京浜急行電鉄は29日、800形が6月中旬をもって引退し、これを受けて4月6日に「さよなら800形記念乗車券」を限定5,000セット発売すると発表した。

  • 京急電鉄800形(リバイバル塗装車)

「だるま」の愛称で親しまれた800形は、1978(昭和53)年に京急電鉄の車両の特徴である赤・白の車体カラーで、地上専用の4扉車としてデビュー。当初は3両固定編成だったという。1986年までに132両が製造され、京急電鉄では初という右手ワンハンドルマスコン、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)を多用した室内など、以後の鉄道車両に多大な影響を与えている。

界磁チョッパ制御や電力回生ブレーキといった省エネルギー車両の先駆けでもあり、1979年に鉄道友の会ローレル賞を受賞。現在は6両固定編成で運行され、近年はおもに京急本線の普通として活躍していた。2016年11月、1編成をリバイバル塗装として、デビュー当時の側面窓周りを広幅に白く塗り分けた塗装を復刻している。近年の最新車両にない1灯式前照灯や片開き扉などの特徴があり、800形はファンにも人気の車両となっていた。

  • 「さよなら800形記念乗車券」ポスター

  • 記念乗車券台紙イメージ

  • 記念乗車券イメージ

800形の引退にともない発売される「さよなら800形記念乗車券」は、京急蒲田駅から340円区間、新逗子駅から360円区間、新逗子駅から810円区間、京急蒲田駅から490円区間のD型硬券4枚セットで、発売期間は4月6日6時から8月31日まで(なくなり次第、発売終了)。京急蒲田駅で販売され、発売額は2,000円。限定5,000セット販売され、購入は1人2セットまでとなる。

購入者にはスクラッチカードが配布され、6月16日に運行予定の特別貸切列車「ありがとう800形」の招待券(50組100名)をはじめ、オリジナル800形QUOカード(70名)、オリジナル800形トートバッグ(100名)、オリジナル800形フリクションペン(130名)、オリジナル800形クリアファイル(1,850名)、オリジナル800形缶バッジ(2,800名)が当たるチャンスもあるという。