■グラビアアイドルになって分かったこと
――結果によって、人生の選択が決まっていったんですね。
そうですね。でも、いろいろなことをやりたいという気持ちが強いので、もしかしたら全然違うことをやっていたかもしれません。レースクイーンはバイト感覚でやっていたので、心は普通の女子大生なんです。グラビアをはじめて、雑誌やテレビに出させていただくようになって、その心が現実についていけてなくて。「テレビで見ていた人だ!」みたいな感じで(笑)。最初は大学に通いながら、レースクイーンとグラビアのお仕事をやっていました。当時は実家に住んでいて、都心から離れていたのであまり寝る時間もなくて。マネージャーさんに毎日怒られてて、今振り返るといろんなことに追い詰められていた時期だったと思います。
――どのようなことで怒られていたんですか?
例えば、事務所に呼び出されて、何千枚もある写真の中から「どれが良くない表情か考えろ」と言われたり。見たくもない自分の写真を必死に見て。「角度や自分の見え方をしっかり頭に入れなさい」というメッセージだったんですが、いつも泣いていました(笑)。最初の頃は、自分と向き合いたくなくて。普通に生きていたら、裸に近い水着姿で、すごく鮮明に写るカメラで撮られることなんてないじゃないですか? もちろんコンプレックスもありますが、それが世間に出てしまうわけですから、なんとかしないとメンタル的にもどんどん落ちていく。だから、改善はされなくても、自信を持てるようにしようと。「努力をした」という事実は、自信にもつながる。「やれることはやった」と思えるように、とにかく必死でした。
――華やかに見えるグラビアアイドルの裏に、そのようなご苦労が……。今はメンタル的に保たれているんですか?
もちろん落ち込むこともありますが、その頃と比べて変わることができたとは思います。グラビアはまだまだやっていきたいですけど、写真集、DVD、トレカ……一通りやらせていただいて、今は次のステップに進むためにも、演技レッスンを受けています。いろんなハードルを乗り越えたからこそ、今回のような宣伝大使にも任命していただけたと思います。
――グラビアアイドルという仕事のやりがい、喜びは?
良いものが出来上がった時にやりがいを感じますが、それ以前に人として成長できた時の喜びがあります。私にとって世間に水着姿を披露するということは、身体だけじゃなくて、心も丸裸になる気持ちで挑まないと出来ない仕事です。デビュー前にはなかった考え方をするようになったり、わりと思考が男寄りになったような気がします。
――腹を括らないといけない局面が多かったんですかね?
そうですね。半端な気持ちで撮影してしまうと、世に出る時にとっても後悔してしまいます。絶対に後悔はしたくないなら、「やる」と決めたら真剣に「やる」。でも、興味がある方はぜひやってみるべきだと思います。なるようになる(笑)!