アデコは2月20日、「仕事観」に関する調査結果を発表した。調査は2018年12月15日~27日、平成元年の新卒社会人1,000名(男性524名、女性476名)および平成30年の新卒社会人1,000名(男性443名、女性557名)を対象に、インターネットで行われた。
就活中の会社選びで重視していたことを聞くと、平成元年新卒組は「やりたい仕事ができる」(47.4%)、「給与の水準が高い」(35.5%)、「福利厚生が充実している」(29.9%)が上位に。一方、平成30年新卒組のトップ3は、「福利厚生が充実している」(57.6%)、「やりたい仕事ができる」(52.0%)、「ワークライフバランスが実現できる」(51.1%)となり、給与とワークライフバランスについて両者に意識の違いが見られた。
そこで、新卒入社時に仕事とプライベートのどちらを優先したいと考えていたか聞いたところ、「会社や仕事のことより、自分のことを優先したい」の割合が、平成元年新卒組(62.5%)を平成30年新卒組(75.1%)が10ポイント以上も上回り、現代の若者の方が自分のことを優先する傾向がより強いことが明らかとなった。
続いて、新卒入社時の出世に対する考え方について調査したところ、「出世したい」と答えた割合が、平成元年新卒組(31.6%)よりも平成30年新卒組(52.2%)の方が20ポイント以上も上回る大差に。
また、どの程度まで出世をしたいと思っているかを質問した結果、平成元年新卒組(社長クラス8.2%、役員クラス23.1%)よりも、平成30年新卒組(社長クラス14.6%、役員クラス25.5%)の方がより上の役職を目指していることが判明。さらに、新卒入社時の同期に対する意識でも、平成元年新卒組の6割超が「同期に対する競争心はない」(62.7%)と回答したのに対し、平成30年新卒組の半数超が「同期には負けたくない」(50.5%)と回答するなど、現代の若者の出世欲の旺盛さと、同期に対する競争心の強さが伺える結果となった。
新卒入社時における収入と勤務時間の優先度については、いずれも「収入が多くなるなら、勤務時間が長くても良い」(平成元年新卒組63.8%、平成30年新卒組56.6%)が多数派に。平成元年新卒組の方がより強くその傾向を持っていることがわかった。
最後に、平成30年新卒組(男性443名、女性557名)に対し、「将来、自分が主夫になることをどう思うか」聞いたところ、男性の62.8%が「主夫になっても構わない」と回答したのに対し、女性の58.0%は「配偶者には主夫になってほしくないと思う」と回答。若者の間では、女性の方が「主夫」という働き方に対して否定的な考え方を持っていることがわかった。