ダンス&ボーカルグループ・GENERATIONS from EXILE TRIBEの片寄涼太がこのほど、日本テレビ系ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(毎週日曜22:30~)の撮影の合間に取材に応じ、役に臨む心境や、壮絶な殴り合いシーンの裏話などを明かした。

  • GENERATIONS from EXILE TRIBEの片寄涼太 撮影:蔦野裕

■精いっぱいのやり方で役に向き合う

菅田将暉演じる美術教師・柊一颯が、卒業直前のタイミングで、永野芽郁演じる生徒・茅野さくららを人質にとり、数カ月前に自ら命を落とした景山澪奈(上白石萌歌)の死の真相について授業を行うという衝撃の学園ミステリー。片寄は、学校一の悪大将・甲斐隼人を演じており、「1話から3話の中で自分がすごく意識していたのは、クラスメイトたちを守るという自分の中でのある種の正義感というか、責任感みたいなものがある人間なんだろうと感じながら臨んでいました」と回想する。

そこから、第4話では甲斐について、母親が介護生活になり、家族を養うため、大好きなダンスを辞めて金を稼がなければならなかったという背景が描かれ、一颯が甲斐の母親の介護施設の入居まで手はずを整えるなど、手を差し伸べてる展開に。「一颯を見る目が甲斐の中で変わったのかなと思います。甲斐にとって実際どこまで救われたのか分からないと思うんですけど、一歩踏み出せたきっかけをくれた一颯先生に対しての目というか、1つ信頼してもいいのかなという気持ちが、甲斐の感情かなと思いますね」と、演技にも変化が生じた。

さらに、「他のクラスメイトに対しても、弾き飛ばすことで自分の存在感を感じていたところが、意見を聞いてみたりだとか、甘えるところもあるかも知れないですし、そういった変化があるのかなと思いながら演じさせてもらってます」と明かす。

『兄に愛されすぎて困ってます』『PRINCE OF LEGEND』といった胸キュン映画への出演が続いていたが、それらと今作の違いは「カメラ目線が少ないかなと思います(笑)。この作品ではクランクアップまで求められることはないんだろうなと思ってます」。それでも、「役という意味での向き合い方自体は、そんなに大きく変わってないかなと思います」という。

「自分自身もたくさんの役をやらせてもらってるわけではないので、やり方もこれが正しいと思ってるわけではないですけど、その中で1つ1つ一生懸命、精いっぱい自分ができるやり方で向き合おうという気持ちで臨んでるスタンスは、変わってないかなと思います」と、その真意を教えてくれた。

■菅田将暉の瞬間的反応「衝撃的」

4話までは、アクションシーンも多かったが、「その都度どこかしらを痛めてました(笑)。プロテクターとか入れるんですけど、アクションの人たちと『入れてないところを打ったりするんだよねー』とか冗談で話してると、本当にそうなっちゃう(笑)。アザができたり打ち身っぽくなったりというのはありましたね。イスを窓にぶつけると本番だけ跳ね返ってきて当たってきたりとか。そういうことは多々経験させてもらいました」。

特に4話では、甲斐と一颯が壮絶な殴り合いを繰り広げたが、その撮影の前に、菅田がミットを持って片寄の楽屋に来たそう。「『実際に殴ってみないか?』という話をされて、ご自身もボクシングの役をやられていた経験があるのでそういうお話もしていただいたりして、実際に当てる感じでやりました」と練習に臨んだという。

このシーンの撮影に向けては、前日にまず格闘の動きを体に入れ、本番当日にセリフをつけるという段取りで実施。菅田からは「とにかく目を見て向かってきてくれ。そこが一番の息の合わせるポイントになるから」とアドバイスされたそうで、「そこを意識して、自分も菅田さんに対する信頼を持って臨むことができました」と振り返る。

そんな菅田の演技の印象について聞くと、「生徒たちのセリフに対しての反応が、その人その人で瞬間的に反応してるんだろうなと思うんです。決して『自分はこうだ』って決めた形にせず、すごく柔軟に反応されるんだなというのは、見ていて衝撃的でしたね」と、驚きを語った。

■今後の展開は「僕らも分からない」

今後の展開については「僕らも分からない中で撮影が進んでるので、正直今日も撮ってて話していたのは、『どうなっちゃうんだろうな?』って(笑)。実際、どこに向かってるのかが分からないので、自分たちも混乱しそうになる」とのこと。それを、ドラマの放送を見て整理しているそうだ。

その中でも、「一颯先生が放つ言葉の中にすごくメッセージがあるので、自分たち自身も、その“伝えたいメッセージを持った船に乗せてもらえているクルー”として誇りを感じてますし、その表現を少しでも伝えられる役目を果たせるように、空気を作ってみんなで頑張っていけたらなと思っています」と意気込む片寄。

特に、きょう10日放送の第6話で描かれるメッセージは「本当に今の時代に、普通に皆さんの発することができる言葉の重みみたいなものを感じさせるエピソードだったので、すばらしい6話になってると思います」と予告した。

さらに、「ここから生徒たちのベクトルが変わってくる後半戦になってくると思います。一致団結しようとするときもあるかもしれないですし、やっぱりそこから離れたいと思うやつもいるかもしれないですし、その微妙なバランスの中で一颯先生がどう生徒たちを導いていくのかというのも見どころだと思います」と話している。

  • 2月10日放送の第6話より (C)NTV