ABCテレビのバラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』(毎週金曜23:17~)の新局長に決定したお笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志が25日、大阪市内で行われた発表会見に、局長を卒業する俳優・西田敏行とともに出席した。

  • 松本人志(左)と西田敏行

この日は、西田の最後の出演回となる11月22日放送分の公開収録が行われ、最高顧問のキダ・タロー、西田が局長に就任した01年当時の秘書・岡部まりも出演。依頼VTRでは、局長の勇退を惜しむ番組ファンたちが「西田局長の顔が見られなくなるなんて寂しい!」などのメッセージを送るシーンもあり、感極まった西田が「うれしいです。ありがとう…」と涙ぐむ一幕もあった。

そんな収録の終盤、西田から「『ナイトスクープ』の新しい時代を作るのは、彼しかいないと思ってバトンを渡しました」と紹介された松本がスタジオに現れると、まさかの大物の登場に驚いた観客からは、悲鳴のような歓声が。松本は「この番組の大ファンで、二つ返事で(局長を)引き受けさせてもらいました」と喜びながらも、スタジオにあふれる惜別ムードに「ちょっと待って! “西田局長辞めないで”感が満載やん! もう後悔しかない」とボヤいてみせ、笑いを誘っていた。

収録後の会見では、「ラグビーのノーサイドの気分。感無量です」と晴れやかな表情を見せた西田。降板の理由を聞かれると、「僕が『ナイトスクープ』のファンになったのは、初代の上岡(龍太郎)局長のコンセプトである“大阪のエスプリ”や“洒脱な乾いた笑い”が好きだったから。でも、いざ自分がやるとなると、スタッフや探偵諸氏の熱意に感動して泣いてしまい、ウエットに傾いてしまう」と説明。番組には「“乾いた笑い”と“濡れた感性”のバランス」が大切だと考え、勇退を決意したという。

そのバランスを担うのに「適任」と西田から太鼓判を押され、『ナイトスクープ』の今後を託された松本は「ちょうど僕、レギュラー番組(『クレイジージャーニー』)が1本なくなったところで…」「ネットでは『新局長に松本はイヤや』って結構書かれてました」などと笑わせながらも、「僕があんまり変えてはいけないのでは?というのが正直ある。上岡さんもリスペクトしてるし、僕の中では西田さんの次の局長は、(島田)紳助さんではないかなと…。紳助さんに代わって、僕が勝手に命を受けたような気持ちです」と、歴史ある人気番組を引き継ぐ大役に身を引き締めた。

松本は、11月29日の放送から出演する。