日本能率協会総合研究所はこのほど、『家事スタイルに関する調査2019』の結果を発表した。調査は2018年11月30日~12月10日の期間中、20~70代の主婦(既婚女性)を対象に実施し、有効回答は1,093人だった。

  • 自分で行っている家事:8割以上の項目

    自分で行っている家事:8割以上の項目

まず「あなたご自身が行っている家事は?」という問いに対して、8割以上の主婦が「自分で行っている」と答えた家事は25項目。食事の用意、洗濯、各場所の掃除、買い物など多岐にわたる仕事が並んだ。

項目数は2006年と比較すると19年は7項目減少し、「棚の掃除」「布団干し」「雑巾がけ」「ゴミ出し」「アイロン」をしない主婦が増加している。項目数が最も多いのは40代で27項目、最も少ないのは20代で21項目だが、30代~70代で大きな差はない。

  • 家事の家族との分担

    家事の家族との分担

次に「あなたは(前問の選択肢にあげたような)家事を、ご家族の方と、どのくらい分担していますか?」という質問への回答は、「ほとんど自分」が61%、「まあ自分が多い」が29%を占め、9割は「自分が多い」と実感していることがわかった。

06年と比べて19年では、「ほとんど自分」は10ポイント弱減少し、多少の分担がある「まあ自分が多い」は6ポイント増加した。「ほとんど自分」は20代~50代の6割台に対し、60代は5割、70代は4割と少なく、高齢ほど家事の分担が進んでいることが伺える。

  • 朝食・夕食の準備時間

    朝食・夕食の準備時間

また「あなたは普段の日の朝食・夕食準備(下ごしらえ、調理、盛りつけ)に平均どのくらいの時間をかけていますか?」という質問については、06年と19年で朝食は10分~15分未満が2割台から4割台に、夕食は45分未満が3割弱から4割に増加。

20代は、朝食では5分未満が06年の2割から19年には4割超と急増、夕食では45分未満が4割弱、1時間以上が5割超と両極化している。

30代・40代・50代は、夕食45分未満が4割以上を占める。特に50代では06年と比べて19年では20ポイント以上増加している。60代は朝食で時短化が進行し、70代は朝夕時間をかけて調理している傾向が伺える。

  • 家事の時短意識

    家事の時短意識

さらに「今後は家事に割く時間を減らしていきたい」という問いには、「とてもあてはまる」が13%、「まああてはまる」が39%。5割以上の主婦が家事の時短を望んでいることがわかった。10年から19年では10ポイント以上増加している。

20代は時短意識が6割弱と最も高く、10年と比べ19年では20ポイント近く増加した。次いで40代は10年より19年では17ポイント増加して5割半になっている。