JR西日本は22日、今年3月から和歌山線・万葉まほろば線(桜井線)に順次導入してきた新型車両227系について、9月30日に全車両の投入が完了する見込みとなり、これにともない検討している227系を使ったイベントの概要について発表した。

  • 和歌山線・万葉まほろば線(桜井線)に導入された227系(2019年2月の試乗会にて撮影)

和歌山線・万葉まほろば線に投入された227系は2両編成。アーバンネットワーク共通のインテリアデザインを採用し、客室に間接光を組み合わせたLED照明を用いるなど、落ち着いた車内空間を実現。乗降りの際、乗客がドア横のボタンを押すことでドアを開閉できるようになっており、快適な車内温度を保ったまま利用できる。

9月30日に全56両(2両編成×28編成)の投入が完了する見込みとなったことを受け、227系を使ったイベントとして、奈良中南部エリアの活性化の取組みでもある「JR万葉まほろばウォーク(仮称)」と、万葉まほろば線「三輪エリア」誘客キャンペーン(仮称)の2つが検討されているという。

「JR万葉まほろばウォーク(仮称)」は、「奈良まほろばソムリエの会」の協力の下、万葉まほろば線(桜井線)沿線の社寺・古墳・万葉歌碑が多くある古道「山の辺の道」を万葉歌碑などたどりつつ歩くイベントとなる。実施日は12月7日(荒天中止)の予定。227系はイベント参加者専用の臨時列車として、奈良駅(11時半頃出発)から巻向駅まで運転される。臨時列車の車内では、「奈良まほろばソムリエの会」の会員による万葉集のミニ講座が実施され、巻向駅からは会員のガイド付きで万葉歌碑などをたどりながら、大神神社まで約3時間のウォークイベントが行われる。

万葉まほろば線「三輪エリア」誘客キャンペーン(仮称)は、227系の投入が完了することを機に、大神神社や三輪そうめんなど古き良き伝統を大切にしているスポットがある万葉まほろば線三輪駅周辺のエリアへ、若者目線で行きたくなるような周辺素材の発掘、素材の磨き上げ、宣伝告知方法について近畿大学経営学部商学科名渕ゼミの学生に検討してもらう。その成果を誘客キャンペーンとして展開する。なお、両イベントともに詳細は改めて発表するとのこと。

  • 和歌山線・万葉まほろば線(桜井線)で活躍した105系。227系の投入にともない置換えとなる