夏休み恒例の人気イベント「ウルトラマンフェスティバル2019」が、2019年7月19日から東京・池袋のサンシャインシティで開催される。これに先がけて18日、マスコミ・関係者を集めての内覧会が行われた。
1966年に『ウルトラQ』『ウルトラマン』が誕生してから今年(2019年)で53年もの月日が流れたが、ウルトラマンやウルトラセブンなどの「ウルトラヒーロー」や、バルタン星人、ゼットン、レッドキングといった「ウルトラ怪獣」の人気は永遠不滅のものである。ウルトラマンと怪獣のパノラマ展示や、迫力のステージショーなどで子どもから大人まで幅広い層を楽しませるTBS・バンダイ・円谷プロ主催の人気イベント「ウルトラマンフェスティバル」も、1989年の初開催から今年で30年となり、子どもとその親、そしておじいちゃん、おばあちゃん世代まで、3世代で楽しめる超娯楽空間としてますますのパワーアップが図られた。
内覧会では、入り口に最新ウルトラマンシリーズ『ウルトラマンタイガ』(テレビ東京系で毎週土曜日9:00から放送中)のウルトラマンタイガと、その父であるウルトラマンタロウ、さらにタロウの両親・ウルトラの父とウルトラの母が現れた。彼らウルトラファミリーは子どもたちと記念撮影を行ったあと、入場記念のハイタッチ会を行った。
入口を抜け、最初に目に入った展示スポットは、ウルトラマンシリーズの原点というべき空想特撮シリーズ『ウルトラQ』の世界への突入をうながすパネルであった。まさに石坂浩二のナレーションにもあるように、ここを通り抜けることによって入場者は「不思議な時間」の中に入っていくのである。
記念すべき『ウルトラQ』の第1話「ゴメスを倒せ!」に登場した、古代怪獣ゴメスの猛威。展示ではトンネル工事現場から地上に姿を現した瞬間をイメージしていて、いよいよ怪鳥リトラとの死闘が始まるかのような臨場感に満ちている。ゴメスは地底で長く生活しているので、暗いところで強い光を浴びるのは苦手であるという。ぜひカメラをお持ちの方は凶暴なゴメスをひるませるため、ストロボフラッシュによる撮影をおすすめしたいところだ。
『ウルトラQ』第15話「カネゴンの繭」に登場した、お金を食べないと死んでしまうコイン怪獣カネゴンと、M78星雲からやってきたわれらのヒーロー・ウルトラマン。『ウルトラQ』は放送開始以来大評判となり、日本全国に空前の「怪獣ブーム」を巻き起こした。ウルトラマンはそんな怪獣ブームが最高潮に達した1966年夏に放送開始され、爆発的な人気を集めたと記録に残っている。その後も『ウルトラマン』は再放送、あるいは劇場公開、映像ソフト、CS放送などによって「世代」を飛び越えた幅広い年齢層の心を捕らえ、その後も長く続くウルトラマンシリーズの元祖となる偉大な存在である。
昨年(2018年)に続き、ウルフェス公式サポーターに就任した人気タレント「爆笑問題」の2人は今回初めての試みとして、ウルフェス恒例の「巨大ジオラマ」のプロデュースを手がけることになった。2人は『ウルトラマン』最終回(第39話)に登場した宇宙恐竜ゼットンとウルトラマンが、自分たちの所属プロダクション「タイタン」事務所がある阿佐ヶ谷周辺の街並みを舞台にしてにらみ合っている図のアイデアを提供した。
巨大ジオラマの前で、科学特捜隊の制服を着た自分たちのフィギュアモデルを手にして大喜びの爆笑問題。小さいながら精密に造形されたこれらのフィギュアは、ウルフェス開催期間中こちらの巨大ジオラマコーナーに置かれるとのこと。スーパーガンをゼットンに向けて撃とうとしている爆笑問題の傍には、この世紀の一戦を全国の人々に伝えようとしているTBSの蓮見孝之アナウンサーの姿も見られる。
今ではもうアンティークなアイテムとなった「ブラウン管テレビ」を模したスコープの向こうに見えるのは、空想特撮シリーズの第3弾『ウルトラセブン』(1967年)の勇ましい姿。頭部に備えた宇宙ブーメラン「アイスラッガー」を構える大迫力の超巨大ジオラマには、圧倒されること間違いなしである。
次のエリアでは「それぞれの時代のウルトラマン」というテーマにそった形で、『帰ってきたウルトラマン』(1971年)『ウルトラマンA(エース)』(1972年)『ウルトラマンタロウ』(1973年)といった70年代のウルトラマンシリーズ、そして『ウルトラマンティガ』(1996年)から始まる「平成」時代のウルトラマンシリーズ、そして『ウルトラマンギンガ』(2013年)から『ウルトラマンR/B(ルーブ)』(2018年)まで6作品作られ、『タイガ』につながっていく「ニュージェネレーションヒーローズ」と呼ばれる新世代ウルトラマンシリーズから、それぞれの時代で子どもたちを熱中させてきた歴代ウルトラマン、そして愛すべき怪獣たちの戦いや交流の様子が再現された。
