――漫才でも"ブスネタ"が多い印象ですが、コンビを組んだときからそういうスタイルだったのですか。

コンビを組んだ最初はしてなかったんですよ。当時はそこまで全面的にブスだと認められず、スタイリッシュな漫才しようと思い、まったくブスいじりもしてなかったですね。でも全然ウケなくて。ブスイジリをするようになってウケるようになり、「ああ、ブスなんや」ってそこで認められました(笑)。

――ネタを書かれてるのは渚さんではなく、誠子さんなんですよね。

そうです。自分で「誠子めっちゃブスやん」って台本書いて、相方に言わすという奇妙なことしています(笑)。

――"ブスネタ"でいうと、去年の『1周回って知らない話』(日本テレビ系)で、にゃんこスターのアンゴラ村長さんが、誠子さんに「顔や生まれなど、変えられないものをさげすむのは古い」と言ったことが話題になりました。最近、そういった風潮が強くなったなと感じることはありますか。

ああ、多いですね、最近(笑)。「かわいそうなんじゃないか」とかよく聞きますね。でも、私に関してはまったく傷ついていないですし、"おいしい"という気持ちだけです。こうやってドラマにも出させていただいて、ありがたいです。

――ご自身に自信を持てるようになったのは、芸人という職業になったのが大きいんですね。最近では、俳優の間宮(祥太朗)さんとサシで飲んだことが話題になりました。

昔は積極的に誘えなかったですし、「間宮君みたいなイケメンとなんて」と恐縮していたと思います。でも自信を持てたことで誘えるようになり、交友関係も広がったので楽しいですね。

ドラマ出演で親孝行ができた2018年

  • 左から岡田龍太郎、誠子 -テレビ朝日提供

    左から岡田龍太郎、誠子 -テレビ朝日提供

――今年ももう終わろうとしていますが、この1年間を振り返ってみていかがでしたか。

プライベートでは交友関係が広がりました。お仕事では夢でもあった、ドラマ出演がやはり大きいですね。3作品にも出演させていただき、しかも今回は主演ということで親孝行になりましたね。ブスでも主演ができると証明できましたし、夢がある世界だと感じました。

――今後やってみたい役はありますか。

主演をやって調子に乗ってしまったので(笑)、価値観が変わった世界やパラレルワールドではなく、現実世界においての"きれいどころ"を演じたいです(笑)。

――芸人としてのお仕事で、思い出深いものありますか。

色んなバラエティ番組に呼んでいただき、楽しかったです。そのなかでもドッキリは多かったですし、印象に残りましたね。

――『水曜日のダウンタウン』(TBS系)の「『ベッドの中に人がいる』が結局一番怖い説」でドッキリにかけられた際には、あまりに驚いてしまい、腰を抜かしていましたよね(笑)。

あれはだいぶ印象的ですし、衝撃的でした(笑)。

――それでは、ドラマのお話に戻りまして、誠子さんが今作で演じられての感想をお聞かせください。

容姿はもちろん大切な部分ですけど、容姿だけではないといいますか、「自分が自分を好きでいること」が一番キラキラさせてくれることなんだと改めて思いました。自分が自分を好きじゃないと、だれも好きになってくれないことをドラマを通して感じました。主演をやらせていただき、さらに自分に自信が持てましたね。ブスでも楽しいことがいっぱいあるし、ブスでも笑ってたらみんな好きになってくれるんだなと。

――最後にドラマの見どころをお聞かせください。

まずは、キスシーンですね(笑)。ほかにもたくさんありますが、正名さんとのやり取りはすごい面白かったですし、楽しかったです。2人の掛け合いは笑いどころなので、見てほしいです。

■誠子お笑いコンビ・尼神インターのボケ担当。1988年12月4日生まれ。 身長162cm、体重65kg。血液型O型。趣味は恋愛ドラマを観ること、バレーボール、いい女が言いそうなことが言える、将棋、女磨き。

『ブスだってI LOVE YOU』(テレビ朝日、27日24:20~25:20 ※関東ローカル)新進気鋭の劇作家・西条みつとし氏の脚本。もしも突然、男女の美的感覚が逆転してブスが美人に、美人がブス扱いをされるようになってしまったら…? 尼神インター・誠子と新川優愛のW主演で描く異色シンデレラストーリー。