俳優の水谷豊と反町隆史がタッグを組むテレビ朝日系ドラマ『相棒season18』が、10月からスタート(毎週水曜 21:00~21:54 ※2クール)することが3日、明らかになった。

  • 左から水谷豊、反町隆史 -テレビ朝日提供

今年ドラマ誕生から20年目を迎える『相棒』。初回スペシャルの舞台は、日本最北端に位置する架空の島“天礼島”だ。ロンドン旅行から帰国したはずの杉下右京(水谷)が消息不明となり、冠城亘(反町)は右京を探すため、天礼島へ。しかし、そこでは不気味な連続殺人が発生し、さらには密かに国家を揺るがす陰謀も。島に足止めされた特命係の運命は。

このため、北海道で10日間を超える大規模ロケを敢行し、景観と最新鋭の映像技術での撮影が行われた。

また、初回スペシャルには、比丘尼“妙春”こと、元代議士・片山雛子(木村佳乃)が登場。片山が登場するのは、『300回記念スペシャル』(2018年1月24、31日)以来となる。

新シリーズには、これまで出演してきた、警察庁長官官房付の甲斐峯秋(石坂浩二)、警視庁副総監・衣笠藤治(杉本哲太)、警視庁広報課長・社美彌子(仲間由紀恵)、大物政治家・鑓鞍兵衛(柄本明)、青木年男(浅利陽介)、捜査一課の“両エース”こと、伊丹憲一(川原和久)と芹沢慶二(山中崇史)、組織犯罪対策5課・角田六郎課長(山西惇)らレギュラーメンバーも登場する。

水谷は「『相棒』は我々自身も次にどんなことが起きるのか毎回、楽しみにしている作品なのですが、まさか『season18』が右京の行方不明からはじまるとは…! 初回スペシャルはとにかくとんでもないストーリーで、みなさんをものすごい世界に連れて行ってくれることと思います」と自信を見せる。

「しかも、そのストーリーとともに我々が大自然の中に立っている…という状況が、『相棒』ならではだな、と感じますね。海辺の急な崖を降りて行って撮影したりと、訪れる場所のすべてが『今、相棒を撮影しているんだな』と実感するような、挑戦的なところばかりでした」と振り返り、「海辺の崖の帰りはまた急な斜面を登って帰ったのですが、途中で1回休憩したほうがいいんじゃないかなと思ったのに、ソリ(反町)が休まないので…結局、あきらめて一気に登りました」と笑顔。

そして、5年目を迎える右京と亘の関係を「お互い語らずしてわかりあえることが増えてきましたね」とし、「でも僕たちは『相棒』という世界の中で日々事件に関わっているだけで、普段は“変化”なんてことは思いもしない。無理に変えようとは考えていないので、後から自然と変わってきたことがわかるのではないでしょうか」と語った。

北海道ロケについては「12泊もの長期撮影でしたが、物知りなソリがいろいろアドバイスをくれるので生活に関してはまったく困りませんでした。そのアドバイスとは、主に撮影が終わったあとの過ごし方! 温泉地ですから大浴場があって、僕はなかなか普段そういうところには行かないのですが、ソリから『一緒に行きましょう』と誘われて今回、はじめて“裸の付き合い”をしました(笑)。実は、誘われてから3日連続、2人で一緒に入ったんですよ(笑)」と明かした。

さらに、ドラマ『相棒』誕生から20年目を迎えることについては「本当に驚きますね…! 最初は、こんなに続くとは誰も想像していなかったのですから…。『相棒』は毎年、『どこまで行くんだろう』と想像もしないことが更新されていくドラマですが、20年と聞くとやはり区切りを感じます」と胸中を語り、「これだけ続けてきたにもかかわらず、今シーズンもまた新たな世界に突入したことを感じますし、実に不思議なドラマです(笑)」と述べた。

一方の反町は「右京さんに何が起きたのか、というところからはじまる、ビックリなスタートです。北海道ロケでは共演者の方々と旅をしながら作品を作っているという実感があって、いいものができているなと感じています。初回スペシャルは大スケールで描かれていますし、素晴らしいゲストの方々との“セッション”が実現し、またこれまでにない形の作品ができたような印象がありますね」と語る。

右京と亘の関係については「水谷さんと僕も一緒に撮影を積み重ねてきたからこそ少しずつ関係を築くことができたのではないかと思っています」と述べ、「僕が無理やり水谷さんを誘って、一緒に大浴場に行きました。プロデューサーも共演者もスタッフも、みんなで入りました。あまりそういう機会はないので、お風呂につかりながらのんびり話すのはやっぱりいいなと感じました。そんな“裸の付き合い”を交わした、という距離感が画面からも伝わればいいですね(笑)」と北海道ロケを振り返った。

また、「水谷さんは『それだけで来たんですか?』と驚くぐらい、荷物が少ないんです。ホテルの部屋にお邪魔しても、何もないのでビックリしました」と明かし、「僕は水谷さんのバッグの3倍ぐらいの量の荷物を用意してきたんです。朝食を大事にしているので、炊飯ジャーやミキサーなど、とにかくぜんぶ持ってきました。コメまで持ってきたんですよ。でも宿泊させていただいた宿の朝食が素晴らしくて、ぜんぜん持ってくる必要がなかったです」と笑顔を見せた。

『相棒』シリーズ5年目となる反町は「あっという間だなという思いです。『相棒』という作品はさまざまな角度から多様な事件を描いているので、こちらも演じながら『こんな展開になるのか!』という期待感があります」とのこと。続けて「だからこそ、現場では常に脚本以上のことを表現しなくてはと思わされるので、気を引きしめてひとつひとつ撮影に取り組んでいきたいですね。また、『相棒』は時代とともに内容も変わっていく作品だとも思うので、ぜひ『season18』も期待していただきたいですね」と呼びかけた。