北浜健介八段を下し棋聖戦二次予選決勝進出

史上最年少でのタイトル挑戦・獲得の期待がかかる藤井聡太七段。第69期大阪王将杯王将戦(主催:スポーツニッポン新聞社・毎日新聞社)で挑戦まであと1勝と迫りながら、広瀬章人八段に敗れたのはファンの記憶に新しいところです。

しかし、記録更新の可能性はまだ残されています。現在行われている第91期ヒューリック杯棋聖戦(主催:産経新聞社)で挑戦者になれば、屋敷伸之九段の持つ最年少タイトル挑戦記録17歳10カ月をわずかではありますが更新することができます。
逆に言えば、記録更新のためには棋聖戦で1局も負けることが許されない状況です。

そのような中、12月10日に「関西将棋会館」にて棋聖戦二次予選北浜健介八段対藤井聡太七段戦が行われました。

北浜八段の得意とする先手中飛車に対して、藤井七段は守備に使うことが多い金を前線に繰り出す大胆な指し回し。そのまま金を敵陣深くに突進させ、竜を作ることに成功しました。その竜を軸にした攻めが厳しく、北浜八段の反撃も及ばず藤井七段の勝ちとなりました。

藤井七段はこれで棋聖戦の二次予選の決勝戦に進出。そこで勝つと16人で争われる決勝トーナメントに進み、そのトーナメントで優勝して初めて挑戦権を得ることができます。

つまり、最年少タイトル挑戦のためには、ここから先強豪相手に5連勝が必要ということになります。

非常に険しい道ではありますが、「藤井七段ならもしかしたら」と思わせてくれる棋士でもあります。

まずは二次予選の決勝、相手は澤田真吾六段です。
決勝トーナメント進出なるか、注目しましょう。

藤井聡太七段