐辛子を使った蒸留酒「AKAYANE CRAFT SPIRITS spicy 七味唐辛子」やジャパニーズクラフトジン「ROKU(ロク)」など、珍しい銘柄を味わえるので、お酒好きにはぜひ訪れてみてほしい。

昭和歌謡曲バー「ザ・青春時代」

3軒を飲み歩き、最後にやってきたのは昭和の香りが漂う歌謡曲バー「ザ・青春時代」。九州エリアの少し奥まった場所にある。

  • 昭和の香りがする「ザ・青春時代」

    昭和の香りがする「ザ・青春時代」

夜の雰囲気の店内では懐かしの昭和歌謡曲が流れている。自家製モスコミュールやサントリーだるまなどを片手に、昔に浸ってみるのもいいだろう。〆のお茶漬けは種類が豊富で絶品。飲み歩いて疲れた胃にやさしいお茶漬けがしみる。

  • 懐かしの歌謡曲を聴きながらバーで過ごしてみては?

    懐かしの歌謡曲を聴きながらバーで過ごしてみては?

ママに話を聞いてみると、筆者と同じく2軒目3軒目でやってくる人が多いという。しかし店は22時30分まで。飲み足りない大人たちはそのまま新橋の方へ向かっていくそうだ。

ランチから営業中

今回は夜にフォーカスしてレポートしたが、平日は11時からどの店もランチ営業やお弁当販売を行っている。昼から夜まで食を楽しめる「日ゞ小路」。10店舗全てを紹介することはできなかったが、魅力的な店が集まった場所だった。ランチや仕事帰りに足を運んでみてはいかがだろうか。

●information

日ゞ小路

所在地 : 東京都千代田区内幸町2-2-3 日比谷国際ビルB2 『ヒビコクチカシタ内』
営業時間 : 平日11 : 30~14 : 00 / 17 : 00~22 : 30
土 11 : 30~19 : 30
定休日 : 日・祝は休館日(一部店舗については、営業時間が異なる)
アクセス : 都営地下鉄三田線「内幸町駅」直結
東京メトロ丸の内線・千代田線・日比谷線「霞ケ関駅」徒歩3~5分