10月5日よりWEB配信されている実写作品『BLACKFOX: Age of the Ninja』は、日本が誇る人気特撮シリーズ「仮面ライダー」「ウルトラマン」「スーパー戦隊」に携わり、ハードなアクションとドラマチックなストーリーでファンを魅了する坂本浩一監督が、初めて取り組んだ本格的「時代劇」作品である。

  • 久保田悠来(くぼた・ゆうき)。1981年生まれ、神奈川県出身。2007年の舞台『switch』で俳優デビューし、舞台『戦国BASARA』(2009年)シリーズの伊達政宗役や、テレビドラマ『仮面ライダー鎧武』の仮面ライダー斬月/呉島貴虎役などを演じて人気を博す。2019年3月には舞台『仮面ライダー斬月―鎧武外伝―』で主演を務めている。テレビ神奈川の情報番組『猫のひたいほどワイド』の月曜MCとしても活躍中。2019年には東映ムビ×ステ第1弾となる劇場映画『GOZEN―純恋の剣―』で、町医者と隠密という2つの顔を使い分けるクールな男・真咲一馬を演じた。撮影:大塚素久(SYASYA)

アニメーション映画『BLACKFOX』との連動企画となる本作では、主人公「石動律花(いずるぎ・りっか)」の名称やその他のキャラの名前・人物設定などが巧みにシンクロしているのが特徴。アニメ版は近未来が舞台で、忍者の末裔である石動律花が"復讐"のため邪悪な存在に戦いを挑むストーリーだが、実写版『BLACKFOX: Age of the Ninja』では江戸時代を舞台に、中国武術をはじめ数々のアクションをこなす若手アクション女優の俊英・山本千尋が石動律花を演じ、己の信念を貫くため過酷な戦いを繰り広げる。

ここでは実写版『BLACKFOX: Age of the Ninja』において律花やその友人「宮(みや)」を脅かす"敵"のポジションにあたる、公儀見回り組の頭目「戸田重次(とだ・しげつぐ)」役の久保田悠来が登場。時代劇映画の醍醐味や、坂本演出による超絶ハードアクションを体験したことへの"思い"などを語ってもらった。

――『BLACKFOX: Age of the Ninja』は久保田さんにとって、『GOZEN―純恋の剣―』(2019年/監督:石田秀範)に続いての時代劇映画になりますね。

『GOZEN』で東映京都撮影所のスタッフさんたちと顔なじみになり、「また(京都に)帰っておいで」なんて言われていたんですけど、わりとすぐに戻ってきた形になりましたね。「なんや、早かったなあ」って感じでした(笑)。僕は眉毛の中にホクロがあるんですが、メイクの方たちから珍しがられて、なぜか「神」というニックネームをもらっていまして、「神、帰ってきたんか」と声をかけてもらいました(笑)。

――今回の出演オファーを受けたときのお気持ちからお願いします。

以前よりお世話になっている井元(隆佑)プロデューサーから声をかけていただきました。そして何度も僕を使ってくださっている坂本浩一監督の作品ですし、どんな役なのかを確認する前に「やります!」と返事をしましたね。

――坂本監督の作品では何度も激しいアクションを披露されていますが、今回の役柄(重次)も立ち回りがあるな、という予感はありましたか?

それはもう期待していました。実際に、刀を使ったアクションがふんだんにあり、「さすがは坂本さん、オイシイ役をいただきました。ごちそうさまでした!」という感じでしたね。ただ、"チョンマゲをつける侍"の役だとは最初聞いていなかったので、驚きはありました。

――『GOZEN』のときは地毛を活かしたカツラでしたから、"羽二重"を着けてチョンマゲのカツラを被られたのは今回が初ということですか。

羽二重を着けると頭がしめつけられて、痛いんですよ。これが初めての時代劇だったら、ショックが大きかったかもしれません。ある程度スタッフさんと親しくなった今だからというのもありますが、カツラやメイクについてはとても丁寧に、優しくしていただきました。

――重次は鉄砲隊を率いて抵抗する人々を鎮圧しようとするなど、かなりの権力を持ち合わせるキャラクターでした。鉄砲隊のみなさんの顔ぶれを拝見しますと、かなりご年配の方々がそろっていたようですが、現場の雰囲気はどのような感じでしたか。

みなさん京都で活躍されているベテランの方ばかりでしたね。現場はとても楽しい空気でしたよ。みなさん「わしヒザ痛いんやけど」とか「これ何パターンやるねん」とか、合間にボヤかれるんです(笑)。でも、なんだかんだ言ってみんなで撮影を楽しんでいる。そんなようすを見ていて、こちらも楽しくなりました。