アイドルグループ・V6の岡田准一と俳優・松山ケンイチがこのほど、東京・六本木のテレビ朝日で、同局系の5夜連続ドラマスペシャル『白い巨塔』(5月22日~26日 21:00~)の取材に応じた。

  • 左から岡田准一、松山ケンイチ -テレビ朝日提供

腹腔鏡手術のスペシャリストとして医学界に名を馳せる、浪速大学医学部第一外科・准教授の財前五郎を岡田が演じ、財前の同期でライバル医師でもある浪速大学医学部第一内科・准教授の里見脩二を松山が演じる。

岡田は「人間の面白さや、社会に出てからの歪みとか権力など、そういったすべてが込められた名作と思っています」と語り、「田宮(二郎)さんの時代(※78~79年放送)とは、医療や医者も大きく変わっています。そういう意味では、現代の財前、『白い巨塔』をやっていく。そこに対しての冒険やチャレンジを、スタッフ・キャストとともに模索して作っていった感じです」と明かす。

また、「オファーをもらったときは、『マジか! いや、無理無理』って言いましたから」と笑顔を見せ、「でも、やらせていただくからには、すごくやりがいがあって面白い人物なので、味わいつくそうと臨みました」と話した。

松山は「『白い巨塔』は、唐沢(寿明)さん(※03~04年放送)がオールバックで大名行列で歩いてくる、というイメージでした」と語り、「自分が里見役をやるうえで、今どういう医者がいればいいのか、というのを考えながらやっていました。僕らは単純なことすら分からないんですが、医者だということで、完全に信頼しちゃっている。そういうことに対して、自分たち患者はどういうことを考えなきゃいけないのか、そして医者はどうあるべきかというのを少し勉強しながら、里見に生かしていきたいなと思って演じていました」と振り返った。

岡田は、財前の魅力を「面白い人ですよね。自分でも分からないですけど、めちゃくちゃ傲慢(ごうまん)に人を責めるシーンを多く撮っていても、最後のシーンでスタッフが泣いてくれるんですよ。そんなに悲しんでくれるんだと思って。それが財前の魅力なんだろうな。人間の強さや弱さがいっぱい詰まっている、生ききったことが伝わる人生なんだなと」と評した。

松山は、里見について「出世とか名誉とかお金に対して、自分の中では足りてるということを知っているんですよね。だから、自分がもともと思い描いた研究に対して、ずっと動いてないんですよね。同じところに継続しているのって、すごい難しいことだと思うんですよ。単純に飽きるし。自分が決めたものに対して、やり続けているのが、魅力的です」とした。

お互いの演技に対して、松山は「岡田さんみたいなパワーを出せる役者さんは、僕はいないと思っていて、すごく好きです。パワーもあるんですけど、演技がめちゃくちゃ細かいんですよ。岡田さんの演技は面白くてしょうがないんですよ」と絶賛。「岡田さんが『自分にしか分からないだろう』って思いながらやっていそうで面白いんですよね」とも話した。

そして岡田も「僕も好きな俳優さんです。『関ヶ原』という映画で1シーンだけ一緒にやらせてもらって、すごく楽しかったです。松山さんの方がもっと細かい芝居するんです。そのときも、袴がちょっと短いみたいな。誰も気がつかないですよ(笑)」と松山の演技の魅力を語った。