インターネットは、面白い漫画や美しいイラストの投稿で日々あふれています。絵心がある人であれば「自分も描いて発表しようか」と思ったことが一度はあるのでは? 『アオバ自転車店といこうよ!』『二度目の人生アニメーター』などの著作がある漫画家・宮尾岳さん(@GAKUJIRA)がツイッターに投稿した、「漫画を描きはじめた人がぶつかる壁」についての投稿が話題になっていました。
漫画を描き始めた時にぶつかる壁の一つに
— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) October 7, 2019
【下描きはイイ感じだったのに、ペン入れしたら絵が変になった】
っての。
変になるというか、死んだ絵になっちゃう。
綺麗な絵にはなるんだけど
綺麗なだけで、魂が入ってない気がする。
そういうの無いでしょうか。
漫画を描き始めた時にぶつかる壁の一つに
【下描きはイイ感じだったのに、ペン入れしたら絵が変になった】
っての。
変になるというか、死んだ絵になっちゃう。
綺麗な絵にはなるんだけど
綺麗なだけで、魂が入ってない気がする。
そういうの無いでしょうか。
「ペン入れ」とは鉛筆などで描かれた下描きの線を、インクなどでなぞり主線を描くこと。下描きの余計な線が消えるためにきれいにはなるのですが、「死んだ絵になっちゃう」「魂が入ってない気がする」ように見えてしまう。
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その原因と解決策は…
実際に、この投稿を見た読者で、漫画を描く皆さんからも、「めちゃくちゃ同感です」「永遠の課題ですね」「あるあるですね。有りすぎて困るほどに」「ものっすごいわかります。描写が平坦になってしまう」と共感の声が続々と寄せられていました。
宮尾さんは、この問題の原因として、「下描きは【絵をゼロから描いている】のに ペン入れは【絵を整えている】 描いてるんじゃなく 整理してるんです。」。解決策として、「下描きの段階を100点にしないようにしています。70点のラフに【ペン入れで作監修正する】つもりで。」とコメントしていました。
これは僕も散々悩んだのですが、原因はすごく単純で
— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) October 7, 2019
下描きは【絵をゼロから描いている】のに
ペン入れは【絵を整えている】
描いてるんじゃなく
整理してるんです。
これに気付いてからは
下描きの段階を100点にしないようにしています。
70点のラフに【ペン入れで作監修正する】つもりで。
完成したものをなぞるだけだから、気持ちが入らない。そうではなく、あえて未完成にして、仕上げるつもりで描き加えることで、気持ちを保つ…。この準備段階であえて完璧を目指さない手法は、完成段階での勢いが必要なプレゼンの場面など、多くの人に広く役立ちそうです。
漫画ってね。
— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) October 8, 2019
最低三度、同じ絵を描く。
ネームの時
下描きの時
ペン入れの時。
流石にネームでガシガシに描き込む人は少ないだろうが、下描きはギッチリ描く人多い。
そーするとね
【下描きで描くエネルギー使い切ってしまう】
ペン入れの時には残りカスで、でも丁寧には描く。
結果、キレイだけど「下描きの方がイイ顔描けてた」が生じる。
— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) October 8, 2019
だから、【描きたい!のピークをペン入れに取っておく】のが大事なんだ。
描きたいってエネルギーは案外 有限だ。
早くに使い切らないようにね。
頑張れー\(^o^)/
投稿からおおよそ2日で、約7,800件のリツイート、26,000件のいいねを集め、注目されています。