特撮テレビドラマ『仮面ライダージオウ』(2018年)から派生した『仮面ライダージオウ スピンオフ RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』(全3話)の第1話が、映像配信サービス「ビデオパス」にて2019年3月31日(日)より配信開始される。

一條俊(いちじょう・さとし)。1979年、東京都出身。TBSのスポーツバラエティ『筋肉番付』出演がきっかけで芸能界にスカウトされ、1998年にはTBS『フレッシュドラマシリーズ2・私ってヘン?!』で主役デビュー。2002年に『仮面ライダー龍騎』で仮面ライダーガイ/芝浦淳を演じた後、2003年のテレビ朝日『おみやさん』をはじめとするテレビドラマ、映画、舞台、CMなど幅広く活動中。撮影:大塚素久(SYASYA)

『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』は、2002年に放送された特撮テレビドラマ『仮面ライダー龍騎』テレビシリーズの"その後"の物語を描いた続編ストーリーとなる。脚本を手がけるのが、『龍騎』のメインライター・小林靖子と共に作品世界を支えた井上敏樹であること、城戸真司役の須賀貴匡をはじめとする『龍騎』オリジナルキャストが多数登場し、かつてのテレビシリーズと同じく"仮面ライダー同士が最後の1人になるまで戦う"という宿命を背負う物語が描かれることなどが明らかにされ、『龍騎』ファン、ならびに「仮面ライダー」ファンからの期待を集めている。

マイナビニュースでは、『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』に登場する、『仮面ライダー龍騎』オリジナルキャストそれぞれに単独インタビューを敢行し、テレビシリーズ終了から16年ぶりに映像作品として"復活"を遂げた『龍騎』ワールドにふたたび出演するにあたっての心境や、新作にかける意気込みを訊いた。

今回は、『仮面ライダー龍騎』テレビシリーズ第15話から第19話に登場して仮面ライダー同士の"戦い"を煽った仮面ライダーガイ/芝浦淳役・一條俊に話を聞いた。満ち足りた生活を送る大学生でありながら、ゲーム感覚で人の命を奪う"殺人ゲーム"を開発した上、仮面ライダー龍騎/城戸真司(演:須賀貴匡)を卑劣な手段で苦しめるなど悪逆の限りを尽くした芝浦を17年ぶりに演じる一條が、テレビシリーズの思い出と、新作ドラマ出演にかける強い思いを語った。

――早いもので『仮面ライダー龍騎』に一條さんが出演されていた頃から、今年で17年を数えることになりました。そのわりには、一條さんはいつまでも若々しく、当時の姿と変わっていない印象が強く残っています。

そうですか? 他のみなさんも印象がぜんぜん変わらない感じですけれど。まあ、群を抜いて"幼く見える"とはよく言われますね(笑)。

―― 一條さんは『龍騎』が終了してから現在まで、声の出演なども含めて「仮面ライダー」関連のお仕事をされていないんですね。まさに17年の歳月を経ていきなり出演依頼が来たとき、どのように思われましたか?

いま僕には小学生と幼稚園児の2人の娘がいるのですが、下の娘が入園したばかりのとき「パパは昔、仮面ライダーだった」という話が親御さんの間で広まったらしく、改めて「仮面ライダー」が持つ影響力の強さを感じていたところだったんです。男の子なんて、お父さんと一緒に過去のシリーズまでさかのぼって楽しんでいる、みたいな……。そんなこともあって僕はこの1年くらい、また「仮面ライダー」に出たくて仕方がなかったんですよ。たとえ出演できたとしても、もう仮面ライダーに変身するのは難しいかな?と思っていたら、今回のお話が来たでしょう。もう、二つ返事で「もちろん出ます!」と答えました。

――娘さんと一緒に『龍騎』をご覧になることもあるのですか。

出演のお話が来たのが年明け早々で、そこから『龍騎』の仮面ライダーガイ登場回をはじめ、主要なエピソードをいくつか追いかけてみました。改めて観ても、『龍騎』は面白いですね。子どもたちはアクションのカッコよさに目が行きますが、大人はストーリーにどんどん引き込まれていく。大人も子どもも、観れば絶対にハマりますよね。

――仮面ライダーガイの一條さんと同じく、今回のスピンオフドラマには仮面ライダー龍騎/城戸真司役の須賀貴匡さん、仮面ライダーナイト/秋山蓮役の松田悟志さんなど、オリジナルキャストがそろうことになりました。みなさんが集まると、17年前の雰囲気に戻るのではないでしょうか。

それはありますね。僕は『龍騎』テレビシリーズには5話ぶんしか出ていないのですが、須賀さんや松田さんたちとご一緒させてもらって、例えるなら「ちょっと年上の部活動の先輩たち」と一緒にやれたような感覚があり、楽しい時間を過ごしていた記憶がよみがえりました。

――いわゆる"イケメン"ヒーロー俳優が若い母親層を中心に大ブームになった時期でしたから、みなさんお互いをライバル視したり、逆に強い仲間意識で結ばれたりしていたのでしょうか。

僕はみなさんより少し年下だから、みんな先輩という感覚がありました。僕より若かったのは弓削(智久)くんで、それでも一歳しか違っていなかった。そんなこともあって、学園ドラマをやっているときのような「もっと前に出たい」みたいな思いはぜんぜんなくて、みなさんの胸を借りて芝居をしているという、楽しいイメージしか残っていないですね。