最新ヒーローのウルトラマンタイガと、お父さん世代にはたまらないウルトラマンタロウの「父子ウルトラマン」がそろって必殺光線の構えを取っている絶好の"スゴでか”フォトスポット。ここでマスコミ向けのフォトセッションを行った爆笑問題の2人は、精巧に作られたビルのミニチュアセットを見て、自分たちもウルトラマンのように巨大化したようだと大興奮し、太田がいきなりウルトラマンごっこをし始めて田中を困らせていた。ミニチュアとLEDディスプレイを組み合わせたこのエリアでは、中央にスロープが設けられており、タイガやタロウを入れ込んだ写真撮影アングルにさまざまなバリエーションがつけられるようだ。
一番奥のエリアには、今年で登場から10周年を迎えたウルトラマンゼロと邪悪なウルトラマンベリアルを記念した「ウルトラマンゼロミュージアム」がある。まず注目を集めるのは、ゼロとベリアルの「スゴでかフォトスポット」で、ベリアル側には歴代ダークヒーロー、宇宙人たち、反対のゼロ側には歴代ヒーローたちが大集合しているのも見逃せない。『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』(2007年)のレイモンとゴモラも、仲良くコンビでカッコいいポーズを決めている。
こちらも定番の人気を誇る「ウルトラマンアイスコーナー」。ウルフェス限定の、ウルトラヒーローをイメージした各種アイスクリームを全制覇してみるのも一興かもしれない。
毎年、熱いストーリーと激しいアクションでファンを魅了する「ウルトラライブステージ」も、ウルフェスの欠かせない魅力のひとつである。内覧会イベントでは、爆笑問題を囲むかたちでウルトラマンタイガ、ウルトラマンタロウ、ウルトラの父、ウルトラの母がステージにかけつけた。今回の新しい趣向は、正面のステージとは別に、客席中央に「センターステージ」が設けられたことで、今まで以上にウルトラヒーローが活躍する空間の広がりが大いに期待できる。
7月19日から8月6日まで上演されるウルトラライブステージ第1部「受け継がれる光 僕らの未来」は、ウルトラマンと怪獣が大好きな「そうた」という名の少年が大事に遊んでいたウルトラマンタイガや怪獣たちの人形が謎の光によって実体化し、自分の意思を持って動きまわる……というストーリー。
実体化した怪獣人形にはマジックで「そうた」と名前が書いてある特徴があり、タイガの他にダダ、レッドキング、ノーバ、グビラが登場した。人形のタイガと本物のタイガが対面するユニークな場面があるほか、新怪獣ギーストロンの登場や、タイガ、タイタス、フーマのトライスクワッドがせいぞろいするといった豪華なビジュアルが次々に観られる。
さらにはウルフェス名物というべき、お父さん世代が歓喜のあまり涙ぐんでしまいそうな懐かしいヒーローがさっそうと登場するサプライズももちろん健在である。いったい今年はどんなヒーローがやってくるのか……? そして、今回のショーで爆笑問題の2人が"声の出演"を果たしているのも大きなトピックスとなった。太田、田中はいったいどんなキャラクターに声を吹き込んでいるのか、ぜひライブステージ第1部をご覧になって、2人の声の名演技ぶりを確かめていただきたい。
なお、今回よりライブステージの撮影は基本禁止で、スクリーンに「カメラ」のマークが出たときだけ、フラッシュなしでの静止画撮影が可能となる。動画の撮影、および携帯電話を用いての撮影はすべて禁止となるので、ご注意いただきたい。
「ウルトラマンデパート」では、大好評の限定商品コーナーが盛況必至と見られている。特に、ウルトラマンタイガとウルトラマンタイタスの「スペシャルカラーVer.」はこのウルフェス会場でしか購入できないアイテムで、すぐ売り切れることが予想されるため、欲しい人は一刻も早くウルフェスご来場をおすすめする。
「ウルトラマンフェスティバル2019」では、期間中にいくつかのスペシャルイベントも予定されている。7月23日は「ウルトラマンネクサス スペシャルナイト 再開―リユニオン―」、7月25日には「S.H.figuartsニュージェネレーション勢ぞろい記念スペシャルトークショーby TAMASHII NATIONS」、7月29日には「BD&DVD発売記念!『劇場版ウルトラマンR/Bセレクト!絆のクリスタル』スペシャルナイト」、8月15日は「DARKNESS HEELS スペシャルナイト」、8月16日は「ウルフェス ソングコレクションLIVE」、8月24日は「アニメ『ULTRAMAN』スペシャルステージ」と、それぞれ豪華ゲスト出演による盛りだくさんな内容となるそうなので、大いに期待してもらいたいところだ。
「ウルトラマンフェスティバル2019」は、池袋サンシャインシティ文化会館4F展示ホールBにて、7月19日から8月26日までの開催(8月7日は休業)。ウルトラライブステージは8月6日までが第1部「受け継がれる光 僕らの未来」で、8月8日から最終日までは第2部「HEROになる瞬間(とき)」が上演される。詳細はウルフェス公式サイトをご確認していただきたい。
(C)円谷プロ